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2021年8月 6日

お知らせ

ユーザブルセキュリティ・プライバシーの難関国際会議SOUPS 2021で論文採択

2021年8月8〜10日に開催される国際会議「SOUPS(Symposium on Usable Privacy and Security) 2021」にて、以下のNTT研究者の論文が採択されました。

長谷川彩子

研究員, サービスイノベーション総合研究所 人間情報研究所

山下直美

特別研究員, 先端技術総合研究所 コミュニケーション科学基礎研究所

秋山満昭

上席特別研究員, サービスイノベーション総合研究所 社会情報研究所

SOUPSはユーザブルセキュリティ・プライバシー分野の国際会議であり、論文採択率は約20%(SOUPS2020実績)の難関国際会議として知られています。

採択論文「Why They Ignore English Emails: The Challenges of Non-Native Speakers in Identifying Phishing Emails」は、グローバルで大きな問題となっているフィッシング攻撃に着目し、英語を母国語としない人々(英語ノンネイティブ話者)が英語フィッシングメールに対処する際の課題を明らかにするとともに、今後の対策設計を提案したものです。本論文では、ドイツ・韓国・日本に住む合計862人の英語ノンネイティブ話者を対象にしたオンライン調査を通じて、定量的・定性的に彼らの行動・認識・懸念点について分析しました。英語ノンネイティブ話者は、英語フィッシングメールを対処する際に以下に挙げる懸念を抱いていることがわかりました:(1) 内容の理解が難しいこと、(2) 文法のエラーや不自然さの特定が難しいこと、(3) 英語フィッシングメールに慣れていないこと、(4) 注意力が低下すること、(5) 類似の攻撃事例を探すことが難しいこと。これらの懸念を解消し言語の壁を超えた円滑なコミュニケーションをサポートするために、言語に依存しない攻撃事例の知識ベース、自動的なフォローアップメカニズム、英語ノンネイティブ話者に対するアンチフィッシングトレーニング、機械翻訳等の支援方法を提案しています。

NTTは引き続き、人間と情報の本質に迫る基礎理論の構築と社会に変革をもたらす革新技術の創出をめざした基礎研究を推進するとともに、セキュリティ・プライバシーやヒューマンファクターの研究開発を通じて安心・安全な社会に貢献します。

【参考】

SOUPS 2021 https://www.usenix.org/conference/soups2021当該ページを別ウィンドウで開きます
Ayako Akiyama Hasegawa, Naomi Yamashita, Mitsuaki Akiyama, and Tatsuya Mori, "Why They Ignore English Emails: The Challenges of Non-Native Speakers in Identifying Phishing Emails," in Proceedings of the Seventeenth Symposium on Usable Privacy and Security (SOUPS 2021), August 2021.

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