2023年5月25日
米国アカデミー賞公認でアジア最大級のショートフィルムの祭典、国際短編映画祭 ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(以下、SSFF&ASIA)が、2023年6月6日から「UNLOCK(解放)」をテーマに開催されます。NTTとSSFF&ASIAとの制作プロジェクトから『NEO PORTRAITS』は生まれました。
プロジェクトのはじまりは、2022年の映画祭で開催されたイベント「NTT presents 技術革新がもたらす未来を映像化するための国際カンファレンス feat. IOWN」でした。このイベントには、幅広い分野の有識者たちが参加し、NTTが多くの企業と一緒に推進している「IOWN構想」をきっかけとして、技術革新と人間らしい生活に関するディスカッションを行いました。そこから着想を得る形で世界のフィルムメーカーからショートフィルムの企画を募集し、多数の応募企画の中から選ばれて制作された作品が『NEO PORTRAITS』です。技術革新と人間の心を描いており、すでに世界公開されている注目作品です。
(参考)
NTT presents 技術革新がもたらす未来を 映像化するための国際カンファレンス feat. IOWN
https://www.shortshorts.org/content/event/12876/
『NEO PORTRAITS』の舞台は少し先の未来。「IOWN」などの様々な技術革新が進んだ未来を想起させるような、近未来の風景が描かれています。例えば、中学生の主人公が朝、ベッドで目覚めたとき、気温や日付、時間などが天井あたりに自動表示されます。神経と連動するデバイスが当たり前のように普及しており、この日常風景に驚く人も多いのではないでしょうか。舞台の中心となる中学校では、規則正しく机と椅子が並び、黒板の前に立ち、生徒と向き合う先生の姿があります。いつもの見慣れた風景のようですが、ちょっぴり違和感があります。机の上にあるはずの教科書やノートが一切なく、タブレットが置かれているだけだからです。教師が本を手に取って紹介すると、初めて目にしたと生徒の間ではどよめきが広がります。
映画の中では、死んだはずの母親がAIアンドロイドとして登場します。この世からいないのに、まるで生き続けているかのように母親のAIアンドロイドと会話する家族たち。大きな喪失感を埋めてくれる新たな技術に期待を寄せつつも、人間らしい痛みのような感情を失うかもしれない怖さも同時にわき上がってきます。テクノロジーが進化したとしても、人間の使い方次第で良い方向にも悪い方向にも向かわせることができる――。たとえわかっていても、"人間とテクノロジーは共存できるのか"という根本的な問いからは逃れられません。これまでも私たちは、技術革新のおかげで快適な暮らしをおくれるようになりました。私たちは新たなテクノロジーに内心、おびえつつも、恩恵を享受し続けています。Chat-GPTの登場や「IOWN構想」の推進など、時代が大きく変わろうとしている今、この映画が投げかけるメッセージに多くの人が揺さぶられ、技術革新と人間らしい生活の理想の共存の形について、改めて考える機会になるのではないでしょうか。
最先端技術と人間の心の揺れを描く『NEO PORTRAITS』が見られる、
ショートフィルムフェスティバルの詳細はこちらから▽
https://shortshorts.org/ntt/
2021年にSSFF&ASIA初の試みとしてはじめられた、オンライン上の3D空間「DOOR」シアターをsupported by NTTコノキューとして、今年も開催します。「DOOR」はNTTコノキューが提供する仮想空間プラットフォームで、今年のアカデミー賞ノミネート作品『真冬のトラム運転手』を含む、世界各国の映画祭で受賞歴のある世界最高峰のショートフィルム、そして『NEO PORTRAITS』をバーチャル空間の映画館で観ることができます。
「DOOR」シアターリンク:https://door.ntt/ssffa2023_0001/
本サービス/取り組みはNTTグループが展開するXR※サービスブランド「NTT XR(Extended Reality)」の取り組みの1つです。
XRとは、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった先端技術の総称です。
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