2020年8月 6日
日本電信電話株式会社
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下NTT)は、音響信号処理技術により、自動車や建物の窓越しであっても、窓がないかのように会話ができる「ウインドウトーク」を開発しました。本技術を活用することで、窓を閉めたまま、感染リスクを抑えたコミュニケーションを実現します。2020年9月より、実証実験を実施し、早期の商品化をめざしていきます。
新型コロナウイルス感染症対策として、飛沫感染を防止するため、発熱外来等の医療現場や飲食店・商店等の現場において、ドライブスルー等を活用したできるだけ互いに隔離した環境でのコミュニケーションニーズが高まっています。感染リスクを抑えるには、窓を完全に閉めたまま、会話することが望まれますが、音声が減衰するために、聞き取りづらくなることが課題でした。NTTでは、これまでの音響信号処理技術を活用し、簡易な機器構成で、窓越しに会話することを可能とする技術の開発に着手してきました。
受話器型の機器を窓に押し当てることで、機器内蔵の振動素子(エキサイター)が窓を振動させ、機器に接続されたマイクで集音した話者音声を窓越しの相手に伝えます。窓越しの相手の音声は機器内蔵の振動ピックアップ(マイク)により集音し、機器につながったイヤホンで聞くことができます。通常は、振動素子(エキサイター)から振動ピックアップ(マイク)へ窓を直接伝搬するエコー振動が発生し、集音したい相手の音声以外のノイズとして混入するため、会話をすることが困難となります。本技術では、エコーキャンセラ技術を改良することで、エコー振動を音響信号処理により抑圧し、相手音声のみを通すことができ、窓越しの会話を可能としています。
NTTはNTTグループ会社と、9月より、利用シーンを見据えた実フィールドでの共同実証実験を行う予定です。2020年内に、NTTグループ会社からの商品化をめざしていきます。
本件に関するお問合せ先
日本電信電話株式会社
サービスイノベーション総合研究所
企画部広報担当
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