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2023年4月29日

日本電信電話株式会社
株式会社ドワンゴ
松竹株式会社

「超歌舞伎 Powered by NTT」にて超歌舞伎の新しい空間音響演出にチャレンジ
~舞台のリアルな音と耳元の効果音がクロスオーバーする空間音響演出を実現~

日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下 NTT)、株式会社ドワンゴ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:夏野 剛、以下 ドワンゴ)、松竹株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:迫本 淳一、以下 松竹)は、4月29日・30日に幕張メッセで開催する「ニコニコ超会議2023」内で上演される「超歌舞伎Powered by NTT 『御伽草紙戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)』」にて、会場のリアルな音と耳元に流れる音がクロスオーバーする空間音響演出に取り組みます※1

この度NTTは、空間音響演出技術の確立に成功しました。この技術により観客は、演者や背景音などの舞台のリアルな音と、空間音響演出としての効果音がクロスオーバーされた、舞台の臨場感、物語への没入感を高めた体験が可能となります。

図1. オープンイヤー型イヤホンを装着した観劇のイメージ 図1. オープンイヤー型イヤホンを装着した観劇のイメージ

1.背景

従来、劇場の音響演出は、会場に設置のスピーカー(PAスピーカー)を用いて、劇場の観客に一律に音を届けていました。映画館では劇場内に複数のPAスピーカーを設置することで、音が真後ろや真横などに聞こえる空間音響の演出が可能でしたが、設置位置や数の制限により自由な位置への音像定位(音の距離や方向を定めること)や観覧者至近の空間での再生は困難でした。一方、家庭内ではイヤホンやヘッドホンを用いてサラウンドスピーカの環境がなくても、音源から人間の耳までの伝達特性(HRTF)を利用して、聞かせたい方向から音が聞こえる空間音響を再現する技術がありますが、耳を覆うため周囲の音響を遮ってしまい、劇場等での利用には不向きでした。

2.技術のポイント

NTT では、耳を塞がないオープンイヤー型イヤホン※2を活用することで、会場のリアルな音の聴取を妨げることなく、立体的な空間音響を耳元に届けることを実現しました。イヤホン装着者は、会場に流れる演者の声や音楽、観客の声援などのライブ感を損なうことなく耳で聞きながら、同時に空間音響演出が付与された音響コンテンツを超歌舞伎の進行に合わせて聴取し、リアル音/音響コンテンツが耳元でクロスオーバーする新しい音響演出を体験することができます。

図2. 耳元で音がクロスオーバーする空間音響演出のイメージ 図2. 耳元で音がクロスオーバーする空間音響演出のイメージ

オープンイヤー型イヤホンを空間音響演出に用いる際の課題点として、筐体自体の音響特性やイヤホンの装着位置から外耳道入り口までの音の伝達特性、耳表面の形状などの影響を受け、音が頭の上方から聞こえ、音響コンテンツに意図しない影響を与えることが挙げられます。NTTでは、この上方定位の特性を打ち消す補正フィルタを新たに開発し、オープンイヤー型イヤホンを通して空間音響の効果を違和感なく提供することを可能にしました。本技術を用いることで、PAスピーカーでは実現することが難しい空間音響の効果を含んだ音を、周囲のリアルな音と自然に結合させ、また、周りの観覧者に音が漏れることなく届けることができます。

図3.デバイス起因の音源定位位置の補正フィルタ適用イメージ 図3.デバイス起因の音源定位位置の補正フィルタ適用イメージ

3.今後の展開

今後、NTTでは本技術による空間音響演出を、エンターテインメントの舞台だけでなく、観光案内やスポーツ解説などのナビゲーションなどへ適用し、新たな音響体験を展開していきます。

※1耳元の音がクロスオーバーする空間音響演出は、超プラチナ席限定の演出となります。

※2NTTソノリティ社のPSZ技術搭載 オープンイヤー型パーソナルイヤースピーカー「nwm」を利用します。

(関連リンク)

【超歌舞伎Powered by NTT 開催概要】

演目名: 御伽草紙戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)
公演日時: 2023年4月29日(土・祝)、30日(日)
両日ともに 第一部13:00開演 / 第二部 16:00開演
公演場所: 幕張メッセ イベントホール(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
主演: 中村獅童、初音ミク

*30日第一部の公演はリミテッドバージョン(主演:澤村國矢、初音ミク)となります。

脚本: 松岡亮
演出・振付: 藤間勘十郎
劇中曲: 「ロミオとシンデレラ」 (作詞 ・ 作曲 doriko)
チケット情報: ドワンゴチケット:https://dwango-ticket.jp/project/NeiRjJrrFK当該ページを別ウィンドウで開きます
イープラス:https://eplus.jp/chokabuki/当該ページを別ウィンドウで開きます
主催: ニコニコ超会議実行委員会
製作: 松竹株式会社/株式会社ドワンゴ
制作協力: クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
超歌舞伎協賛/技術協力: NTT
超歌舞伎特設サイト: https://chokabuki.jp/当該ページを別ウィンドウで開きます

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

日本電信電話株式会社
研究企画部門 プロデュース担当
nttrd-pr@ml.ntt.com

株式会社ドワンゴ
広報部
dwango-pr@dwango.co.jp

松竹株式会社
sh_engeki_kg_event@shochiku.co.jp

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