日本電信電話株式会社（以下、NTT）は2024年3月25日、NTT版大規模言語モデル（LLM）「tsuzumi」の商用サービス提供を、NTTコミュニケーションズ、NTTデータより開始することを発表しました。今後、NTT東日本、NTT西日本をはじめとするNTTグループ各社においても順次提供を開始します。
　今回は「tsuzumi」を活用した3つのソリューションについてご紹介します。

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1) 顧客接点でCX向上をサポートする「CXソリューション」

コンタクトセンターやリアル店舗、ECサイトなど、あらゆる顧客接点でのCX向上をサポートするのが、2つのCXソリューションです。
　1つ目はコンタクトセンタ向けのオペレータ支援。これまでのコンタクトセンターではお客様の応対後、必要情報のシステム登録などのアフターコールワークが必要でしたが、「tsuzumi」のCXソリューションを活用することにより、さまざまなアフターコールワークが自動化され、稼働時間削減をはかることができます。また、お客様からの問合せに対する回答候補を、蓄積されたナレッジデータから「tsuzumi」が見つけ出し、オペレーターにリアルタイムにアドバイスするなど、お客様対応品質の向上にも貢献できます。
　2つ目はバーチャルコンシェルジュです。利用シーンにあわせたモデル像で作った外見とモーション生成AIによって、人間らしい動作を表現したデジタルヒューマンがお客様応対を行います。「tsuzumi」による高度な自動応答と音声合成、表情分析等の技術を組み合わせることで、お客様からのご相談に対して、お客様情報やお客様の表情を伺いながら、お客様に寄り添った応対ができるようになります。

2) さまざまな業界の業務効率化をはかる「EXソリューション」

議事録作成、要約、社内規定やリーガルチェックなど、さまざまな業界で共通のアナログ業務の自動化、効率化をはかるのがEXソリューションです。
　業務プロセスに合わせたプロンプトにより従業員の方が利用しやすいUIを実現、業界知識や社内ドキュメントを学習した特化型のLLMと組み合わせることで、業界やお客様独自の業務知識を踏まえた対応が可能になります。お客様の働きがいと生産性、そしてEXの向上を支援します。
　例えば自治体様向けEXソリューションでは、行政業務を学習した特化LLMを活用することで、住民からの多岐にわたる問合せに対して、職員の方がスムーズに答えを探すことが可能となります。

3) IT運用の強化を実現する「IT運用サポートソリューション」

企業内のIT運用に対して、NTTグループならではのノウハウも取り入れながら、効率化や自動化をサポート、事業継続性強化を実現するのがIT運用サポートソリューションです。
　例えばセキュリティ対策において、年々増え続けるマルウェア等のサイバー攻撃の脅威、攻撃が高度化するのと同時に、対応できるセキュリティ人材不足が生じています。そこで「tsuzumi」にNTTグループのサイバー防御のノウハウやお客様の固有のネットワーク環境を学習させ、セキュリティ運用に特化したLLMとして活用することで、サイバー攻撃の防御はもちろん、これまでのAI自動化ソリューションのフィルターを逃れる新たな脅威への対応方法をアドバイスできるようになります。リスク低減と人が担う範囲を減らすことによる専門人材の稼働削減との両立が実現します。

4) 大きな成果と価値を生み出す「tsuzumi」

これまでにご紹介した3つのソリューション以外にも「tsuzumi」は業務の効率化・自動化などを実現するさまざまな特性を備えています。
　要望に対し5つの文章で簡潔に答える「アイデア出し」、学習した文章から要点を表示する「ポイント抽出」、さらに送信相手や要件の内容などから構築する「メール文案の作成」など文章をメインとして扱うものから、図解や表組を理解したうえで要約作業などを行う「モーダル拡張」まで。「tsuzumi」は人の労力と稼働時間を削減し、最大限の成果と価値を生み出すポテンシャルを秘めています。
　今後の「tsuzumi」をご期待ください。

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