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2021年12月 7日

お知らせ

AI・機械学習分野の難関国際会議NeurIPSにNTTグループから11件採択

2021年12月6~14日(米国太平洋時間)にオンライン形式にて開催される、AI・機械学習分野の国際会議NeurIPS(Neural Information Processing Systems)2021にて、NTTの研究所およびNTT Research, Inc.より提出された11件の論文が採択されました。NeurIPS 2021の論文採択率は26%(9122件の応募から2344件採択)と、難関国際会議として知られていますが、その中でNTTグループから11件採択され、うち2件はSpotlight論文(採択された2344件のうちの260件)に選ばれました。

NTTの研究所より提出された採択論文は以下の7件となります。なお、このうち(*)の論文2件はSpotlight論文として、米国太平洋時間12月9日にオンラインにて発表されます。
 (以下、NTT人間情報研究所は人間研、NTTコンピュータ&データサイエンス研究所はCD研、NTT社会情報研究所は社会研、NTTコミュニケーション科学基礎研究所はCS研と略します)

  1. Fast Bayesian Inference for Gaussian Cox Processes via Path Integral Formulation(*)
    金 秀明 主任研究員(人間研)
    イベントの発生時刻/位置を確率的に予測するための技術「ガウスコックス過程」において、量子力学の解析手法である経路積分を世界で初めて導入し、既存手法より高速な推定手法を構築することに成功しました。
  2. Non-approximate Inference for Collective Graphical Models on Path Graphs via Discrete Difference of Convex Algorithm
    赤木 康紀 研究員(人間研)、丸茂 直貴 研究員(CS研)、金 秀明 主任研究員(人間研)、倉島 健 特別研究員(人間研)、戸田 浩之 主幹研究員(人間研)
    集計された位置情報などのデータを扱うための確率モデルの一種であるパスグラフ上の Collective Graphical Model において、目的関数の近似や制約の緩和を用いることなく最大事後確率推定を行う手法を構築しました。
  3. Pruning Randomly Initialized Neural Networks with Iterative Randomization(*)
    千々和 大輝 社員(CD研)、山口 真弥 研究員(CD研)、井田 安俊 研究員(CD研)、馬越 健治 主任研究員(社会研)、井上 知洋 主幹研究員(社会研)
    本論文ではニューラルネットワークの新たな学習メカニズムを開発しました。学習中は常にスパース&量子化され効率的である一方、従来手法と同等の万能近似性能も持つことを証明しました。
  4. Meta-Learning for Relative Density-Ratio Estimation
    熊谷 充敏 特別研究員(CD研)、岩田 具治 特別研究員(CS研)、藤原 靖宏 特別研究員(CS研)
    相対密度比のためのメタ学習法を提案しました。異なるデータセットの情報を活用することで少量データからでも相対密度比を精度よく推定でき、多くの機械学習問題で性能向上が可能となります。
  5. Differentiable Equilibrium Computation with Decision Diagrams for Stackelberg Models of Combinatorial Congestion Games
    坂上 晋作 特任助教(東京大学/CS研)、中村 健吾 研究員(CS研)
    組合せ混雑ゲームにおいて、その均衡状態における社会コストが低くなる良いパラメータを求めるという問題に対し、微分可能最適化法と二分決定グラフとよばれるデータ構造を用いた実用的な新手法を提案しました。
  6. Loss Function Based Second-Order Jensen Inequality and its Application to Particle Variational Inference
    二見 太 研究員(CS研)、岩田 具治 特別研究員(CS研)、上田 修功 フェロー(CS研)、佐藤 一誠(東京大学)、杉山 将(東京大学)
    ベイズ推論の近似手法である粒子変分推論(PVI)に関して、新たに導出した2次イェンセン不等式、および、PACベイズ分析により、PVIの汎化性能の理論上界を導出し、数値実験により有用性を検証しました。
  7. Permutation-induced Chinese Restaurant Process
    中野 允裕 研究主任(CS研)、藤原 靖宏 特別研究員(CS研)、木村 昭悟 主幹研究員(CS研)、山田 武士 所長(CS研)、上田 修功 フェロー(CS研)
    ネットワークやグラフを含む関係データからクラスタを発見する関係データ解析法において、モデルの複雑度(クラスタ数)の人手によるチューニングが不要な統計的機械学習モデルを提案しました。

また、NTT Research, Inc.より提出された採択論文は以下の4件となります。

  1. A Separation Result Between Data-oblivious and Data-aware Poisoning Attacks
    Sanjam Garg (NTT Research CIS Lab), Somesh Jha, Saeed Mahloujifar, Mohammad Mahmoody, and Abhradeep Thakurta
  2. "RAFT: A Real-World Few-Shot Text Classification Benchmark," Neel Alex, Eli Lifland, Lewis Tunstall, Abhishek Thakur, Pegah Maham, C. Jess Riedel (PHI Lab), Emmie Hine, Carolyn Ashurst, Paul Sedille, Alexis Carlier, Michael Noetel, Andreas Stuhlmüller – datasets and benchmarks track
  3. Beyond BatchNorm: Towards a General Understanding of Normalization in Deep Learning
    E.S. Lubana, R.P. Dick, and Hidenori Tanaka (NTT Research PHI Lab)
  4. Noether's Learning Dynamics: The Role of Kinetic Symmetry Breaking in Deep Learning
    Hidenori Tanaka (NTT Research PHI Lab), and Daniel Kunin

NTTのR&Dは、環境にやさしい持続的な成長、多様性に寛容な個と全体の最適化を狙う未来のコミュニケーション基盤であるIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想を掲げ、その実現に向けた研究開発を進めてまいります。また、それとともに、今後も研究テーマの多様性・継続性を大切に、NTTグループの各事業会社をはじめ、さまざまな分野の産業界の方々と一緒に、さまざまな社会的課題を解決し、人々が意識することなく技術の恩恵を受けることができるスマートな世界の実現をめざし、世界を変革する技術の研究開発を続けていきます。

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