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コーポレートガバナンス

方針・考え方

株主や投資家のみなさまをはじめ、お客さまやお取引先、従業員等、さまざまなステークホルダー(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう東京証券取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の趣旨を踏まえ、体制強化していくことが重要であると考えており、経営の健全性の確保、適正な意思決定と事業遂行の実現、アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、コンプライアンスの徹底を基本方針として取組んでいます。

NTTは、2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードの各原則について、すべて実施しています。

コーポレート・ガバナンス強化の歴史

ガバナンス強化方針

  1. 取締役を10名配置(独立取締役を5人にし50%以上を占める方針)
  2. 監査役体制の強化のため、監査役を5名配置し、過半数以上の3名が社外監査役
  3. 取締役、監査役、執行役員ともに女性比率を3割以上とする方針を実践
  4. 取締役会の事前審議等機関として、それぞれ5名の取締役(過半数である3名が独立社外取締役)で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置

なお、社外役員については、幅広い経営視点・専門家としての意見を期待するとともに、社内外の取締役については、ダイバーシティ(性別、人種または民族性(Ethnicity))の推進も積極的に考慮し、選任することとしております。結果として、現在役員の3割以上が女性となっており、ダイバーシティ促進を積極的に展開しています。

また、定期的に社外取締役を含む経営層を対象として、リスク管理等に関するさまざまなテーマについて、社外有識者による研修を実施することで、ガバナンス強化を図っています。

なお、日本電信電話株式会社等に関する法律第10条(取締役及び監査役) において、『日本の国籍を有しない人は、会社及び地域会社の取締役又は監査役となることができない。』 と定められているため、国籍について方針に含めることができません。従って、NTT法により外国籍役員を招聘できませんが、グローバル事業を担うNTTデータグループにおいて、外国籍役員を配置しており、株式会社NTTデータグループ1名、株式会社NTT DATA, Inc.5名を招聘しております。

コーポレート・ガバナンス体制

当社は、独立社外監査役を含めた監査役による監査体制が経営監視機能として有効であると判断し、監査役会設置会社形態を採用しています。また、独立社外取締役を選任することにより、業務執行を適切に監督する機能を強化しています。さらに、執行役員制度を導入することにより、取締役会が担う経営に関する決定・監督の機能と、執行役員が担う業務執行の機能を明確に分離する体制を整え、経営の機動力の向上を図っています。

加えて、当社は独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、指名・報酬の決定における客観性・透明性のさらなる向上を図っており、監査役会設置会社形態による統治機能が十分有効であると判断しています。

ガバナンス体制図

各種会議名 機能
取締役会 取締役会は、独立社外取締役5名を含む取締役10名で構成され、社外取締役比率は50%となっています。また、執行役員制度を導入し、経営に関する決定・監督の機能と業務執行の機能を明確に分離することで、執行に対する監視機能と経営の機動力を担保しています。取締役会は、原則として毎月1回の定例取締役会を開催し、必要のある都度臨時取締役会を開催することで、グループ経営戦略に関する議論に加え、法令で定められた事項、及び会社経営・グループ経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役及び執行役員から定期的に職務執行状況の報告を受けること等により、取締役及び執行役員の職務執行取締役会を監督しています。
なお、当社は、取締役会による役員等の指名・報酬の決定等における独立性、客観性及び説明責任のさらなる強化を目的に、取締役会の事前審議等機関として5名の取締役で構成(過半数である3名が独立社外取締役)される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、ガパナンスの有効性を高めています。
加えて、サステナビリティを巡る課題への対応が重要な経営課題であるとの認識のもと、サステナビリティ委員会を取締役会直下の機関として任意に設置し、重要な課題・指標の決定については、取締役会で決議することで、その取組みのさらなる推進を図っています。
監査役会 監査役会は、大学教授及び公認会計士等としての専門分野の経験、見識を有した独立社外監査役3名と社内監査役2名(各1名ずつ女性2名を含む)で構成され、独立社外監査役の独立性と社内監査役の高度な情報収集力を組み合わせた実効性のある監査を実施しています。
指名・報酬委員会 取締役会による役員等の指名・報酬の決定等における独立性、客観性および説明責任のさらなる強化を目的に、取締役会の事前審議等機関として5名の取締役で構成(過半数である3名が独立社外取締役)される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、ガバナンスの有効性を高めています。
執行役員会議 会社の重要な意思決定にあたっては、原則として、執行役員等で構成する「執行役員会議」において審議した上で決定することとし、週1回程度開催することとしています。なお、意思決定の透明性を高めるため、「執行役員会議」には監査役1名も参加することとしています。
各種委員会 「執行役員会議」の下には、重要な業務執行に関して課題ごとに議論する委員会を設置しています。主な委員会としては、グループとしてのR&Dビジョンや技術開発戦略を審議する「技術戦略委員会」、一定規模以上の投資案件等を審議する「投資戦略委員会」、財務に関する基本方針や財務諸課題を審議する「財務戦略委員会」等があります。これらの委員会は原則として社長・副社長を委員長とし、関係する執行役員等が参加し、年間を通じて必要に応じて開催しています。

取締役会の実効性評価

純粋持株会社である当社の取締役会は、グループ全体の中長期的な事業戦略に基づいたグループ各社の具体的な事業運営について、モニタリングする役割を担っています。

当社の取締役会は、執行役員などで構成する執行役員会議や、社長・副社長を委員長とし、関係する執行役員などが参加する各種の委員会の審議を経て、グループ経営に係る重要事項などを決定するとともに、各取締役および各執行役員の職務執行の状況をモニタリングしています。
取締役会においては、各取締役の所掌に基づき、現状のグループ経営などにおける課題とその解決に向けた取組みや、出資や提携などの事業拡大に向けた取組みについて報告・審議されております。当事業年度は、新中期経営戦略「New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN」をはじめ、NTTグループがめざすべき事業の方向性と今後の重点的な取組み等を中心に、活発な議論がなされました。また、独立社外取締役に対して、取締役会付議案件の事前説明に加え、代表取締役から当面の課題や検討状況を説明し、執行の注力内容と取組み趣旨の明確化に努めることで、取締役会の監督機能が充分に発揮できるような環境を整えております。

さらには、独立社外取締役に当社の事業をより深く理解してもらえるように、独立社外取締役と代表取締役で当社の経営戦略について意見交換を実施するとともに、当社が力を入れている研究開発に関する展示会における、最先端の研究成果などの説明や、最新ICT技術を用いた講演の紹介なども実施しました。他にも、独立社外取締役と当社監査役との間で、NTTグループの経営課題について意見交換を行いました。
これらの意見交換会において、独立社外取締役および監査役から、当社の取締役会などに関し、十分な情報提供と活発な議論が行われており、実効性が確保できていると評価されています。

また、取締役会の継続的な実効性向上を通じた経営ガバナンスの強化を目的に、毎年1回、取締役会の実効性評価を実施しています。当事業年度においても第三者機関を起用し、全取締役・監査役を対象とした取締役会に関するアンケート調査を行い、取締役会としての実効性評価を実施しました。
取締役会の役割と責務、構成、運営、満足度といった観点での質問を行い、第三者機関にて取りまとめた結果、すべての設問において肯定的意見が多数を占めており、取締役会に期待される重要な役割・責務が十分に果たされていることを確認しました。
また、戦略的議論の活性化に向けて実施した意見交換会の開催や、NTTグループがめざすべき事業の方向性と今後の重点的な取組みなど重要課題の議論の充実などにより、すべての役員から肯定的な意見を得ており、当社としては、取締役会の実効性は確保されていると評価しております。

取締役会の決議・報告事項の内訳

サクセッションプラン

最高経営責任者等の後継者候補については、技術革新、市場動向、経営環境の変化のスピードに対応できる後継者候補の確保が重要と捉え、幅広い職務経験、重要ポストへの配置などを通じ、候補者の多様性を担保し、人格、見識ともに優れ時世に合った人材を登用していけるよう育成を行っております。選任にあたっては、取締役会の事前審議等機関として独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会の審議を経て、取締役会で決定しております。

なお、将来の経営幹部候補については、年齢・性別・専門分野を問わずさまざまな人材を選抜し、経営幹部候補育成プログラムである"NTT University"における育成を通じて、変革をリードしていく意欲あふれる多様な人材を対象としてまいります。

役員報酬の決定方針・プロセス

当社の取締役の報酬の決定方針及び構成・水準については、客観性・透明性を確保するために、独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される報酬委員会を設置し、同委員会の審議を経て取締役会にて決定することとします。また、報酬の割合、算定方法及び個人別の報酬の額については、取締役会から同委員会に委任し、決定することとしています。これらの権限を報酬委員会に委任している理由は、当該委員会が代表取締役2名と社外取締役3名で構成されており、当社全体の業績を俯瞰しつつ、社外の目線も取り入れて適切な判断が可能であると考えているためです。

取締役(社外取締役を除く)の個人別の報酬については、月額報酬(基本報酬)と賞与(短期の業績連動報酬)、並びに役員持株会を通じた自社株式取得及び株式報酬(中長期の業績連動報酬)から構成することとしています。報酬構成割合は、標準的な業績の場合、おおよそ「固定報酬:短期の業績連動報酬:中長期の業績連動報酬=50%:30%:20%」です。
また、2023年度から、管理職の賞与についても、役員と同じ業績指標にて算定することとしています。

賞与の業績指標(2023年度)

クローバック制度等

NTTおよびNTT主要子会社の取締役等に対して業績連動型株式報酬制度を2021年度より導入しています。対象取締役等に重大な不正・違反行為等が発生した場合又は対象取締役等が対象会社の許可なく同業他社に就職した場合、当該対象取締役等に対し、本制度における当社株式等の交付等を受ける権利の喪失または没収(マルス)、交付した当社株式等相当の金銭の返還請求(クローバック)ができる制度を設けています。