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2021年2月16日

コラボレーションを通じてともに革新を起こすために〜NTTグループの「corevo」とは

NTTグループは、さまざまな事業者などとのコラボレーションをAI(人工知能)分野でグループ一体となって、さらに加速するため、R&Dで培ったAI関連技術群を活用した取り組みを新たなブランドネーム「corevo(コレボ)」に統一。 コラボレーションを通じて、一緒に革新を起こす(co-revolution)との思いを込めています。

「corevo」が提供する技術は、人の活動の一部を代替・支援し人の能力を補完し引き出すためのAI技術です。 今後、NTTグループは「corevo」を横断的に活用することで、コラボレーションパートナーや自治体の皆様とともに新たな価値の創造をめざしします。


「corevo」のイメージロゴ

「corevo」が提供する画期的な技術の数々

急速に注目を集めるようになったAI技術において、日本語を中心としたさまざまな解析や音声音響処理等の分野で世界をリードする成果を創出してきました。

1. 国際技術評価で世界1位の精度を達成した音声認識技術

独自開発した、ひずみなし音声強調技術とディープラーニング(深層学習)に基づく音声認識の新技術によって、2015年開催の技術評価国際イベント「CHiME-3」において、参加25機関中トップの精度を達成しています。

2. 40年以上の研究蓄積を背景とした自然言語処理、知識処理技術

国立情報学研究所の人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」に、常識からの推論を必要としコンピュータが最も苦手とする英語担当として参画し、NTTの持つ自然言語処理、知識処理技術を駆使することで、2014年に初挑戦のセンター模試では受験者の平均点を越える好成績を達成しています。

3. 我が国の優れたコンテンツ技術として選出された人間の感覚情報処理研究

長年、人間の感覚情報処理の研究に取り組んできており、その過程で開発した「指でつまむと引っ張られる感覚:ぶるなび3」と「変幻灯」は、「我が国の優れたコンテンツ技術」として、経済産業省より、Innovative Technologies 2014, 2015にそれぞれ選出されています。

「corevo」を構成する4種のAI技術に取り組む

NTTグループでは、下記の4種類を「corevo」を構成するAI技術として位置づけて取り組んでいます。

「Agent-AI」

コンタクトセンターや高齢者支援などで活躍する人間の意図や感情を理解するAI

「Heart-Touching-AI」

スポーツの上達やメンタルウェネス向上などを支援し人間らしさの本質にせまるAI

「Ambient-AI」

ヘルスケアや交通制御などの中核にあり、IoTの頭脳としてセンサの知能化を司るAI

「Network-AI」

地球規模の全体最適化など巨大システムを超分散リアルタイム処理で支えるAI


コレボのロゴを、左上にエージェントAI、左下にハートタッチングAI、右上にアンビエントAI、右下にネットワークAIが囲んでいる。エージェントAIの例として周りに、日々の活動支援、コンタクトセンター・窓口業務の代替・支援、高齢者の見守り、活動支援の文字が。ハートタッチングAIの例として周りに、スポーツ上達、メンタルウェルネス、人間関係工場の文字。アンビエントAIの例として周りに、ヘルスケア、運転支援、イベントによる混雑回避、災害予測、故障検知の文字。ネットワークAIの例として周りに、故障予知、ネットワークの故障対応フリー、地球規模の全体最適化の文字。

今後の4種のAI実現に向けて「corevo」の拡充を

「corevo」を構成する4種のAIを実現するために、これまでに取り組んできたNTTグループの技術群に加え、外部の最新技術も積極的に取り入れています。例えば、PFN社のビッグデータを用いた最新ディープラーニング技術の活用もそのひとつ。実空間からあらゆる属性の「人」を即座に見つけ出す技術の実現をめざし、その検知精度や処理性能の向上に取り組んでいます。


「corevo」をきっかけとしたコラボレーションを促進

「corevo」を活用した取り組みを通じて、製造、自動車、医療などの事業者や地方自治体と積極的なコラボレーションを展開。IoT・ビッグデータ時代における社会的課題の克服や産業競争力の強化といったテーマに取り組むことで、安心・安全で豊かな社会の実現をめざします。

「corevo」活用した取り組みを幅広い分野に

NTTグループ各社で「corevo」を活用したさまざまシーン・分野への展開を、海外グループ会社とともにグローバルな活動として取り組みます。

ビジネス分野では、審査・分析・監視、窓口対応・コールセンタなど、業務の代替・支援による効率的なコストコントロールの実現のために。交通分野では、事故のない安心・安全な交通制御を実現する活動に。インフラ分野では、ネットワークシステムのオペレーション効率の向上に取り組みます。

そのほかにも、超少子高齢化社会を背景とした健康寿命の延長に向けての取り組みや、自然な音声対話でコミュニケーションの円滑化を実現するサービスなど、幅広い分野でさまざまな取り組みを行っていきます。


真ん中にコラボレーションパートナー×コレボのロゴ。その下にNTT東日本ロゴ、NTT西日本ロゴ、NTTドコモロゴ、NTTデータロゴ、NTTロゴ、他、NTTグループ各社の文字。そこから左に三本の矢印が伸びており、上から「ビジネス、業務代替・支援で効率的なコントロール」、「交通、事故のない安心安全な交通制御」、「インフラ、メンテナンスフリーで安定したネットワーク」の文字、右に三本の矢印が伸びており、上から「ヘルスケア、継続的なサポートによる健康寿命の延長」、「ライフサポート、個々の都合に応じた生活サポート」、その他を表す「・・・」が並んでいる。

「corevo」活用の事例

「corevo」は現在、様々な分野で活用されています。下記ではビジネス、交通、インフラ、ヘルスケア、ライフサポートの分野で既に取り組んでいる事例の一部をご紹介します。

ビジネス分野

人間の意図や感情を理解する「Agent-AI」を、金融分野の法人審査の高度化や、顧客対応スタッフのサービス品質の向上に活用する取り組みを行っています。また、不審者の動作検出や複数のカメラに映る同一人物の推定などの実証実験を行い、高い精度で検出に成功。防犯対策やマーケティングなどの用途に最適な映像解析サービスの提供を検討しています。さらに、AIを活用した対話業務支援サービスや、金融機関の営業活動を支援するサービスなどにも積極的に取り組んでいます。

交通分野

IoTの頭脳としてセンサの知能化を司る「Ambient-AI」と、リアルタイムによる予測技術「マルチエージェントシミュレータ」を活用。「交通インフラの大規模リアルタイム最適制御」など、さまざまな社会インフラにAI技術を活かしていこうとしています。

インフラ分野

ディープラーニングを活用した「人間の感性に近い判定が可能な画像識別システム」にも挑戦。インターネット上の画像監視オペレーションをはじめ、お客様のネットワークシステムのオペレーション支援に「corevo」を活用して取り組んでいきます。

ヘルスケア分野

「Ambient-AI」の「センサーデータ分析判定技術」と、東レの着るだけで生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を活用。高齢者の自立生活を支援する見守りサービスや、働く人のストレス計測、スポーツにおける身体の使い方の可視化など、さまざまな生体情報を活用したサービスの実現をめざしています。

ライフサポート分野

音声対話型サービス開発のための「自然対話プラットフォーム」を活用。クラウド型学習システムや、自動で対話を行うロボットが簡単に作れるプラットフォームの共同開発を行っています。また、ポータルサイト「goo」のQAサービス「教えて!goo」では、人生相談にAIが最適なアドバイスをするサービスの開発を行っています。相談者の現状や属性、背景に対するAIの理解の精度をさらに高めていくことにチャレンジしていきます。