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2024年6月13日

宇宙ビジネス分野におけるブランド「NTT C89」が本格始動!宇宙ビジネス拡大・発展へ

NTTグループ各社等では、宇宙ビジネス・産業の可能性を最大限に活かし、新たなサービス創出や気候変動などの地球規模の課題解決に向けて、宇宙ビジネスのブランドを「NTT C89」(エヌ・ティ・ティ シー・エイティ・ナイン)として立ち上げました。

1) 宇宙分野ビジネスを取り巻く環境

1) 宇宙分野ビジネスを取り巻く環境

近年の宇宙技術の発展による打上げコストの低減や、月への興味関心の拡大など、宇宙空間を活用したビジネス・サービスに関する企業参入が増え、宇宙がより身近な存在になってきています。
 NTTグループ各社等ではこのような背景を踏まえ、宇宙ビジネス分野における注力領域を定め、事業開発と技術開発を加速するとともに、NTTグループ各社等の関連事業を有機的に繋げ、お客様の要望にあったソリューションを提供することで、宇宙ビジネス分野における事業拡大と、更なる市場開拓を促し、宇宙産業全体の発展に貢献していきます。

2) 「NTT C89」ブランドコンセプト

画像:2) 「NTT C89」ブランドコンセプト

NTTグループ各社等の宇宙ビジネスのブランドを「NTT C89」(エヌ・ティ・ティ・ シー・エイティ・ナイン) (※1)としました。
 NTTグループ各社等の宇宙分野における事業・サービス・研究開発などの取り組みを「星」と定義し、それぞれを有機的に繋げていくことで「新たに89個目の星座を作っていく」という想いをあらわしています。

画像:2) 「NTT C89」ブランドコンセプト

世界に星座は88個(※2)あり、今も昔も進むべき道を教えてくれる道標のような役割です。現在のNTTグループ各社等の宇宙ビジネスは、それぞれは小さな星のようなものですがそれらをつなげ、ビジネス戦略的にも機能的にもより大きな形にしていくことが目的です。

※1「NTT C89」は、商標登録を出願中です

※2現在、天文学に用いられる星座の数は88です

3) これからの展開

画像:3) これからの展開

NTTグループ各社等が宇宙分野における事業・サービスを有機的に繋ぎ、お客様のニーズに合ったソリューションを提案することで、NTTグループ各社等の宇宙領域におけるビジネス強化およびシナジー効果創出と、宇宙分野の新たな市場開拓をめざします。

・宇宙ビジネスにおいて注力する領域

画像:3) これからの展開

スカパーJSAT様と一緒に構想した「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」の実現に向け、自社の技術的な強みを活かし自前化を目指す領域と、新たな技術開発を行いつつパートナーとの連携でサービス化を加速する領域を戦略的に分け、それぞれの領域において市場創造・拡大をけん引する事業開発と技術開発の両方を実行していきます。

(1) 自社の技術的な強みを活かし自前化を目指す領域

GEO衛星

1つ目の領域は静止衛星と言われる「GEO衛星」です。
 すでに20年以上もの実績があるNTTドコモの衛星電話、データ通信サービスとして「ワイドスター」当該ページを別ウィンドウで開きますがあります。
 また、観測衛星を顧客として、撮影したデータを光通信でリレーする「光データリレーサービス」当該ページを別ウィンドウで開きますもSpace Compassで準備中です。

画像:3) これからの展開

技術開発では、これらのGEO衛星をデータセンターとして活用することを想定して、観測データを衛星にある計算機上でAI処理を行い効率的に分析する技術(AI推論)をJAXAと共同研究しています。
 また、宇宙空間での太陽光発電並びにその伝送技術や、衛星やその中の電子機器を宇宙空間に広がる「宇宙線」から守る電磁バリア技術等も研究しています。
 これらの技術により、衛星の寿命を長くしたり、より堅牢になったりすることが期待されています。

観測LEO衛星

2つ目の領域は観測衛星とデータ活用「観測LEO衛星」です。
 NTTデータを中心に事業開発を行っており、提供済の観測データを3Dの地図に変換するサービス「AW3D®️」当該ページを別ウィンドウで開きますを中心に、観測衛星のコンステレーションを自前化する事業や、3D地図に時間軸の情報も加えて、デジタル上でシミュレーションが可能なデジタルツインプラットフォームのサービス化等も検討をしています。
 これら衛星での撮影から、デジタルツインプラットフォーム上でのシミュレーションまでを一気通貫にサービス提供できるように考えています。

画像:3) これからの展開

技術開発では、超広域なセンシングPF構築を可能にする無線伝送技術(衛星MIMO)や次世代の地球観測衛星に向けた優れた高周波特性を有するテラヘルツ帯無線デバイス技術について、JAXAと共同研究を進めています。

HAPS(High Altitude Platform Station: 高高度プラットフォーム)

3つ目の領域は「HAPS」当該ページを別ウィンドウで開きますです。
 HAPS(High Altitude Platform Station:高高度プラットフォーム)とは、成層圏において、長期間、自己発電のみで飛び続け、通信・観測サービスなどの機能を提供するプラットフォームです。HAPSを利用することで、通信環境が整っていない空、海上、山間部における端末との高速大容量・低遅延の直接通信が可能となります。

2025年中に国内での技術・制度準備を整え、2026年からの商用提供開始をめざしています。HAPSの早期商用化に向けて、NTTドコモ、Space Compassがエアバス、AALTOと資本業務提携に合意しました。

ニュースリリース:
https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2024/06/03_01.html当該ページを別ウィンドウで開きます

また、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公募する「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」に採択され、携帯端末向け直接通信システムの早期実用化に向けた開発の加速と実用化後の利用拡大を見据えた高速大容量化技術の研究開発を開始しています。

画像:3) これからの展開

(2) 新たな技術開発を行いつつパートナーとの連携でサービス化を加速する領域

通信LEO衛星

4つ目の領域は「通信LEO衛星」です。
 NTTグループ各社等は技術開発を行いつつ、外部のパートナー様との連携でサービス化を加速していきます。NTTコミュニケーションズの提供済サービスである低軌道衛星「Starlink(スターリンク)」当該ページを別ウィンドウで開きますを活用した衛星ブロードバンドインターネットサービスで静止衛星と比較し高速・低遅延の通信が可能となり、通信環境が整っていない山間部での利用や災害時のバックアップ回線など、さまざまな分野における活用が期待できます。
 また、AmazonのProject Kuiperとより深く戦略的な協業契約を行い様々な分野での連携を実施中です。

画像:3) これからの展開

技術開発では、超高速大容量となる宇宙空間における光通信の実現に向けた光増幅の送受信デバイス技術をパートナーさまと共同研究を進めるとともに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「経済安全保障重要技術育成プログラム」における「光通信等の衛星コンステレーション基盤技術の開発・実証」に採択され、衛星コンステレーションによる光通信ネットワークシステムを構築するための技術を確立していきます。

NTTグループ各社等は、震災などの災害対策はもちろんのこと、農業、林業、インフラ関連など、様々な産業の方々に宇宙のサービスをご利用いただき、課題解決にお役にたち、より宇宙を身近な存在にしていきたいと考えています。

今後、NTTグループ各社等は、「NTT C89」ブランドの下、様々なサービス・ソリューションを国内外に提供していきます。
 HAPSを活用した通信サービス提供開始や、地球観測事業者向けの衛星間通信(光データリレーサービス)の提供、観測衛星で撮影されたデータを活用したサービス拡充などを予定しています。

「未来に、新しい星座を。」
を合言葉に、「NTT C89」のブランドの下、様々なサービスやソリューションを国内はもちろん、海外のお客様にも提供していきたいと思います。

今後のNTTグループ各社等の宇宙ビジネス分に野ご期待ください。

4) お問い合わせ先

日本電信電話株式会社
広報部門 ntt-pr@ntt.com

5) 関連サイト

NTT C89 未来に、新しい星座を。NTTグループ各社等の宇宙ビジネス
https://group.ntt/jp/aerospace/

ニュースリリース
https://group.ntt/jp/newsrelease/2024/06/03/240603a.html