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2020年5月15日

日本電信電話株式会社

ITERとの包括連携協定の締結について
~日本の民間企業として初めての締結~

日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)は、ITER国際核融合エネルギー機構(以下「ITER機構」)とITER計画に関する包括連携協定を締結しました。

NTTは、人類初の核融合実験炉を実現しようとするITER計画を支援することで、「革新的な環境エネルギー技術の創出」を加速し、お客さま・企業・社会の環境負荷低減に貢献していきます。

1.背景

ITER計画は、平和目的のための核融合エネルギーが科学技術的に成立することを実証するため、人類初の核融合実験炉(ITER)を実現しようとする、日本・欧州・ロシア・米国・韓国・中国・インドの7極が参加している超大型国際プロジェクトで、国際機関であるITER機構がITER計画を実施しています。

南フランス・プロバンスに建設中の全体図 南フランス・プロバンスに建設中の全体図

核融合実験炉ITER 核融合実験炉ITER

NTTは、「革新的な環境エネルギー技術の創出」に向け、環境エネルギー分野の革新的なR&Dに取り組む「宇宙環境エネルギー研究所」の設立準備を進めるなど、R&Dによる限界打破のイノベーションの創出、および環境負荷低減への事業活動の推進により、お客さま・企業・社会の環境負荷低減に貢献することで、「環境負荷ゼロ」をめざしています。

こうした取り組みの中で、活動を開始したIOWN※構想における光関連技術の適用を想定しており、現状のICT技術を革新させることで、ITER計画の成功に寄与していきます。

IOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)は、スマートな世界を実現する、最先端の光関連技術および情報処理技術を活用した未来のコミュニケーション基盤です。
https://www.rd.ntt/iown/当該ページを別ウィンドウで開きます

2.内容

本包括連携協定の下、戦略的観点より以下の領域で連携していきます。

  • 超高速/超低遅延ネットワーク接続、データストレージ、コンピューティング、グローバルネットワークインフラを含む未来の情報通信技術に関する探査
  • ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入した「オールフォトニクス・ネットワーク」、実世界とデジタル世界の掛け合わせによる未来予測等を実現する「デジタルツインコンピューティング」、あらゆるものをつなぎ、その制御を実現する「コグニティブ・ファウンデーション」からなりたつIOWNに関する探査

ITER機構が日本の民間企業と長期的な非商用包括連携協定を締結するのは初めてであり、フルスタック・フルライフサイクルのサービスをグローバルに提供ができる総合ICTプレイヤーとしてNTTグループが一丸となって、ITERの2025年初期運転開始およびそれ以後に向けて、情報流通基盤や制御基盤整備へ向けた技術的貢献を行っていきます。

今後、スコープや役割を詳細化して実施文書を締結する予定です。

3.両代表者からのコメント

「NTTは、環境負荷ゼロの実現に向けて、研究開発によるイノベーションの創出、環境負荷低減への事業活動を推進しているところです。その中で、安全で恒久的な核融合エネルギーはもっとも期待する技術の一つであり、その研究開発をリードするITER機構に対して、NTTが持つIOWNをはじめとする先進的な研究開発の取り組みや、グローバルなインフラ構築能力等で貢献できると考えております。今回の連携により、ITER機構と共に、人類初の実規模での核融合エネルギーの実証に取り組んでまいります。」

NTT 代表取締役社長 澤田 純

我々ITERは7つの加盟極と共に、核融合が今世紀から今後数千年にわたって文明社会における世界のエネルギーミックス上、安全クリーンで不可欠なものになると信じています。そしてITER計画の進捗はそれへ向かう道のりです。私はNTTのような世界的ICT企業が、グローバルでのICT技術を革新させる事、及びIOWN構想のように核融合にとって不可欠なイノベーティブな未来のテクノロジーへ向けた戦略を掲げる事のできる企業として、包括連携をするパートナーの一員となったことを嬉しく思います。」

ITER機構 機構長 ベルナール・ビゴ

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

■日本電信電話株式会社

広報室
ntt-cnr-ml@hco.ntt.co.jp

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