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2021年7月 5日

日本電信電話株式会社

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の運営業務支援に
AR案内を実現する通信技術CUzo(クーゾ)を提供

日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)は、東京2020オリンピック・パラリンピック大会期間中に公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下東京2020組織委員会)の大会スタッフに機能分散通信技術 CUzo(以下、CUzo)を提供します。

CUzoを利用することにより、通信によるデバイスの機能拡張が可能となり、アプリケーションや高性能なハードウェアを搭載しなくても、高機能なサービスを利用することができます。本施策では、競技会場において観客向けの案内を行う大会スタッフがCUzoのインターフェース仕様に準拠した全く新しい小型の透過型ディスプレイを携帯し、会場案内を空中像で表示して発話を減らすことや、会場の設備や掲示物と重畳させてご説明する新しい案内業務を行います。

1.背景と概要

世界最大のスポーツの祭典であるオリンピック・パラリンピックの競技会場では、様々な来場者向け運営業務が必要となり、情報提供やコミュニケーションが来場者の観戦体験の向上に大きく関係します。
 NTT研究所では、従来から、誰もが自然に利用できるユーザインタフェースを実現する通信技術の研究開発に取り組んでおり、状況や利用者に応じて必要となる様々なユーザインタフェースの実現コストを低減するために、デバイス側に具備される機能をネットワーク上に配置する技術を実現しました。さらに、この通信技術に準拠した透過型ディスプレイを利用することで、だれもが簡単に利用できるARによる情報案内システムを実現しました。
 NTTは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会において大会スタッフが最高の競技観戦体験をご提供できるよう、東京2020組織委員会へ提案を行ってきました。
 NTTは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のゴールドパートナーとして、最先端通信サービスの提供を通じた史上最もイノベーティブな大会の実現に貢献するとともに、実験結果の評価を通じて、将来に向けた新しいUXを提案する予定です。

2.実施概要:CUzoによる運営業務支援

NTTは、オリンピックスタジアムの周回スタッフ、国立代々木競技場、江の島ヨットハーバーにおいて、CUzoを用いた大会スタッフの業務支援システムの実験を行います。具体的には、会場設備情報や座席までの経路を透過型ディスプレイに表示し、実際の会場の風景と重畳させた分かりやすいご案内を実現します。
 今回の取り組みでは、CUzoに準拠した従来にない透過型ディスプレイ100台を三会場の大会スタッフにお持ちいただき、CUzoによる機能およびコンテンツ伝送により、会場運営に貢献します。(図1)
(注)状況に応じて、実施内容に変更が発生する可能性があります。

図 1. CUzoの活用イメージ

図 1. CUzoの活用イメージ

3.技術ポイント

CUzoは、デバイスに必要な機能をネットワーク上に配備し通信によって連携することで、デバイスの機能軽量化を実現する通信技術です。CUzoを利用することで、シンプルなデバイスでも高機能なサービスを実現可能となります。
 端末にすべての機能を搭載する場合に、端末の処理負荷増によるユーザ体験が損なわれる問題に対して、各機能をネットワーク上の最適な位置に分散配備することで実運用にも耐えるサービスが可能になりました。高速な応答が必要な機能は、よりデバイスに近いネットワーク上に配備され、ネットワーク上のマイクロサービスが相互に連携して機能することで性能を担保しています(図2)。また、センサやコンテンツデータの伝送はストリーミングでの送受信に対応しました。これにより、アニメーションの送信や、各機能の応答速度が上がり観客への表現が飛躍的に向上しました。

図2.機能分散通信技術 CUzo

図2.機能分散通信技術 CUzo

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

日本電信電話株式会社
広報室
ntt-pr@ntt.com

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。
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