LoRa®ソリューションは、1つのゲートウェイに対して、複数のセンサを無線で接続でき、セルラー通信で補えない場所での通信や、コスト見合いによって今までデータ取得が困難なデバイスの通信を可能とします。また、受信したデータはLoRa®ゲートウェイからドコモのLTEネットワークでご指定のサーバへ送ることが可能なため、さまざまなネットアプリケーションとの統合が可能となります。
「LoRa®ソリューション」のイメージ図
LoRa®ソリューションのこの特徴を活かした事例の1つとして、島根県畜産技術センター様にご活用いただいている放牧牛の位置情報管理があります。同センター様は当該ソリューションの活用をはじめとした集落営農によって持続可能な畜産振興を推進しています。
放牧牛の位置情報管理は、放牧牛に小型センサを装着し、センサが計測する位置情報を収集、飼養者がスマートフォンなどで放牧牛の現在位置や移動状況などを把握できるソリューションです。
本ソリューションを活用することで、放牧している牛が柵を超えて逃げ出したり(脱柵)、危険区域に入った場合には、関係者へ一斉通報され、早期の保護が可能となるなど、飼養者は省力かつ安心して放牧管理を行うことができます。
この放牧管理を例に、LoRa®ソリューションの環境貢献量について評価を行いました。
LoRa®:LoRa Allianceが提唱するLPWAの通信サービス
LoRa®ソリューションによる放牧管理(島根県畜産技術センターとの実証実験の様子)
LoRa®ソリューションを活用した放牧管理によって脱柵した放牧牛の早期保護が可能となり、探索における人の移動が大幅に削減されます。
牛40頭の放牧における年間10件の脱柵対応を対象に評価しました。
従来手段の評価モデル
LoRa®ソリューションによる放牧管理
対象ライフサイクルステージ
〔凡例 ○:評価対象、-:評価対象外〕
※横スクロールできます
従来手段 | LoRa®ソリューション | |
---|---|---|
ICT機器利用 | ― | ○ |
NWインフラ利用 | ― | ○ |
ソフトウェア利用 | ― | ○ |
人移動 | ○ | ○ |
物移動 | ― | ― |
材料・エネルギー消費 | ― | ― |
物保管 | ― | ― |
人執務 | ― | ― |
LoRa®ソリューションによる放牧管理と従来手段のCO2排出量を評価したところ、主に人の移動が削減され、1年間あたり35.6%のCO2排出量が削減される結果となりました。
「LoRa®ソリューション」の1年間あたりのCO2排出量
従来手段のCO2排出量を100%として、それぞれの割合を表しています。
環境保護の取り組み