検索パネルを開く 検索パネルを閉じる メニューを開く メニューを閉じる

2023年11月 9日

受賞・表彰

ユーザインタフェース技術分野のトップカンファレンスACM UIST2023にてNTTコミュニケーション科学基礎研究所から2件採択、うち1件のデモ発表が受賞

2023年10月28~11月2日にアメリカ カリフォルニア州サンフランシスコにて開催されたユーザインタフェースおよびソフトウェア技術分野の難関国際会議ACM UIST (ACM Symposium on User Interface Software and Technology)2023において、NTTコミュニケーション科学基礎研究所から2件の発表が採択され、そのうち1件のデモ発表がJury Best Demo Honorable MentionおよびPeople's Choice Best Demo Honorable Mentionを併せて受賞しました。UIST2023では、ロボティクス、触覚技術、ファブリケーション技術、AR、大規模言語モデルなどに関する70件以上の最新の研究成果が展示されました。展示されたデモ発表の中から、審査員による評価に基づきJury Best Demo Award(2件)およびJury Best Demo Honorable Mention(5件)が、また学会参加者による投票結果をもとにPeople's Choice Best Demo Award(2件)およびPeople's Choice Best Demo Honorable Mention(3件)がそれぞれ贈られました。

採択された発表は以下の2件です。

■ Demonstrating SuperMagneShape: Interactive Usage of a Passive Pin-Based Shape-Changing Display

安 謙太郎 特別研究員

→Jury Best Demo Honorable Mention、People's Choice Best Demo Honorable Mentionを同時受賞。

この発表では、ピンの作動に電気的アクチュエータを要しないピンディスプレイシステムをインタラクティブに動作させる設計原理に関する新提案を行いました。今年5月に報道発表(※1)した研究を更に発展させ、ピンディスプレイで表示可能なパタンを柔軟に変更できるようになりました。形状提示を介したコミュニケーションやゲームへの応用を見込んでいます。

1. 磁石を用い、文字や記号などの磁場パタンを手書きで書き込む 2. 磁場パタンがベルトコンベアによって移動すると即座に形状が提示される

■ FluxTangible: Simple and Dynamic Haptic Tangible with Bumps and Vibrations

石井 綾郁 研究員 および 安謙太郎 特別研究員

この発表では、磁力を活用して、モバイルタッチディスプレイに凹凸や振動などの触覚フィードバックを与える新手法を提案しました。

電磁石が内蔵された物体を把持し、ディスプレイに表示されたスライダを操作すると、凹凸感が感じられる ビリビリ迷路ゲームの応用例。迷路の壁に人形が接触すると振動覚が提示され、ダメージ感を演出する

これらの研究を発展させることで、将来的には消費電力の少ない形状提示・触覚提示デバイスを実現させたいと考えています。

NTTコミュニケーション科学基礎研究所は引き続き、人間と情報の本質に迫る基礎理論の構築と社会に変革をもたらす革新技術の創出をめざした基礎研究を推進します。

(※1)https://group.ntt/jp/newsrelease/2023/05/30/230530b.html

トピックスに記載している情報は、発表日時点のものです。
現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。