2026年9月14日
お知らせ
9月13日から17日までフィンランドのタンペレで開催される画像処理・コンピュータビジョン・イメージング分野のトップクラスの国際会議であるICIP 2026(International Conference on Image Processing 2026)にNTTからの論文が3件採択されました。採択論文は以下の通りです。
なお、所属として略称で書かれている研究所名は、以下の通りです。(所属は投稿時点)
CD研:コンピュータ&データサイエンス研究所
人間研:人間情報研究所
佐々木 崇元(研究主任)(CD研)、曽我部 陽光(主任研究員)(CD研)、早瀬 和也(主任研究員)(CD研)、北原 正樹(主幹研究員)(CD研)、坂東 幸浩(下関市立大)
ハイパースペクトル画像(HSI)は人間の眼では捉えられない豊かなスペクトル情報を有するため、ドローンや人工衛星からリモートセンシング(RS)することで、環境モニタリングやスマート農業など様々な分野への応用展開が期待されています。そのRSにおいては、圧縮撮像データを高圧縮・低演算で地上伝送する必要があり、画像符号化器による再圧縮が必須となります。しかしナイーブな再圧縮では再構成処理において符号化歪みが増幅され、HSIの破綻や応用フェーズでの解析失敗を招きます。本報告では、微分可能画像符号化器とHSI再構成をエンドツーエンド接続して学習することで、符号化歪みを抑制するように最適化する技術を確立しました。これによりナイーブな再圧縮手法と比べて、画質を維持したまま伝送データ量を約40%削減することに成功しました。
井上 陸(研究員)(人間研)、佐藤 将吾(研究員)(人間研)、村崎 和彦(主任研究員)(人間研)、嶋田 知泰(研究員)(人間研)、西村 俊彦(主任研究員)(人間研)、谷田 隆一(主幹研究員)(人間研)
映像から複数の物体を追跡する技術において、追跡精度の向上に有効な学習サンプルを効率的に選択する手法を提案します。複数物体トラッキング技術は、映像中の人物や車両などを継続的に追跡するための基盤技術です。一方で、高精度な追跡器を学習するためには、映像内の各物体の位置や同一性をフレームごとに手動でアノテーションする必要があり、新たな物体カテゴリや利用環境に適用する際のコストが課題となっていました。本手法では、短い映像クリップを対象に、追跡対象に対する信頼度のばらつきや、順方向の追跡結果と逆方向の追跡結果の一貫性などを指標として、学習サンプルの重要度を定量的に評価します。さらに、重要度の高いサンプルを優先しながら、時系列的な偏りを抑えるようにサンプリングすることで、少量でも効果的な学習サンプルセットを構築します。評価実験では、一部のデータセットにおいて、全学習データの50%のみを用いた場合でも、全データを用いた場合と同等の追跡精度を実現できることを確認しました。
折橋 翔太(研究主任)(人間研)、山根 大河(研究員)(人間研)、牧島 直輝(研究員)(人間研)、庵 愛(研究員)(人間研)、鈴木 聡志(研究主任)(人間研)、田中 智大(研究主任)(人間研)、増村 亮(特別研究員)(人間研)
ソーシャルグループアクティビティ認識は、シーン中の人物領域、その集まりであるグループ、およびグループの行動を推定するタスクです。既存手法は動画を対象としていますが、我々は適用範囲の拡大を目指し、静止画を対象とする手法を提案しました。静止画では動きの情報が得られないため、人物や物体、その相互作用を精緻に捉えることが難しく、この課題の解決には大規模なアノテーション付きデータセットが必要となります。しかし、その収集はしばしば困難です。そこで我々は、条件付きトークン系列生成によるマルチタスクモデルを用いてソーシャルグループアクティビティ認識をモデル化し、人物検出や物体検出など、豊富な静止画データセットを利用可能なタスクと並行して学習することで、画像を精緻に捉える能力を強化する手法を提案しました。評価実験により、学習時のタスクを増加させることで、ソーシャルグループアクティビティ認識の精度が向上することを確認しました。
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