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2024年5月10日

日本電信電話株式会社

プレシジョンメディシンの実現に向けたメディカル・ヘルスケア事業会社の統合について

日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明)は、個人にパーソナライズされた最適な予防や医療を提供する『プレシジョンメディシン※1』の実現に向け、NTTグループのメディカル・ヘルスケア事業に関するアセットやリソースを結集した新会社「NTTプレシジョンメディシン株式会社」を、2024年7月に発足します。新会社では、ステークホルダーの皆様と連携し、個人に紐づいた臨床データや検査データなどのメディカル・ヘルスケアデータを統合的に収集・分析・活用することを推進していきます。

背景

急速な高齢化が進んでいる日本では、健康寿命の伸び悩みと医療費の増加が課題となっています。今までのように平均的に効果があると見込まれる治療や薬の処方ではなく、患者個々人の罹患状況や体質に応じて最適な治療や薬を選択できるようにすることで治療効果を高め、医療費を最適化することが期待されています。
 また、新薬開発においても、希少疾患・難病等に対応するバイオ医薬品等の開発へのシフトに伴い、開発成功率の低下や、治験対象者の集めにくさによる開発期間の長期化などが課題となっています。
 これらの課題解決に向けては、日常の実臨床で得られるリアルワールドデータ※2を含むメディカル・ヘルスケアデータの活用が有効と考えられています。予防や治療法の開発から実際の臨床現場・治療予後までの幅広いフェーズにおいて、個人に紐づいた臨床データや検査データなどのメディカル・ヘルスケアデータを統合的に収集・分析・活用することが期待されていますが、これらの仕組みが十分に整っていない状況にあります。

事業構想

以上の背景から、新会社では、データドリブンによる個人に最適化された予防・医療の実現に向け、NTTグループの関連するアセットやリソースを結集し、データの生成から活用までをステークホルダーの皆様と連携して、推進します。
 これまでNTTグループでは、NTTライフサイエンス株式会社で検査サービス、NTTデバイステクノ株式会社で医療機関の業務DX(電子カルテ事業)、新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(PRiME-R)で研究開発支援、株式会社クリニカルサポートで治験業務効率化など、関連事業に取り組んできました。これらの会社や事業を結集し、データの生成から活用までを一元的に推進できる体制を整えます。
 医療機関等と連携し、メディカル・ヘルスケアデータの生成・収集を行い、製薬企業や研究機関等へのデータ流通を加速させることで、次世代の予防や治療法の研究開発を支援します。また、各種パートナーと連携して、研究開発成果の社会実装を促進することで、プレシジョンメディシンを実現していきます。

図 新会社の事業構想 図 新会社の事業構想

今後の予定

2024年7月、NTTライフサイエンス株式会社を母体とした「NTTプレシジョンメディシン株式会社」の発足とともに、新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社および株式会社クリニカルサポートを子会社化し、同年10月、NTTデバイステクノ株式会社のモバカル事業を統合することで、新事業を迅速に提供できる体制を整えます。
 また、今後も、シナジーが生まれる領域においてグループ内外のプレイヤーと積極的に連携していきながら事業を拡大してく考えです。
 NTTグループは、これらの取り組みを通じて、日本の医療・健康領域での継続的な事業成長と社会貢献をめざしていきます。

※1個人にパーソナライズされた最適な予防や医療を提供する医療の概念

※2Real World Data:電子カルテ情報等、日常の実臨床で得られる情報

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

日本電信電話株式会社
広報部門
ntt-pr@ntt.com

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。
現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。