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ANSER

概要

ANSERは、金融機関の窓口やATMで行っていた金融取引(残高照会や入出金明細の連絡、顧客の口座からの振込・振替など)を会社や自宅、外出先などでも利用できるサービスです。顧客は固定電話・携帯電話・パソコンなど、さまざまな端末を利用することができます。

利用金融機関は、センター設備やソフトウェアを共同利用することによって、システムコスト負担の軽減が図れます。ANSERセンターと接続することによって、ANSERでサポートするさまざまな端末またはサービスを適宜利用することが可能になります。30年以上の実績を経て堅牢なネットワークシステムとなっており、高トラフィックにも対応できます。また、時代のニーズに応じて順次新しいサービスを追加しているため、短期間で新しいサービスの提供が可能になります。

Automatic answer Network System for Electronic Request

ANSER概要図 ANSER概要図

今回は、ANSER-WEB(AA)・WEB(AAC)が評価対象になります。
 ・ANSER-WEB(AA):個人向けインターネットバンキング
 ・ANSER-WEB(AAC):法人向けインターネットバンキング

環境効果のアピールポイント

(1)紙の削減

明細照会時の利用明細票や銀行振り込み時に記入する振込用紙などが不要となり、紙を削減できます。

(2)人の移動の削減

自宅やオフィスからインターネットで手続きすることで、自宅からATMやオフィスから銀行窓口までの移動が不要となります。

(3)人の稼働の削減

行員の窓口対応稼働が削減されます。

評価モデル

2009年度におけるANSER-WEB(AA)・WEB(AAC)のCO2排出削減効果(対1999年度比)を算出しました。

【機能単位】「1年間における2億8千万件の資金決済処理」
 評価対象とする資金決済処理の「入出金明細照会」と「振込」の処理件数比は60:40としました。

(1)従来手段[1999年度当時]

  • 個人のお客様は自宅からATMまで移動して資金決済処理を行います。入出金明細照会には紙の通帳を利用します。
  • 法人のお客様のうち8割は銀行窓口まで移動して紙を用いて資金決済処理を行います((図「ANSERの評価モデル」法人のお客様:CASE1)。
  • 法人のお客様の残りの2割はANSERの旧来メディア系サービスを利用して資金決済処理を行います(図「ANSERの評価モデル」法人のお客様:CASE2)。

(2)ソリューション:ANSER[2009年度時点]

  • 個人のお客様は、携帯電話あるいはPCを利用、法人のお客様は、PCを利用して入出金明細照会や振り込みを行うとしました。
     

ANSERの評価モデル ANSERの評価モデル

ライフサイクルステージ


対象ライフサイクルステージ

〔凡例 ○:評価対象、-:評価対象外〕

※横スクロールできます

従来手段 ANSER
製造 使用 廃棄 製造 使用 廃棄
ICT機器利用
NWインフラ利用
ソフトウェア利用
人移動
物移動
材料・エネルギー消費
物保管
人執務

「材料・エネルギー消費」では紙のCO2排出量を計算していますが、使用段階はCO2が発生しないものとしてCO2排出量は0としています。また廃棄段階についても、カーボンニュートラルの考えによってCO2排出量は0としています。

評価結果

グラフは評価結果です。ANSERを1年間利用したときのCO2排出量は約0.7万t-CO2/年、1999年当時のCO2排出量は7.1万t-CO2/年となります。ANSERを利用することによって、約6.4万t-CO2/年(約90%)のCO2削減となります。

ANSERの1年間あたりのCO2排出量 ANSERの1年間あたりのCO2排出量