スマートフォンやインターネットが当たり前になった今、子どもたちにとって「通信」は身近な存在です。しかし、その仕組みや未来の通信技術が私たちの暮らしをどのように変えていくのかを知る機会は決して多くありません。「NTTドリームキッズ2026」は、光通信の仕組みを学ぶ実験や、NTTの最先端技術を体験しながら、未来のコミュニケーションやウェルビーイングについて考える体験型イベントです。子どもたちは驚きや発見を重ねながら「人と人がより豊かにつながる未来」を想像し、自分たちなりの未来像を描いていきました。本記事では、東京会場で行われたプログラムの様子をレポートします。

「NTTドリームキッズ」は、社会を支える重要なインフラである「通信」の役割や仕組みを、子どもたちにわかりやすく伝えることを目的として、2006年から毎年夏休みに開催されている体験型学習イベントです。
2026年度は、NTTグループ9社が参加し、これまでの「通信」に加えて、DX・街づくり・エネルギーなど、より幅広い分野のプログラムへと拡大しました。
ICTリテラシーやインターネットを安全に利用するための知識を学ぶプログラムに加え、最先端の技術に実際に触れながら、子どもたちが未来の暮らしや社会について楽しく考えることができる、さまざまな体験プログラムを実施しました。

夏休みのある日、東京・新宿のNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]に、少し緊張した表情と大きな期待を胸にした子どもたちが「NTTドリームキッズ2026 みらいスクール」のために続々と集まってきました。
小学3〜6年生を対象にしたこの体験型ワークショップでは、光通信の仕組みを学ぶ工作を行ったり、NTTの研究所が開発する最先端技術の体験を通して「未来の世界」を考えます。
これからますますデジタル世界と現実世界が融合していく中で、人と人が心地よくつながる未来とはどんな社会なのか。子どもたちは2時間のプログラムを通して、楽しみながら未来への想像を膨らませていきました。

最初のプログラムは自己紹介です。でも、ただ単に名前を言うだけではありません。子どもたちが手にしたのは、NTTの研究所で開発された「感情くん」カードと「触覚ボール」です。
「どの「感情くん」が今の自分の気持ちの中にいますか?」
子どもたちはカードの中から今の気持ちに近い表情の「感情くん」を選び、その気持ちを「触覚ボール」を握る強さやリズムで隣の人へ伝えていきます。言葉ではなく「触れる感覚」で伝えるコミュニケーションです。最初は少し照れながらも、少しずつ笑顔が広がり、チームの距離が縮まっていきました。
ここで紹介された「ウェルビーイング」とは、一人ひとりがその人らしく、心地よく過ごせる状態のこと。
これから体験する未来の技術が人の暮らしやコミュニケーションを豊かにできるかもしれない、そんな可能性について考えるきっかけとなりました。


続いて挑戦したのは、光通信の実験です。普段インターネットやスマートフォンで何気なく利用している通信。その裏側では、光ファイバーケーブルを通って世界中で情報が行き交っています。
今回は、その仕組みを自分の手で体験します。まず作るのは、太陽電池を使った受信機。紙コップに太陽電池を取り付け、世界にひとつだけのオリジナル受信機を完成させます。
次は送信機づくり。電子オルゴールやLEDを組み合わせ、音楽(音の情報)を"光"にのせて送る装置を組み立てます。
そして実験。LEDの光を受信機に向けると……紙コップからオルゴールの音が流れました。
「聞こえた!」
「本当に光から音が出た!」
会場のあちこちから驚きの声が上がります。さらに、今度は先生の声も光に変換。LEDの光に乗せられた音声が受信機から聞こえてくる様子に、子どもたちは目を輝かせていました。
工作を通して学んだのは、光通信が私たちの暮らしを支える大切な技術であること。最先端の光技術であるIOWNの考え方触れながら、子どもたちは通信の仕組みを楽しみながら理解していきました。

ここからはいよいよ、NTTの研究所が取り組む最先端技術を体験する時間です。

最初に体験したのは、筋電信号です。腕の筋肉が動くときに発生する微弱な電気信号を利用して、画面内のドローンを操作するゲームに挑戦します。子どもたちは4人1組となり「右」「左」「上昇」「スピード」の動作をそれぞれ担当し、みんなで協力しながらゴールをめざします。
「もっと右!」
「そのまま上!」
どのチームも自然と声を掛け合いながら、腕の筋肉を上下に動かしてドローンを飛ばすことができました。
体を大きく動かさなくても操作できるこの技術は、将来、障がいの有無にかかわらず誰もが同じようにスポーツやコミュニケーションを楽しめる社会につながっていきます。


次に体験したのは、触覚伝送技術。専用の装置に立ち、ヘッドホンから聞こえる音と足の裏に伝わる振動を感じることで、まるで遠くの場所へ行ったかのような感覚を体験できます。
「ここは川の中を歩いている?」
「山じゃない?」
子どもたちは振動から景色を想像しながら答えを考えます。正解の映像が映し出されると、思わず歓声が上がりました。
距離があっても、その場の空気や臨場感まで共有できる。そんな未来のコミュニケーションを、子どもたちは全身で体感していました。
最後は音声合成技術です。自分の声を録音すると、AIが本人そっくりの声を生成し、その声でさまざまな言葉を読み上げることができます。

「これ、本当に自分の声?」
驚きながらも、楽しそうにAIの話に耳を傾ける子どもたち。
この技術は、外国語でも自分の声で話せたり、病気などで声が出せなくなった人が自分らしい声で会話できるような未来につながっています。

声は、その人らしさそのもの。コミュニケーションの可能性を広げる技術であることを、体験を通して実感していました。

最後のプログラムでは「未来の世界」をテーマに各チームで話し合いました。AI、ロボット、ドローン、VR、再生可能エネルギーなどのカードを組み合わせながら、自分たちが暮らしたい未来を考えます。
「空を自由に移動できる、飛行機と街を組み合わせた“空飛ぶ街”」
「入院している人を楽しませ、元気づけてくれるAIやVR」
「壊れたおもちゃを、何度でも新しいおもちゃに生まれ変わらせるリサイクル技術」
子どもたちからは、大人では思いつかないような自由なアイデアが次々と飛び出しました。
未来は、技術だけでは生まれません。それをどう使って誰を幸せにするか。今日体験した技術は、そのヒントになっていたようです。

通信技術は、速くなることだけが進化ではありません。離れた場所でも気持ちを伝えられること。誰もが自分らしく声を届けられること。そして、人と人との距離をもっと近づけること。
「NTTドリームキッズ2026 みらいスクール」は、そんな未来を子どもたちが自ら体験し、考える2時間となりました。
「新しい技術って楽しい」「知らなかったことが知れてよかった」「誰も遊んだことのないようなゲームを作ってみたい」そんな感想を残してくれた子どもたち。この日感じた驚きや発見は、未来の技術者をめざすきっかけになるかもしれません。そして何より「未来って楽しそう」。そんな思いを胸に、子どもたちは笑顔で会場をあとにしました。

ドリームキッズ オンライン学習サイトや、公衆電話に触れられる体験コーナーでは、子どもたちが興味を持ったコンテンツを自由に体験する姿が見られました。
※熊本会場は7月28日に発生した令和8年熊本地震の影響により、参加者の皆さまの安全を最優先に検討した結果、誠に残念ながら開催中止となりました。

「NTTドリームキッズ2026」はいつでもどこでもオンラインで学べるコンテンツも用意しています。情報通信をはじめ、プログラミングや防災、エネルギー、セキュリティまで楽しく学ぶことができます。
オンラインコンテンツは2026年10月31日(土)まで、PC、タブレット、スマートフォンで参加することができます。
https://nttdreamkids.group.ntt/
NTTグループは、「NTTドリームキッズ」を通じて、次世代を担う子どもたちが未来に希望と夢を抱けるような学びと体験の場を提供しています。最新の通信技術や未来の社会を体感することで、子どもたちが新しい興味や挑戦心を育み、豊かで便利な社会、そして心がわくわくするような未来を思い描けることをめざし、これからも取り組みを推進していきます。
NTTドリームキッズ2026
https://group.ntt/jp/kids/2026/
NTTドリームキッズオンライン
https://nttdreamkids.group.ntt/
~2026年10月31日(土)までとなります。