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2015年3月 9日

災害・危機管理対策本部向け「危機管理情報マネジメント支援システム」を開発
~つぶやきを活用した「防災アプリ」や「可搬型バックアップ電源」もあわせて開発~

日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下「NTT」)は、大規模災害時の被害軽減に向けて研究開発を推進しております。

災害対策においては、発生時の被害を低減させることに加えて、平時からの備えが重要です。そのためには、自治体による災害対策(公助)の効率化や高度化を図るとともに、被災地における住民自らの活動(自助)や被災者間の活動(共助)を支援する取組みを促進させる必要があります。

NTTでは、NTTグループを通じて、自治体の災害対策業務の支援や住民の自助・共助に役立つサービス、被災地の通信・電源確保に役立つ技術など、発災前・発災時、復旧・復興にいたるまでの、ICTを活用した防災・危機管理ソリューションを提供してまいります。

今回、以下のソリューションを開発いたしましたのでお知らせします。

主な取り組み

1. 危機対応にかかわる情報を一元的に把握する「危機管理情報マネジメント支援システム」
 自治体などの危機管理室・災害対策本部において、情報を一元管理し、効率的な危機対応を実現
2.災害時に支援を求めるつぶやきなど投稿を地図上にマッピングする防災アプリ「まちアプリ」
 災害時(有事)の自助・共助だけでなく、日ごろ(平時)から情報の取得に慣れ親しむためのコンセプトアプリ
3.避難所等の電源・通信確保を可能とする「災害対策用可搬型バックアップ電源」
 災害時、被災地や避難所等の電源・通信確保を可能とし、迅速な通信の確保と被害の軽減

主な取り組み

1.危機対応にかかわる情報を一元的に把握する「危機管理情報マネジメント支援システム」

自治体の危機管理室(EOC: Emergency Operations Center)の危機対応を支援するため、国際標準に基づく危機管理情報マネジメントフロー(自治体の災害対応ノウハウ)をシステムに組み込み、各種システムと連携し集約した情報を一元管理し、Plan/Do/Seeで総覧できるようにすることで、稼働の大幅な削減と効率的・効果的な危機管理を実現します。

(1)Operational Planning "P"によるナビゲーション(Plan画面)

危機対応の国際標準であるISO 22320に基づく危機管理室の運営プロセス(Operational Planning "P")を日本版としてチェックリストとともに整備し、職員が行うべき項目を提示します。

(2)非定型業務の管理(Do画面)

これまで電話(口頭)やホワイトボードのメモに頼っていた非定型業務の情報を電子化して一元管理し、対応状況の確認や現場への指示を迅速に行うことができます。

(3)状況認識の統一(See画面)

対応や被害の状況を地図や表形式で俯瞰的に把握することができ、関係者間の状況認識の統一を効率化します。また、電子化することで自動集計や集約が可能となり、とりまとめ作業や広報、上部組織への報告作業が大幅に削減できます。

1.危機対応にかかわる情報を一元的に把握する「危機管理情報マネジメント支援システム」

危機管理情報マネジメント支援システムの詳細は、こちらの資料資料ファイルを開くをご覧ください。

1.危機対応にかかわる情報を一元的に把握する「危機管理情報マネジメント支援システム」

2.住民の自助・共助を支援する防災アプリ「まちアプリ」

災害時の影響を最小限にするためには、自治体などによる災害対策(公助)に加えて、自ら情報を取得して適切な行動を行うこと(自助)や、周囲と協力して適切に行動すること(共助)が求められます。
 NTTは災害時も平時も両方で活用できる機能を盛り込み、普段からアプリに触れることで、円滑な住民同士の自助・共助を可能とする、コンセプトデモアプリ「まちアプリ」を開発しました。

(1)平時

平時から防災を意識して頂くために、公共機関が提供する近隣エリアの浸水シミュレーションやハザードマップが閲覧できます。その他、普段「観光アプリ」として、話題になっているスポットや地域の話題・イベント情報などが閲覧できます。

(2)災害時

Twitterでつぶやかれたツイートから、被災状況などに関する情報だけを抽出し、例えば、避難時の支援を求めるつぶやきや、内水氾濫の発生を知らせるつぶやきなどの投稿を地図上にマッピングします。これにより、住民の共助を支援するほか、自治体やボランティアの被災地支援を円滑化します。

体験ワークショップについて

  • 専門家や住民を対象として、3月15日(日)、16日(月)、17日(火)にNTT東日本仙台青葉通ビルにて、災害時における防災アプリの有用性などを確認する体験ワークショップを行ないます。

すでに参加者のお申し込みは、終了しております。

2.住民の自助・共助を支援する防災アプリ「まちアプリ」

アプリの詳細はこちらの資料資料ファイルを開くをご確認下さい。

防災アプリ「まちアプリ」の開発に関連する企業は以下のとおりです。
NTTレゾナント株式会社、株式会社NTTデータMSE、株式会社ハレックス、株式会社 エヌ・ティ・ティ・アド、NTT空間情報株式会社

3.避難所等の電源・通信確保を可能とする「災害対策用可搬型バックアップ電源」

災害時、迅速な通信手段の確保は、被害軽減のためにも不可欠です。昨年、NTTでは、即時通信回復機能を備えた「アタッシュケース型ICT BOX」を開発しましたが、今回開発した「災害対策用可搬型バックアップ電源」とセットで被災地に持込むことで、避難所や災害対策本部などの通信を、2~5日間確保します。

(特徴1)蓄電池を複数に分担して運搬し、組み立てて運用可能な構成

「災害対策用可搬端バックアップ電源」は、以下から構成されます。

  1. (1)エネルギーマネジメントの機能を持つ「制御ユニット」(約8kg)
  2. (2)蓄電池の機能を持つ「蓄電ユニット」(約20kg)

蓄電ユニットの中には、13個の蓄電池(1つあたり1.5kg程度)が収容されています。被災地などへ配備する時には、13の蓄電池を複数人で分担して運搬し、現地で組み立てて運用することが可能です。

(特徴2)エネルギーマネジメントにより長時間バックアップが可能

本システムの制御ユニットには、蓄電池の充放電制御および複数電源の制御技術を搭載しており、太陽光パネルやエンジン発電機などの複数の電源を最適制御できるため、長時間の電源稼動を可能とします。
 例えば、災害初期段階は、制御ユニットと蓄電ユニットのセットだけをまずは持ち込み、避難所などにおける電源として機能させ、その後は、太陽光パネルで日中帯を運用し、夜間はエンジン発電機などで運用するといったことが可能です。

2.住民の自助・共助を支援する防災アプリ「まちアプリ」

3.避難所等の電源・通信確保を可能とする「災害対策用可搬型バックアップ電源」

条件は、以下のとおりです。(60W程度の負荷の場合)

  • 制御ユニット+蓄電ユニット=最低2日間
  • 制御ユニット+蓄電ユニット+エンジン発電機(初期に満タンまで給油した燃料を全て使った場合)=最低5日間

アタッシュケース型ICT BOXとは
小型交換機(IP-PBX)機能を有するパソコン、バッテリー、Wi-Fiアクセスポイントが搭載しており、被災地に持込むことで、避難所などの通信機能を提供可能といたします。
2014年1月28日リリース http://www.ntt.co.jp/news2014/1401/140128a.html

【参考】「防災産業展 in 仙台」におけるNTTグループの出展内容

3月14日(土)から仙台市で開催される「第3回 国連防災世界会議」の会期中に開催される「防災産業展 in 仙台」にて、今回紹介した取り組みの危機管理情報マネジメント支援システムや「まちアプリ」をはじめ、NTTグループ各社の防災の取り組みを展示・デモンストレーションいたします。

具体的な出展内容は、以下のとおりです

出展社 出展ソリューション等
NTT 危機管理情報マネジメント支援システム/WebEOC®
移動式ICTユニット(ポータブルIP-PBX、きずな支援ねっと)
レジリエント情報流通プラットフォーム
コンセプト映像、コンセプトデモアプリ「まちアプリ」の展示<
NTT東日本 被災者生活再建支援システム
NTT西日本 ひかりタウンチャンネル
NTTコミュニケーションズ EarthLANサービス
NTTデータ 減災コミュニケーションシステム®
NTTドコモ ポータブルSIM
ICTきずな支援システム
NTTファシリティーズ 揺れモニ®
NTT空間情報 GEOSPACE
衛星プロダクト(FirstLook等)

本件に関するお問い合わせ先

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現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。