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資源が循環している未来へ

資源が循環している未来へ

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大量生産、大量消費、大量廃棄という「一方通行型社会」は、私たちに豊かで便利な生活をもたらしましたが、一方、膨大なごみを排出し、不法投棄や天然資源の枯渇の懸念など、さまざまな問題も生じました。その解決を図るためには、企業の事業運営や社会経済のあり方を見直し、循環型社会への転換を図ることが必要です。

資源が循環している未来の実現をめざし、NTTグループは、事業活動で消費するあらゆる資源について、使用量の削減(Reduce)、再使用(Reuse)、再資源化(Recycle)の「3R」を推進しています。


推進体制

「NTTグループGreen Innovation委員会」配下に、NTT西日本の不動産企画担当部長を委員長、NTTとグループ会社8社の環境担当者や設備担当者らを委員とした「資源循環検討委員会」を設け、NTTグループにおける資源循環に関する施策を検討・推進しているほか、廃棄物に関する目標達成に向けた施策の推進、資源の調達・保有における目標化・施策化の検討と実行管理を推進しています。

また、配下組織であるワーキンググループ(WG)は、それぞれのテーマに応じた活動を推進。「建設廃棄物WG」は建築工事や土木工事に由来する産業廃棄物の実績値管理と施策の推進について、「撤去通信設備WG」は撤去した通信設備による産業廃棄物の実績値管理と施策の推進について、「事業・一般廃棄物WG」はオフィス廃棄物と事業系廃棄物の実績値管理と施策の推進について、「PCB保管・処理WG」はPCB廃棄物の適切な処理に向けた管理などに取り組んでいます。

資源循環対策体制の図:取締役会のもとに、サステナビリティ委員会があり、配下にGreen Innovation委員会があります。NTTグループGreen Innovation委員会の配下に資源循環検討委員会があり、配下に建設廃棄物WG、撤去通信設備WG、事業・一般廃棄物WG、PCB保管・処理WGがあります 資源循環対策体制


【事例紹介】資源の3Rの取り組み

あらゆる資源の3R(Reduce、Reuse、Recycle)の取り組み事例を紹介しています。

通信設備のリユース・リサイクル

NTTグループは、情報通信サービスを提供するために、電柱、交換装置、通信ケーブル、公衆電話BOX、公衆電話機などの通信設備を保有しています。これらの設備は、耐用年数の経過や新サービスの提供などによる設備更改時に撤去しています。撤去した通信設備は、NTTグループ内でリユースやリサイクルを推進しています。

例えば、コンクリート柱などから発生するコンクリート塊などの廃棄物は路盤材に再資源化を実施しています。また、公衆電話BOXや公衆電話機は、特定の中間処理場へ運び、公衆電話BOXは、アルミニウム、ステンレス、ガラスやプラスチックなどに、公衆電話機は基板や銅線、各種プラスチックなどに細かく分別し、その後、再生工場などに送られ、レアメタルや銅、ペレットなどのリサイクル原料に生まれ変わります。中間処理場では、主に人の手によって丁寧かつ徹底した分別が行われており、この分別精度がリサイクル率に大きな影響を与えています。

なお、不法投棄などの不適切な事象を防止するため、NTT東日本では、NTT-MEと連携し、GPSと写真を活用したシステムを構築し、排出場所から処分場に至るまでの適正な処理を確認しています。

プラスチックの利用削減、循環利用の推進

NTTグループでは、プラスチックの利用削減、循環利用の推進にも取り組んでいます。例えば、支線カバーや接続端子函カバーなどのプラスチック製の一部の通信設備は、廃棄された同種のカバーから再生したプラスチックで新品を作る、クローズドリサイクルを実現しています。また、ONUやHGWなどの光回線の接続で、お客さま宅で使用される装置の梱包用プラスチックを廃止する取り組みを進めています。

携帯電話のリサイクルプロセス

携帯電話には、金、銀、銅、パラジウムなどが含まれており、鉱物資源の少ない日本にとっては貴重なリサイクル資源といえます。そこで、NTTドコモは1998年度から、全国約2,300店舗のドコモショップや各種イベントなどで、お客さまから使用済み携帯電話の回収を行っています。2020年度は約309万台の携帯電話を回収し、累計では約1億1,832万台に達しました。

2011年度には、携帯電話に使用されるプラスチックを熱分解して燃料用油を生成するとともに、油化処理後の残さから金、銀、銅などを回収するという、新しいリサイクルプロセスを導入しました。

引き続きリサイクルの取り組みを継続し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

2015年度からはリユースを目的とした回収台数を含んでいます。

水の管理

NTTグループの事業形態として、事業で水資源を消費することはほとんどありません。日本国内で1年間に消費される水使用量約256億m3(生活用水+工業用水)に対し、NTTグループによる取水量約514.2万m3は0.03%未満で、日本全国に分散して使用しているため、取水により著しい影響を受ける水源はないと考えています。

また、NTTグループは、中水や雨水を使用することで、上水の使用量を削減しています。

水資源使用量のグラフ:水使用量は2016年度1,242万立方メートル、2017年度1,259万立方メートル、2018年度1,207万立方メートル、2019年度1,104万立方メートル、2020年度994万立方メートル、取水量は514万立方メートル。中水+雨水使用率は2016年度4.2%、2017年度3.9%、2018年度7.2%、2019年度2.8%、2020年度6.5% 水使用量と取水量

2017年度までは水使用量(上下水、中水、雨水合計)に対する使用率を、2018年度以降は上水、中水、雨水合計に対する使用率を示しています。


化学物質を用いた研究活動を実施している研究機関では、個別に排水処理施設の設置や化学物質漏えい防止対策などを実施しています。例えば、物性材料研究を行っている厚木研究開発センタにおいては、実験室から排出される薬品混入廃液を浄化処理する廃液処理施設を設置しています。また、これら処理排水が法規制値以下の水質となっていることを、定期的に水質監視して確認しています。

なお、NTTグループでの重大な漏出の実績はありません。

国土交通省Webサイトによる。2017年の水使用実績(取水量ベース)は約793億m3/年(生活用水約146億m3、工業用水約110億m3、農業用水約537億m3


紙の管理とリサイクル

NTTグループ全体での2020年度の紙の使用量は1.8万トンで、このうちの6割以上を占める電話帳については、1999年以降、回収した古い電話帳を電話帳用紙に再生して新しい電話帳に利用する「クローズドループリサイクル」を確立しています。また、純正パルプの使用量についても数値管理を行っています。

また、インターネットビリングサービスなどのICT活用によって、社会全体の紙使用量の削減にも取り組んでいます。

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