SmartCloud®データセンター(排熱式)は、排気ファンとモーターダンパー、加湿器などによってサーバールームの温湿度を調整し、冷却装置をもたない完全外気空調方式を採用することで、空調消費電力を限りなく"0"に近づけた省電力型データセンターです。
1ラックあたり12kVA(実効8kVA)の高密度実装に対応しています。
「排熱式」 データセンター空気循環モデル図
完全外気空調方式である「排熱式」設備によって、ICT機器用空調機を不要とすることで、データセンター運用時の空調消費電力を極限まで低減し、PUE1.1※以下を実現しました。
Power Usage Effectiveness。
PUE=(データセンター全体の消費電力量)÷(データセンター内のICT機器消費電力量)
データセンターの電力利用効率を示す指標で、1に近づくほど効率が良い。
「排熱式」では、空調機の室内機・室外機の設置スペースは不要です。また、ラックに高密度でサーバを設置できる設計によって、サービス提供に必要な建物/フロア面積を大幅に削減しており、あわせて照明、ラックなどの原材料の必要量も削減しました。
「排熱式」と「従来型」との設備比較(抜粋)図
ICT機器用空調機を用いた従来型データセンター設備と、「排熱式」データセンター設備のCO2排出量を評価しました。
評価モデル図
お客さまサーバ1,000台をお預かりできるデータセンター設備の1年間の保守・運用。
環境影響要因別の評価対象
※横スクロールできます
環境影響要因 | 従来型データセンター設備(PUE1.5) | 排熱式データセンター設備(PUE1.1以下) |
---|---|---|
ICT機器利用※1 | ビル設置UPS、ICT機器用空調機、蛍光灯照明 | インラックUPS、排気ファン、LED照明、加湿器 |
NWインフラ利用 | 遠隔地からの保守・運用のためのアクセス | 遠隔地からの保守・運用のためのアクセス |
ソフトウェア利用 | 空調用のソフトウェア | 空調用のソフトウェア |
人移動 | 保守・運用稼働に係る通勤 | 保守・運用稼働に係る通勤 |
物移動 | ― | ― |
材料・エネルギー消費 | 二重床、ラック、耐震架台 | 防塵フィルター、ラック、コンテインメント※2、床免震装置 |
物保管 | ― | ― |
人執務 | 保守・運用稼働 | 保守・運用稼働 |
対象ライフサイクルステージ
〔凡例 ○:評価対象、-:評価対象外〕
※横スクロールできます
従来型データセンター設備(PUE1.5) | 熱式データセンター設備(PUE1.1以下) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
製造 | 使用 | 廃棄 | 製造 | 使用 | 廃棄 | |
ICT機器利用 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
NWインフラ利用 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ソフトウェア利用 | ○ | ― | ― | ○ | ― | ― |
人移動 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
物移動 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
材料・エネルギー消費 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
物保管 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
人執務 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
「排熱式」データセンター設備(排熱式DC設備)と従来型データセンター設備(従来型DC設備)とを比較したCO2排出量削減効果は、469t-CO2/年、81%という結果となりました。
「排熱式」データセンター設備と従来型データセンター設備のCO2排出量
※横スクロールできます
ICT機器 利用 |
NW インフラ 利用 |
ソフト ウェア 利用 |
人移動 | 材料・ エネルギー消費 |
人執務 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
排熱式DC設備 | 93.2 | 0.2 | 0.1 | 0.3 | 14.2 | 0.6 | 108.6 |
従来型DC設備 | 522.5 | 0.2 | 0.2 | 0.3 | 53.9 | 0.6 | 577.7 |
CO2削減量 | 429.3 | 0.0 | 0.1 | 0.0 | 39.7 | 0.0 | 469.1 |
設備設置スペースの削減まで考慮すると、さらなるCO2削減効果が見込まれます。
*「SmartCloud®」はNTTコムウェア株式会社の登録商標です。
環境保護の取り組み