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2022年11月 8日

社長記者会見

2022年度第2四半期決算について

島田代表取締役社長
(同席)
中山執行役員財務部門長
谷山執行役員経営企画部門長

社長記者会見の写真

(島田社長)

まず決算のご説明の前に、先般のNTT西日本の通信設備の故障により、多くのお客さまにご迷惑をおかけしたことを改めて深くおわび申し上げます。引き続き、NTTグループとして、社会的責任を果たすべく、通信サービスの確実、安定的な提供に努めるとともに、再発防止に取り組んでまいります。
 それでは、2022年度の第2四半期決算を説明します。
 対前年増収、営業利益は減益、当期利益は増益です。営業収益、当期利益は第2四半期として、過去最高を更新しました。営業収益はNTTデータ、NTT Ltd.の増収などによりまして、対前年3,985億円増収の6兆2,862億円となりました。なお、この増収のうち、為替影響は約1,350億円となります。
 営業利益は増収に伴う増益効果がありますが、電気料金高騰などの影響をカバーしきれず、対前年127億円の減益の9,965億円となりました。上期より、電気料金高騰影響をカバーするコスト削減施策を推進しており、下期にかけて、その効果の具現化を見込むことで年間計画を達成していきたいと考えています。
 当期利益は法人税などの一過性の増益要因などにより、対前年208億円増益の6,966億円となりました。海外営業利益率はNTTデータ、NTT Ltd.の増収に伴う利益増に加え、NTT Ltd.における構造改革を通じたコスト削減などにより、対前年1.1ポイント改善の5.8%となっています。

続いて5ページをご覧ください。セグメント別の営業収益、営業利益です。総合ICT事業セグメントですが、コンシューマ事業における値下げの影響により、減益要素がありますが、法人事業、スマートライフ事業における増収およびコスト削減によりカバーしまして、対前年増収増益となりました。
 地域通信事業セグメントですが、前年度における一過性の増収要因がなくなったことに加え、想定を上回る電気料金の高騰影響などにより、対前年減収減益となっています。今後、コスト効率化を加速するとともに、SIや成長ビジネスなどの収益拡大などにより、対前年増収増益となる年間計画の達成を見込んでいます。
 グローバル・ソリューション事業セグメントです。NTTデータは旺盛なデジタル化需要の取り込みによる増収はあるものの、成長投資の増や国内の不採算案件の影響により、対前年増収減益となりました。NTT Ltd.は、高付加価値サービス拡大などによる増収に加えて、構造改革を通じたコスト削減などによりまして、対前年増収増益です。セグメントトータルでは、対前年増収増益ということになります。
 その他、不動産、エネルギーなどの事業です。エネットにおける電力取次量の増加に加えて、燃料価格の高騰などを反映した電気料収入の増などによりまして、対前年増収となっています。

次に、トピックスについて、5つ説明させていただきます。7ページをご覧ください。
 初めに、新卒の採用給の引き上げについて説明します。能力の高い人材を獲得していく観点から、NTTグループ主要会社において、2023年4月以降、採用給を引き上げていきたいと考えています。また、採用時点の専門性の高さに応じて、より高い水準での採用を開始します。例えば、大卒のケースの場合、14%引き上げて25万円とします。細かい説明は割愛しますが、8ページのとおり2023年4月より、一般社員の人事給与制度を見直し、専門性の獲得、発揮度に応じて昇給、昇格していく仕組みに変えています。
 9ページをご覧ください。次に、ヒューマン・キャピタル分野に関わる新会社の設立について説明します。「株式会社NTT HumanEX(ヒューマネクス)」を2022年12月に設立します。ヒューマン・キャピタルデータの分析を通じた、コンサルティングからシステム・ソリューションまでを一気通貫で提供する新会社を設立します。
 NTTグループの持つ、先駆的なヒューマン・キャピタル改革の知見をベースに、NTTグループの人材データ基盤、AI分析を活用し、企業の働き方改革や社員一人ひとりのキャリア形成における環境構築、エンゲージメントの向上をサポートしていきます。
 10ページをご覧ください。海中で高速無線通信を実現可能な技術の開発について説明します。海中での音響通信の高速安定化を実現する技術として、時空間等化技術と、環境雑音耐性向上技術の2つを開発しました。水深30メートル程度の浅い海域において、海面の反射による遅延波の影響や、海洋生物などによる雑音を抑える技術を確立し、水中において、従来の10倍以上高速となる、1Mbpsの伝送速度で300メートルの距離を伝送する実験に成功しました。本技術を用いて、無線制御型の水中ドローンを実現し、今後、実用化に向けた実証実験を進め、港湾設備などのインフラ点検や養殖業における海洋環境調査などの水産分野での活用をめざしていきたいと考えています。
 11ページをご覧ください。中期経営戦略の進捗については、記載のとおりとなっています。主なものを3点紹介します。1つ目が、NTTドコモが、NTTグループにおけるXR事業のさらなる推進を目的に新会社「株式会社NTTコノキュー」の事業を10月より開始しました。2つ目は、今年5月に公表した、NTTデータとNTT Ltd.の事業統合計画に基づき、NTTデータ傘下に海外事業会社として、「NTT DATA, Inc.」を10月に設立しました。3つ目は、NTT東西において、光のさらなる需要喚起に向けて、光サービス卸の卸料金値下げを2023年度中に実施する予定です。
 12ページをご覧ください。資本効率の向上、株主還元の充実を図るため、本日の取締役会において、取得総額1,500億円を上限とした自己株式の取得について、決議しました。
 私からの説明は以上です。

質疑応答

  • 新卒の採用給の引き上げについて、14%の引き上げに至った理由を教えて欲しい。

    1つは、我々のICT事業分野は非常に競争が激しくなっています。またその分野の会社だけではなく、さまざまなところでデジタル人材が求められています。このため、まず私どもとしてはデジタル人材をしっかり、グループの中に獲得していかなければビジネスが成り立たないため、魅力ある会社にしなくてはいけないということがあります。それから、若手の給与水準を少し上げていくことが、やはり必要だという認識があります。この2つの認識のもと、今回採用給の引き上げをしています。

  • 14%採用給を引き上げることによって、2年目や3年目など若い社員と給料が逆転するということが起きないように、今いる若い社員も同等の引き上げを考えているのか、教えて欲しい。

    彼らも同じように給与を上げていきます。逆転するようなことはしません。また、来年4月から導入する新しい人事給与体系により、入社した社員のグレードになっているところは、特に専門性に着目した昇格の基準にしました。そういう意味では来年4月以降、能力の高い若手社員は10月にも昇格できる、グレードが上がるということになりますので、ばらつきは当然出てくると思いますが、逆転するということはありません。

  • エネルギー価格の高騰の影響で、今回、営業利益の減益のところで電気料金の影響をカバーし切れなかったという話があったが、どの程度の額の影響があったのか。対策も検討しているということだが、どのような対策なのか、下期はどのように見ているのか教えて欲しい。

    電気料金の価格の高騰は、実績では、第2四半期でグループ全体で300億円ほど出ています。約4割ぐらい上がっているということが現実です。このため、年間ベースにすると、600億円ぐらいの影響は出てくると思っています。電気料金をどうこうするということはできませんので、当然さまざまな他の分野のコスト削減をして、効率化をすることで吸収していくと考えているところです。

  • 為替について、今回、円安による増収効果が1,350億円あったが、営業利益ベースでは影響があったのか。また、今後、円安がさらに進行した場合に利益面で影響してくる可能性はあるのか教えて欲しい。

    収益も費用も為替の影響を受けるので、営業利益への影響は軽微です。もちろんプラスの方向には行きますが、営業収益ほどの効果は出ないということです。

  • ローミングの関係で、この前のソフトバンクの決算会見で宮川社長が、高橋KDDI社長から直接、通信障害が起きて1社が使えなくなった場合にもう1社に切り替わるようなデュアルの話を直接受けたというような話をしていたが、NTTやNTTドコモなどでそういった話をKDDIや他社から受けて、今現在検討している状況はあるか教えて欲しい。

    これは立ち話みたいなところですけど、お会いしたときに高橋KDDI社長や宮川ソフトバンク社長とはお互い、ローミングの問題については非常に重要な問題なので、政府が今、持たれている場でしかるべき対応ができるように協力し合っていきましょう、という話はしています。

  • 通信障害時の他社とのローミングなどに関して、具体的にNTTドコモに指示したとか、具体的に現場で動いてるとか、そうした状況はあるか教えて欲しい。

    NTTドコモは政府の検討会に参加していますので、その場での議論がこれからも進んでいくと思っていますが、ローミングだけで解決できるわけではありませんので、例えばローミング以外で、それこそKDDIやソフトバンクも言われていますが、デュアルSIMみたいなサービスを出していくとか、お互いに例えばMVNOになり合って、メインはNTTドコモだけど、サブは別の会社のネットワークのMVNOをうまく組み合わせた商品を出していくなど、そういう新しいサービスを出していくということもやはり重要だと考えています。
     法人向けは、バックアップ用のネットワーク回線はつけることが多いので、モバイルに対してもそういう対応をしていくことは十分にあり得ることだと考えています。政府のローミングの検討会の中では、今、幅広い観点で色々な議論をされていますので、そこは見守っていきたいと思いますが、スペックを高めれば高めるほど、時間がかかりますので、段階を踏んで解決をしていく必要があるのではないかと思います。

  • 宮川ソフトバンク社長は1円スマホをもうやめようというようなことを先日明言していたが、NTTとしてはどのように考えているのか教えて欲しい。

    宮川ソフトバンク社長に同意です。いい商売慣行ではないと考えています。現在、公正取引委員会が色々調べられていますが、転売が最大の問題で、世の中にとっても良いことではないと思っていますので、政府などに関わっていただき、解決できる策を一緒に議論できればと考えています。

  • 公正取引委員会の委員は中古より新品の方が安いというのはおかしい、これを何とかすべきというようなことを言っていたが、何か具体的にイメージしているものがあれば教えて欲しい。

    今は具体的にイメージしているものはないです。もちろん中古よりも新品が安いというのは、まともな状態ではないと考えています。

  • 採用給の引き上げについて、大卒で来年4月以降25万円とあるが、現状、主要な会社においても若干のばらつきがあると思うが、そのばらつきを全て25万円で統一するという理解でよいか教えて欲しい。

    採用給については、それぞれの会社がそのマーケットの状況に応じて決めるようにしています。今回主要会社においてベースは25万円にしようと考えていますが、さらに引き上げたい会社があるとすれば、それはその会社の裁量で実施することになります。一方で採用給を高めすぎると、今度は次のグレードとの間の差が狭まり、そこのインセンティブが欠けてくるという問題が出てきますので、限度はあると考えています。

  • 人材獲得に関して、業種を超えて獲得競争があると思うが、この採用給の引き上げと、来年度から実施する人事制度の見直しによって、海外大手含めて十分戦っていける状況になるのかどうかという認識と、さらにもし何か取組みの必要性を感じているのであれば、併せて教えて欲しい。

    この金額で競争力があるのかというのは、今後入社する方々に評価してもらいたいと思いますが、やはりDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていくのは我々のIT分野の世界では重要なことです。そこはメーカーや銀行、商社もそうですが、皆さん今そこに着目している競争環境にあると思います。ですから、その中で我々が優秀な方々をぜひ獲得していきたいという気持ちをメッセージとして出したということです。

  • NTTという組織全体としてどういった組織をめざしているのか教えて欲しい。

    社長になったときに申しましたが、お客さまに新しい経験や新しい感動を提供する会社にしていきたいわけです。そのために従業員のモチベーションを上げていくということが、サービス、プロダクトを作っていく上では最も重要なことだと認識していますので、今回の採用給のアップというのもそういう全体の、従業員のモチベーションアップにつながってくる1つの要素だと思っています。

  • 今、スマートフォンと衛星の直接通信が業界的に盛り上がっていて、NTTの場合はスカパーJSATと組んでSpace Compassという会社を作っており2025年にHAPS(High Altitude Platform Station、高高度プラットフォーム)通信やると言っているが、一方で、宮川ソフトバンク社長はHAPSに対して、難しいかもしれない、という発言をしている。NTTとしてHAPS事業を2025年にやれそうかどうか教えて欲しい。

    やりたいと思っています。課題は色々あると思います。衛星のビジネスに関して申し上げると、やはりチャレンジングな分野です。例えば衛星間のデータ通信をブロードバンドでやることも今、Space Compassがやろうとしていますが、これも結構チャレンジングなサービスの開発だと思っています。仰るとおり、宇宙空間でのサービスというのはかなり課題が多いです。このため、着実にまずは研究開発の部隊がしっかりバックアップしながら事業化していく必要があると思っています。ただ、目標をまず掲げて、そこに対していついつまでやるということを決めないとたどり着けませんので、2025年にはやりたいと思っています。

  • 電気代について、年間で大体600億円くらいの影響と伺ったが、そもそもコスト削減をして効率化してまだ対処できるレベルなのか、それとももう自助努力では限界が近いというようなレベルまで来ているのか、教えて欲しい。それに加えて政府に対して求める取組みや対策があれば教えて欲しい。

    今年度の電気代に関しては、何とか我々の中で吸収していきたいと思っています。ですので、通信料金の値上げは考えていません。ただ、この傾向が何年も続くと考えると、やはり我々のビジネスの中で吸収していくことも限界が出てくることも想定されます。そういう意味では、電力の問題は国民経済に与える影響が大きなものです。ただ、今回の背景はやはりエネルギーの輸入の問題や、原発の問題など色々な要素が含まれていますので、我々としても安定的な電力供給をしてもらうためのエネルギー政策について、政府でしっかり取り組んでいただければありがたいと思っています。

  • 待遇面について、今、物価高という背景があると思うが、その物価高という背景から初任給だけではなく、社員全体の賃上げを実施する考えがあるのか教えて欲しい。

    インフレ手当などがニュースになっていますが、インフレ手当を出すというのは考えていません。
    賃上げは非常に重要ものだと思っています。日本の経済成長の中でも賃金が上がらないということが大きな課題だと思っていますので、そういうことも十分考えて、一方で、我々のビジネスはステークホルダーが色々いらっしゃいますので、ステークホルダーのことも考えつつ、来年の春に向けて労働組合と真摯に話し合いをしていきたいと思っています。長年ずっと賃上げやってきており、その継続をしっかりしていきたいと思いますし、水準に関しても色々考えながら、対応していきたいと思っています。

  • 賃上げの水準は過去と比べて大きくしたいという考えかどうか教えて欲しい。

    労働組合との議論になりますので、労働組合としっかり話し合いしていきたいと思います。

  • グローバル・ソリューション事業の増益要因として、NTT Ltd.の好調というのがあったが、具体的にどの地域や事業内容について好調だったのか教えて欲しい。

    高付加価値サービスがかなり伸びています。第2四半期で売上全体に占める高付加価値サービスの割合は47%まで来ています。今年度の目標が42%ですので、上回ってきていますが、一番大きな要素は、データセンタービジネスです。前年に比べ、約160%の伸びになっており、データセンターが非常に牽引をしています。
    これは発表していませんが、現在のデータセンターの受注は、年間計画に対し既に9割超えぐらいのところまできています。このため、投資の規模を第3四半期に向けて、増やしていかなければいけないかと思っています。データセンターが牽引して、その他のビジネスに引き継がれているということが、NTT Ltd.の増収の大きな要素になっています。

以上

NTTグループ中期経営戦略

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2023年5月、「NTTは挑戦し続けます。新たな価値創造と地球のサステナビリティのために。」を基本的な考え方とした中期経営戦略を発表しました。

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