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2026年8月 6日
社長記者会見
代表取締役社長 社長執行役員 CEO 島田明
(同席)
執行役員 財務部門長 中村俊彦
執行役員 経営企画部門長 服部明利
本日はお忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。社長の島田です。はじめに、このたびの熊本地震で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興に向け、通信各社、自治体と連携をいたしながら、通信環境の整備、被災地支援に全力で取り組んでおります。
2市町村でモバイルサービスが中断いたしましたが、約2日で復旧をいたしました。この間、JAPANローミングの迅速な運用などにより、通信確保を進めてまいりました。また、避難所では「つなぐ×かえるプロジェクト」のもと、各通信会社やバッテリーメーカーと連携いたしまして支援を継続しております。引き続き、一日も早い復旧・復興に貢献してまいりたいと考えております。
2026年度第1四半期決算についてご説明をいたします。第1四半期連結決算の状況は、対前年増収増益、営業収益は第1四半期決算として過去最高を更新しております。
営業収益は、NTTデータグループにおける国内外の事業成長やNTTドコモにおける金融を中心としたスマートライフ事業の増などにより、対前年3,557億円増収の3兆6,177億円、なお、この増収のうち、為替による影響は750億円ほどございます。利益については、NTTドコモにおける顧客基盤強化やモバイルネットワークの品質改善に向けたコスト投下はありましたが、スマートライフ事業の増益やNTTデータグループの事業成長に伴う増益などにより、EBITDAは対前年348億円増益の8,362億円となりました。営業利益は対前年200億円増益の4,251億円です。年間計画の達成に向け、引き続き国内外の法人ビジネスやスマートライフ事業の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。当期利益は、営業利益の増などにより、対前年151億円の増益の2,748億円となりました。
セグメント別の収益・利益です。全てのセグメントで増収増益となりました。総合ICT事業セグメントですが、顧客基盤強化やネットワーク品質改善に向けたコスト投下は行いましたが、金融を中心としたスマートライフ事業の拡大などにより、対前年増収増益となっております。顧客基盤強化の取り組みの結果、MNPは好調であり、前年からも改善をしております。また、ドコモMAXの販売好調などにより、ARPUも改善しており、モバイル通信サービス収入の対前年減収幅は着実に縮小をしております。引き続き、対前年増収への反転に向けて取り組んでまいりたいと思います。
グローバル・ソリューション事業セグメントです。国内外における事業成長に加え、為替影響による増などにより、対前年増収増益となりました。地域通信事業セグメントですが、レガシービジネス収入の減はありますが、光ビジネス収入の増などにより、対前年増収、利益は前年並みとなりました。なお、光サービスの純増数はおおむね前年並みの水準となりました。その他、不動産、エネルギーなどのセグメントですが、NTTアーバンソリューションズにおける不動産事業の増などにより、対前年増収増益となりました。
次に、トピックスについて、4つご説明させていただきます。まず、IOWNのグローバル展開についてご説明いたします。IOWNのさらなるビジネス拡大に向け、政府の支援もいただきながら、グローバルでの展開も加速させております。チリでは、チリの国営銅公社でありますCODELCOの銅鉱山における労働環境改善などの課題解決のため、APNを活用した重機の遠隔オペレーションの高度化、効率化に向けた調査、実証を開始いたしました。また、インドでは、金融機関などのパートナーとの省電力な大規模分散処理の実現に向け、光電融合デバイス、PEC-2を用いたスイッチをAPN接続されたデータセンターへ導入することによる大幅な省電力化と通信遅延抑制の実現可能性の調査を開始いたしました。今後もさまざまな国、産業におけるユースケース拡大と光電融合デバイスの社会実装に向けたステップを着実に進め、グローバル展開をさらに加速させてまいりたいと考えております。
次に、IOWN APNを活用した分散GPU実証環境の提供についてご説明いたします。分散されたGPUリソースの活用をお客さまに体験いただける共同の実証の場として、APNを活用した全国広域分散GPU実証環境、GPU over APN Testbedの提供を7月より開始いたしました。APNによる低遅延、大容量通信と、全国8拠点に分散配置されたGPUを活用することで、分散AI学習や分散AI推論、拠点間の大容量データ転送などの先進的なAIワークロードを検証いただくことが可能となります。本実証環境の提供を通じ、お客さまとの共創によるユースケースの創出や知見を獲得することにより、AIネイティブインフラ、AIOWNの実現を加速させてまいります。
3つ目に、社会インフラの持続可能な運営に向けた取り組みについてご説明いたします。上下水道や廃棄物処理をはじめとする社会インフラでは、施設の老朽化や人手不足が深刻化しており、持続可能な運営に向けた新たな仕組みづくりが求められています。NTTは、この課題解決に向け、上下水道分野において、メタウォーターとの業務提携を通じ、浄水場、下水処理場のDXによる業務効率化などに取り組んでまいります。なお、本件を機に、長期の協業関係の構築に向け、メタウォーターの株式も取得いたしました。
さらにこの取り組みを起点として、再生可能エネルギー、道路、防災などの分野にも展開し、分野横断、広域での社会インフラマネジメントの実現を目指すことで、自治体や地域社会の皆さまとともに、持続可能な社会インフラの構築に貢献してまいりたいと考えております。
中期経営戦略について、5月以降の取り組みの進捗状況は記載のとおりでございます。
私からの説明は以上です。ありがとうございました。
NTTドコモ・フィナンシャルグループが7月に発足し、今回の決算でも、NTTドコモの金融事業などが業績に貢献したというお話があったが、改めてNTTドコモ・フィナンシャルグループへの期待を教えてほしい。
7月1日にNTTドコモ・フィナンシャルグループが発足し、銀行・証券・ローン・保険、いわゆる金融にまたがる総合的なサービスを展開できる体制が整いました。
これを大きなスタートとして、dポイントなどもうまく組み合わせ、お客さまに対してしっかりとした金融サービスをご提供できるようなプラットフォームを構築し、総合的な金融サービスに育てていきたいと思います。
中でも一番大きいのは、銀行です。今回、商号をドコモSMTBネット銀行へと変更しました。展開する個人のお客さま向けの銀行サービスブランド名称は「ドコモの銀行」ですが、「ドコモの銀行」への期待は非常に大きいです。
ドコモショップは全国に約2,000店舗ありますが、8月末時点で銀行の口座のサポートができる店舗が200店舗程度、証券も200店舗程度あります。ドコモショップ以外で80店舗程度サポートできる体制となりますが、年度内には、1,000店舗程度のドコモショップで銀行口座の開設を、そのうち約半分は証券のサポートもできるような形に持っていきたいと考えています。それ以外のフランチャイズの店舗も増やしてまいりたいと考えています。今年度中に有人の店舗でサポートできるような体制をしっかりつくり上げていきたいと思います。
熊本地震の影響について、過去の震災と比較し、軽微な影響で済んだようだが、減災の要因について教えて欲しい。また、復旧に向け4社で連携し、JAPANローミングなどを通じていい影響が出たが、オペレーションの中でスムーズにいった点や、課題を残した点などがあれば教えて欲しい。
熊本地震では、まずモバイルネットワークが影響を受けました。NTTドコモに関して申し上げると、2市にわたって影響を受けましたが、スターリンクなども使用し、2日間という非常に早い段階で復旧することができました。
県間のネットワークや県内のネットワークは通常両系がありますが、片系のオペレーションになってしまっているところはございます。橋にケーブルをかけており、その橋自体が被害を受けたため、それに伴い断線してしまったというものがあり、そこは現状迂回させてつないでいるため、固定系も含め、通信サービス上問題があるところはございません。早い段階でサービス提供ができました。
令和6年能登半島地震に比べると、能登は半島であったため、復旧に至るまでルート等に非常に課題がありました。そういう意味では、今回は復旧をさせるための条件は比較的よかったと思います。
併せて、各社がJAPANローミングを使うことになったため、そこでもお互いにサポートすることができました。また、「つなぐ×かえるプロジェクト」でそれぞれの支援する避難所のエリアを最初にしっかり調整し、4社で分担したため、そこも効率的にサポートができました。また、モバイルバッテリーも、バッテリー事業者のご協力のもと、早い段階で提供することができたため、広域な支援体制も非常に順調に進み、よかったと思っています。次にまたいつ災害が襲ってくるか分からないので、今回の地震を反省し、備えてまいりたいと思っております。
5月にS&Pの格下げがあり、7月には総額1.6兆円規模の外債の発行を行ったが、今後の設備投資や買収等の経営戦略に及ぼす影響について教えて欲しい。
S&Pの格下げについては、もともとNTTデータの100%の子会社化をする段階でも想定しており、突然何かが起きているわけではありません。ムーディーズなどの日本の格付け機関は2社とも、従来と格付けは変わっていません。実質上の影響はほとんどないと考えています。金利については、0.1%未満の水準のところで多少影響を受けましたが、基本的にはあまり影響を受けておらず、トリプルBでも実質上、安定しているため、これからの事業の設備投資や、出資などについては基本的には影響はない認識です。
モバイル通信サービスについて、既存プランの料金の見直しや、収入増に向けた考え方を教えてほしい。
コンシューマーのモバイル通信サービス収入について、昨年は140億円程度の減収となりました。後ほどNTTドコモからもご説明させていただきますが、今年は、14億程度の減収幅となり、約10分の1に下げ止めをしたと認識しています。ARPUは70円程度上がり、MNPもプラスで推移しております。3Gの停波に伴う影響は受けていますが、全体的にはリカバリーしてきたと思っています。
一方で、人件費や経費については全体的に上昇傾向で、トラフィックも相変わらず20%強の伸びがあり、設備投資も継続しているため、NTTドコモとしてはどこかのタイミングでコストをカバーしていくことも考えていかなければならないと思っています。NTTドコモがこれから検討していく課題だと思います。
ahamoについて、先日30ギガに10ギガをプラスさせていただきました。お客さまの利用のニーズがだんだん高まってきているため、実際に使っていただき、その状況をマーケティング的な観点で見ていきたいため始めたとNTTドコモから聞いていますので、そういった反応等も見ながら、いろいろと考えていきたいと思います。
ソフトバンクがセブン&アイへ出資し、PayPayとIDの統合を進めるといった発表があった。通信事業者における金融事業について、NTTグループにおける他社との差別化や強みについて教えてほしい。
コンビニエンスストアに関して申し上げると、基本的にわれわれはずっとオープンなお付き合いをさせていただいており、セブン&アイとも連携し、いろいろとビジネスをやらせていただいています。
KDDIがローソンに出資された際もそうですが、お客さまの利便性を考えた場合、急にd払いで払えなくなるということはそのお店にとって基本的にはマイナスとなります。今までローソン、ファミリーマートではdポイントを、集め、使うこともできますが、セブンイレブンでは使えないため、ソフトバンクと資本提携されていても、ぜひお客さま観点でdポイントも使えるようにしてもらえるとありがたいなと思っています。
IDやマーケティングの観点で申し上げると、NTTドコモ自体はいろいろなお客さまとの連携もあり、マーケティングのCARTAという会社も持っているため、影響はないと思っています。
NTTドコモ・フィナンシャルグループについて、銀行のサポートができるドコモショップの店舗数を年度内に1,000店舗まで増やすという理解で合っているか。その場合、NTTドコモが従前から掲げている計画より前倒しで達成される見込みだが、前倒しの背景について、持株会社のリーダーシップがどの程度あったのか含めて教えてほしい。
年度内に1,000店舗をめざします。店舗数の計画については、7月に社長の廣井がNTTドコモ・フィナンシャルグループの会見を実施した段階で、年度内に1,000店舗にすると申し上げております。
高市政権の経済政策への受け止めや、金利政策等に関する要望があれば教えてほしい。
高市政権が推進している戦略17分野については、日本がもう一度再生していく上では絶対に必要なことだと認識しています。これからはAIが基本となってくるため、AIをつなぐネットワークも、APNのようなもので高度化をしないといけません。また、それをサポートしていく電力も、ワット・ビット連携を通じて、地域分散型に持っていかなければいけません。一方で、例えば経済安全保障上の観点で申し上げると、国内外の海底ケーブルの強化等の課題がございますので、そのあたりについて政府にリーダーシップを取っていただき、私どももしっかりそこに参加させていただきたいと考えています。国内のAPNについては、主要都市間やデータセンター間等はお客様需要をもとに展開が進んでいますが、地方まで面的に拡大するためには、まずは行政等の公的な利用の促進がきっかけとなり、その後民需がついていくといった展開が必要となります。そういった部分で、一緒に新たなユースケースやサポート体制を作っていくことは重要だと思っています。それが国力の成長の基盤になっていくと思います。われわれのビジネスが増えるということだけではなく、産業政策として、インフラを強化していくことが重要だと思っています。
金融政策については、私はコメントする立場にはありません。インフレを抑えていかなければならないとすれば、金利を上げていかなければいけないということは常識です。金利はプライベートの会社としましては、安いほうがいいですが、インフレのほうがさらに恐ろしいため、そこは経済・金融の当局がご判断され、しっかりと対応していただければと思います。また、為替も安定的であることが重要なため、極端な円安・円高にならないようにしていただくのがありがたいと思います。
NTTドコモ・フィナンシャルグループについて、先日廣井社長がグループの従業員や営業リソース等のアセットを活用していきたいとお話されていた。本件について島田社長のコメントをいただきたい。
金利のある世界になってきたため、各銀行、ネット銀行だけでなく、メガバンク含め、皆さん預金を集める競争が始まっています。ドコモの銀行もしっかりその競争の中で預金を集めていくことによって新たなビジネス成長ができると考えています。グループ社員への周知はできますが、強制的に口座を作っていただくというわけにはいきませんので、しっかりと宣伝をし、グループ社員にも口座をつくってもらい、証券口座もつくってもらえればうれしいと思っています。
半導体の調達の長期化や価格上昇の影響をどのように見ているか教えてほしい。
われわれは半導体をダイレクトに調達しているわけではありません。機器の中の部材としてそこに半導体が入っているため、その機器のベンダーへの少し早い段階での調達依頼や、NTTイノベーティブデバイスなどが提供していくような光関連の部材に関して、早く発注してほしいということは言われているため、そういったことは意識しながら、お客さまにご迷惑をおかけしないよう、また、われわれのサービスの品質を低下させないよう、少し早めの発注をかけているというケースはございます。価格については、われわれだけディスカウントしていただくわけにもいきませんので、マーケットに応じた価格で調達していきます。
業績説明時に、為替の影響で営業収益が伸びたというお話があったが、為替が1円動いた際に、御社の経営に与える影響がどの程度あるのか教えてほしい。
現状NTTグループ全体で海外の売り上げの規模は、年間で3兆円程度ございます。そこから考えると、1円円安方向に動くと、押し上げ効果は200億円程度という計算になります。利益はその10分の1程度と捉えていただければと思います。
現状 NTTドコモの国内シェアが33%程度だが、今後どのくらいのシェアを期待しているのか教えてほしい。
ドコモの国内シェアについて、以前35%と申し上げました。それはこれ以上シェアを下げるなというメッセージでしたが、まずは35%程度まで上げてほしいと思います。一方で、MVNOを全部入れると40%程度は確保できているので、そこはしっかりキープしていかなければいけないと思っています。国内シェアについては、もうこれ以上は下げたくありませんので、しっかりとここで下げ止めしたいと思います。
熊本地震に際し、災害対策の見直しなどをする予定があれば教えてほしい。また、メタルの巻き取りスケジュール等に影響があるのかについても教えてほしい。
メタルの巻き取りについては、恐らく影響はしないと思います。BCPについては、常に見直しをしています。今回の熊本地震の被災を受け、まだきちんと反省ができていないため、反省の結果をふまえ、不足している部分は見直ししていきたいと思います。災害やインシデントなどが起きた際は常に見直しをしております。
以上
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