2023年8月24日
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)と米国子会社であるNTT Research, Inc.(以下「NTT Research」)のCIS研究所(以下、CIS研)は、国際暗号学会(IACR)が米国で開催する、暗号理論の難関国際会議「Crypto 2023」において、CIS研の研究者らが共同執筆した14本の論文と、NTT社会情報研究所(以下、社会研)の1本の論文が採録されたことを発表しました。プログラムでは、全体で124本の論文が採録され、15本の採録数は参加企業の中でトップでした。これらは、秘密分散・関数型暗号・難読化・MPC–Emerging Models・MPC Round Efficiencyの各セッションに2本以上採録されています。
このうち、CIS研Director のBrent Waters博士が共同執筆した論文が、Test-of-Time(ToT)賞※を受賞しました。受賞論文では、さまざまな仮定を使用した、紛失通信プロトコルの「デュアルモード」暗号システムフレームワークが紹介されています。これらのフレームワークは「汎用的結合可能性」の実現を容易にし、秘匿マルチパーティ計算(MPC)の構成要素である、紛失通信プロトコルの強化に役立ちます。強力な暗号化ツールであるMPCの使用により、個々の入力を共有せずに出力を計算することが可能となります。
IACRの旗艦会議の議事録は、SpringerのLecture Notes in Computer Scienceに掲載されています。
NTTグループは引き続き、暗号技術の研究開発を通じて、安心・安全なサービスの実現に貢献していきます。
IACRは、15年前に開催された3つのIACR総会(Eurocrypt、Crypto、Asiacrypt)それぞれで発表された論文に、毎年Test-of-Time賞を授与しており、5人の委員からなるIACR委員会は、論文が当該分野に与える影響のコンセンサスに基づき受賞者を選出。
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