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2023年10月26日

データマイニングアプローチによる循環型社会の実現

膨大なデータが行き交う現代において、注目されているデータマイニングは、収集したデータから、傾向を見出したり、関連性や傾向について分析したりする際には欠かせない手法です。
 こうしたデータマイニングアプローチは、目指すべき社会として掲げられている「循環型社会の実現」も期待されています。
 そこで、今回はデータマイニングの目的や、活用できるシーンのほか、NTTの取り組みについても解説します。

データマイニングの目的とは

画像:データマイニングの目的とは

【データマイニングの目的】

データマイニングは、膨大なデータを収集したり、分析したりしながらその情報を活用することが目的です。
 データマイニングで得た情報は、未来予測のヒントとなるだけではなく、特定の事象を発生する確立を算出する際にも活用できます。
 データマイニングで扱うデータは大量であるため、上手に活用できればビジネスにおいて大きな味方となってくれます。
 実際、ビジネスシーンでは、売り上げの予測やリスクの可能性を見つけ出す際に取り入れられているだけでなく、仮説を立てる、市場の動向を見る、といったさまざまな活用がなされています。

【データマイニングの具体的な方法】

データマイニングは、扱うデータを集めてそれを整え、適切に保管したり、分析したりします。
 具体的な方法について一例を紹介します。

(1)データを収集する

データマイニングを始めるにあたって、まず必要となるのが扱うデータを集めることです。
 このとき注意したいのが「どんなデータも集めること」です。数値の違いやデータの古さなどを理由に、収集の対象から外す必要はありません。
 データマイニングでは、扱うデータが多いほうがより信憑性の高い分析へと繋がります。
 つまり、まずはデータの分母を扱うことに注力することが大切です。
 また、データ収集の段階では、むやみにデータを加工・編集することは避けましょう。
 未加工状態でなおかつ多種多様なデータを集めることが重要です。

(2)データクレンジングを行う

集めたデータを整えることを「データクレンジング」と言います。
 単純にデータを集めただけでは、分析に活かすことが難しいため、活用しやすくするためにもデータクレンジングが必要です。
 データクレンジングの主な手法としては、あらかじめデータクレンジングのルールを設定して、データを削除・修正することが挙げられます。
 近年は膨大なデータを自動で整えてくれるツールもあるので、活用してみることもおすすめです。

(3)データを保管する

データクレンジングでデータを分析しやすいように整えたら、保管をします。
 元のデータと、分析用のデータを分けて保管することが一般的ですが、分析に使うデータを保管できる「データウェアハウス」を活用することで、データ抽出時間を短縮できます。
 さらに、データの量が膨大であっても、ストレージ容量が多いことから問題なく保管できるのがメリットです。

(4)データを分析する

データの保管プロセスまで完了したら、分析を開始できます。
 自社の目的にマッチする分析手法を用いて、データマイニングを行います。
 データマイニングは、ストックすることが目的ではなく、データを活用してこそその効果を発揮します。
 データマイニングで得た分析結果は、適切にマーケティングや営業などに活用してみてください。

データマイニングが活用できるシーン

画像:データマイニングが活用できるシーン

データマイニングは、活用する場所や分野などに制限はなく、データを扱う場面であればあらゆるシーンで活用できます。
 たとえば、自動車保険であれば、地域や走行距離などのデータをもとに適切な保険サービスを設計することができますし、顧客管理のシーンでは、過去のトラブルやクレームなどを分析し、サービス向上につなげることが可能です。
 ほかにも、営業シーンでは、顧客の需要を調べるとともに、適切なタイミングでの商品提供を実現できるでしょう。

データマイニングの活用事例として、以下のケースをご紹介します。

(1)金融業

金融業界では、データマイニングによって、融資審査や保険、クレジットカードの不正使用防止などを実現しています。
 個人のデータをもとに融資を提供するか否かを判断したり、解約済みのデータに基づいて対策を行い生命保険の解約を防いだりすることなどを実現しています。
 また、クレジットカードの使用金額や利用店舗の情報、利用日付といったデータをもとに不正使用の発見にも役立てています。

(2)製造業

データマイニングは、製造業にも大きな影響を与えています。
 近年、デジタル化が進んだことで、製品が複雑かつ高度になり製造の現場の負担は大きくなっていました。
 しかし、データマイニングで、製造におけるあらゆるデータを分析したことで、故障検知や製造機器のメンテナンスのタイミングを適切に把握できるようになったとされています。
 また、製造での使用電力予測を実現し、環境予測も可能となりました。

(3)教育業

データマイニングと教育業においては、今後が期待されている組み合わせです。
 子どもへのデジタルデバイス付与によってデータの収集がしやすくなり、教育の改善及び学習支援にデータを活用することを目指しています。
 学習データをもとに一人ひとりに適した学習支援を行ったり、自動採点機能を活用して教師の負担軽減を実現したりすることが期待されている状況です。
 収集した学習データに基づいたカリキュラム作成にもつながると考えられています。

データマイニングで解決できること

画像:データマイニングで解決できること

データマイニングでは、大量のデータを扱うことから、企業や現場が抱える課題を解決へと導くことができます。
 具体的に、どのような課題を解決できるのかを解説します。

【データはあるのに活用できていない】

データマイニングは、膨大なデータを前処理したり、グループ化したりすることができ、活用を促進します。
 アナリストや専門スタッフなどは不要であり、誰でも分析できるので、「専門担当者がいないからデータを積極的に活用できない」といった課題を抱えている企業にとって大きなメリットです。
 また、現場ごと、部署ごとなどに分析シナリオを作成しておくことで、データをより効率的に活用しやすくなるでしょう。

【分析の時間・労力が負担になっている】

データマイニングで解決できる課題の一つが、分析の時間や労力が負担になっていることです。
 データマイニングは、データを取得したり、分析したりする時間をかける必要がありません。
 確認したいデータは特定の条件に絞ることができ、テンプレート化も可能です。
 テンプレート化したデータは、配信設定を行うことで希望の日時に配信することもできます。
 時間と労力をかけることなく、データ分析を進められるでしょう。

【実績に基づいたノウハウが少ない】

組織や現場によっては、勘や個人の経験などに依存したビジネスを展開している場合がありますが、この課題を解決できるのがデータマイニングです。
 ビジネスにおいては、実績に基づき、PDCAサイクルを回しながらビジネスを促進する必要があります。
 データマイニングを導入すれば、勘や経験などのような不確定な要素ではなく、より信頼性の高いデータをもとに効果予測をしたり、効果測定をしたりすることが可能で、より正確な結果を予測しやすくなります。

データマイニングを循環型社会に活かすには

データマイニングは、世界で目指している「循環型社会」に活かせると考えられています。
 膨大なデータを集め、それを分析することが、どのように循環型社会に関わるのかを見ていきましょう。

【循環型社会とは】

循環型社会とは、限られた資源を持続的に利用できるようにするとともに、廃棄物を最小化に抑えることを実現した社会です。
 現代で問題視されている大量生産や大量消費といったサイクルや大量廃棄は、環境への負担が大きくなるだけではなく、汚染や経済成長の停滞を招くとされています。
 一般的に知られている取り組みとしては、資源の再利用やリサイクル、エネルギーや水といった非再生可能な資源の節約などが挙げられます。
 データマイニングは、循環型社会への歩みを進めるうえで重要な手法になると考えられています。

【データマイニングを循環型社会に活かすには】

データマイニングは循環型社会の実現に向けて活用できます。
 たとえば、データマイニングの結果に基づいて、資源の使用効率を向上させる方法を探し、無駄を省くことが可能です。
 また、廃棄物の削減のために、廃棄物管理戦略の策定につなげたり、循環型のビジネスモデルを構築するために、データマイニングを通じて新たなビジネスモデル開発に取り入れるといった選択肢もあるでしょう。
 さらには、顧客の需要や購買履歴をもとに、製品のリユース・リサイクルに関するビジネスの立ち上げも実現しやすくなります。
 アイデア次第で、データマイニングを循環型社会に活かせるため、自社の業種や提供しているサービスと関連づけて活用することもできます。

循環型社会実現に向けたNTTの取り組み

NTT東日本グループでは、循環型社会の実現に向けた体感フィールドNTTe-City Laboを2022年5月に開設しています。地域に向けた循環型社会の実現をスマート農業・ドローン・eスポーツ・デジタルアートなどさまざまな分野で取り組んでいます。

NTTe-City Laboの特徴は3つあります。

・1つ目 本物感(Reality)

最新技術を活用した、最先端農業ハウスや都市型バイオガスプラントなど、実際の産業で活用される機器や資材を稼動させています。資料、映像、オンラインでは伝わらない現物・本物を五感で体感いただくことができます。

・2つ目 共感(Sympathy)

NTT東日本グループの取り組みは、社会課題の解決に向けて、地域の皆様や、パートナー企業の皆様とともにつくり上げていったものです。机上の空論ではなく、皆様とともに汗を流し、課題解決に取り組んだNTT東日本グループ社員の生の姿を紹介します。

・3つ目 共創(Co-Creation)

地域と地域、地域と企業を結びつける循環型社会に関するさまざまな取り組みや最新技術の情報流通基地として活用できます。地域や企業の皆様と地域課題の解決やビジネスをともにつくり上げていくことをめざしています。

2022年10月時点で14の施設を用意しています。その中でデータ解析を利用した展示を1部ご紹介します。

AIで収穫量の予測~サプライチェーンのスマート化~

画像:AIで収穫量の予測~サプライチェーンのスマート化~

圃場の環境データと、カメラで撮影した映像データをもとに、作物の未来日の収穫量をAIで予測する仕組みを展示しています。

遠隔営農コックピット~データ駆動型農業の実践~

画像:遠隔営農コックピット~データ駆動型農業の実践~

作物の高精細なリアルタイム映像や、温湿度やCO2等のデータを活用することで、現地の農業従事者に対し、遠隔から栽培指導を行う拠点の展示をしております。

体調管理・熱中症対策~健康経営による業務DX実現~

画像:体調管理・熱中症対策~健康経営による業務DX実現~

バイタルデータをリアルタイムでデータ収集・分析することによる、持続的な企業の健康経営・働き方の改善、業務DXについて、実機とともに展示しています。

スリープテック~睡眠で世界平和を~

画像:スリープテック~睡眠で世界平和を~

日本有数の情報ソリューションで培ったデータ解析技術と医学をかけあわせた、スマートな睡眠ソリューションについて、実機とともに展示しています。

NTTe-City Laboには、約150件、総見学者数1200名に上る自治体・企業の皆様にご見学をいただいております(2022年10月10日現在)。
 見学された方からは、「地域循環型社会やスマートシティなどについては、取り組むべき分野もさまざまで具体的に何をやればよいか分からなかったが、今回の見学を通じて、実物や取り組み事例を見ることができ、自身の地域で取り組むべき課題が分かった」といった声もいただいています。

データマイニングと循環型社会の取り組みを体験いただけるNTT e-City Laboにぜひお立ち寄りください。

また、NTT R&Dフォーラム2023では、包摂的サステナビリティ実現に向けた自然資本と豊かさに着目した未来予測技術を展示予定です。

NTT R&Dフォーラム2023
https://www.rd.ntt/forum/2023/当該ページを別ウィンドウで開きます

この取り組みを行っているNTTの部署・研究所

NTTe-City Labo(NTT中央研修センタ)
https://business.ntt-east.co.jp/content/regional_revitalization/labo/当該ページを別ウィンドウで開きます
〒182-0004 東京都調布市入間町1-44
小田急線
新宿駅より成城学園前駅:約15分
成城学園前駅より小田急バス:約10分
京王線
新宿駅よりつつじヶ丘駅:約17分
つつじヶ丘駅より小田急バス:約10分

お問い合わせ、見学希望の方は、NTT営業担当者までご相談ください。