災害に強い通信ネットワーク・設備づくりに努めています。
伝送路の被災による影響を抑えています
"つなぎ続けるネットワーク"のポイントとなるのが、"切れない"または"切れてもすぐにつながる"という通信サービスの継続を意識した設計です。そのひとつが「伝送路の多ルート化」。国内の中継伝送路は、網目のように構築され、万が一、1つのルートが被災をしても自動的に他のルートへ切り替え、ネットワーク全体の混乱などを未然に防いで、通信を確保します。
ケーブル故障による影響を抑えています
地震や台風など自然災害の多発地帯である台湾南沖バシー海峡付近を回避するとともに、日本から香港、シンガポールまでの敷設距離を最短ルートで結ぶことで、高い信頼性と低遅延を実現した海底ケーブル(ASE※)を敷設し、運用しています。
ASE:Asia Submarine Express
通信ビルの被災による影響を抑えています
中継交換機などの重要設備を設置した通信ビル(重要通信ビル)が被災すると、このビルを経由する通信はすべて途切れてしまうことになります。そのため、重要通信ビルを分散して設置することで、複数の重要通信ビルが同時に被災する危険を回避しています。
NTTの通信ビルや鉄塔は、風速60m/sの大型台風に耐えられるように設計しています。また津波、洪水などによる浸水を防ぐため、立地条件にあわせて水防板や水防扉を設置したり、ケーブル接続部への浸水防止対策をおこなっています。
NTTの通信ビルや鉄塔は、震度7クラスの地震に耐えられるように設計しています。また、通信ビル内の交換機や電力設備などの通信設備は、倒壊しないように固定しています。
突然の停電時にも電力を長時間確保できるよう、通信ビルや無線基地局には予備電源(バッテリ、エンジン)を設置しています。さらに万が一予備電源からの給電が停止する恐れがある場合には、移動電源車を配備し、給電をおこないます。
通信機械室に防火シャッターや防火扉を、通信ビル・とう道間には防火壁・防火扉を設置しています。また、通信ビル内からの火災発生を防ぐため、煙感知器・消火設備を常備しています。さらに、通信ケーブルの難燃化などの対策もおこなっています。