ベトナム・ホーチミンにおけるデータセンター事業の協業および新データセンターの建設について

日本電信電話株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：澤田 純、以下「NTT」）およびNTTグローバルデータセンター株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：鈴木 康雄、以下「NTT GDC」）とQuang Dung Technology Distribution Joint Stock Company（本社：ホーチミン、President：Ngo Truong Da、CEO：Nguyen Tung Lam、以下「QD.TEK」）は、ベトナムのホーチミンにおいてデータセンター事業の協業を開始します。具体的には、ベトナムに新設する合弁会社NTT Global Data Centers HCMC1 Limited Liability Company（以下、「HCMC1」）を通じて、「ホーチミン 1 データセンター」を建設し、2024年度よりサービス提供を開始する予定です。

1．経緯・概要

NTTは、データセンター市場のグローバルな需要拡大に伴い、NTT グループにおけるフルスタック戦略の起点となるコアインフラを支えるため、データセンター建設に関する投資および資産保有機能を統括する会社として2018年11月にNTT GDCを設立しました。この会社を通じ、世界的に需要が高まるデータセンター事業への、さらなる戦略的な投資を拡大することにより、グローバル企業に対する高品質なサービスの提供をめざしています。NTTは世界20以上の国・地域でデータセンターを運営していますが、既にサービス提供中の首都ハノイに続き、ベトナム経済の中心地として多くの多国籍企業が進出する南部の都市ホーチミンに、今回データセンター事業を展開します。

ベトナムは、アジアで最も急速に成長している国の一つであり、一人当たりのGDPは2020年から2026年までの6年間で約1.6倍になると想定されており、今後も成長が見込まれる有望な市場です。また、コロナ禍におけるクラウドサービスに対する需要の拡大、ベトナム政府による電子政府の取り組みや、電子マネー活用の推進により、クラウド事業やフィンテック事業の拡大が期待でき、それらによるデータセンター需要も大幅な拡大が見込まれています。このような成長市場にいち早く参入し、現地のお客さまのデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援していくため、NTTはデータセンター事業への投資を拡大します。

ベトナムにおける事業展開にあたっては、ベトナム政府、大手金融機関、通信事業者、IT事業者、製造業などの幅広い顧客層に対してサービスを提供している現地ICT企業QD.TEKと協業して、現地に設立する合弁会社HCMC1を通じてサービス提供を行います。NTT GDCとQD.TEKは、互いの強みを生かすことにより、フルスタック・フルライフサイクルのICTソリューションの提供を可能とし、ベトナムのデジタルインフラ整備につながる社会的意義の高い取り組みを継続的に推進します。

2．新データセンターの概要

新データセンター「ホーチミン 1 データセンター」は、ITや金融サービスの中心地でもあるホーチミン市の中心から15kmのアクセス性が高いエリアにあるITインフラが整備されたサイゴンハイテクパーク（Saigon High-Tech Park）に建設されます。

建物は地上5階建てで、合計6MWのIT機器向け電力容量を3,100m²（1,200ラック相当）のサーバールームに供給します。データセンターの国際標準Tier III基準相当の電力・空調・通信設備の冗長化、災害対策、充実したセキュリティを備えるなど、長年NTTがグローバルで培ってきた厳格な設備設計の下、可用性の高い安定したサービス提供を実現します。

ホーチミン 1 データセンターの完成イメージ図

3．合弁会社HCMC1および関連会社概要

（1）NTT GDCの概要

（2）QD.TEKの概要

（3）HCMC1の概要

4．スケジュール