2023年7月24日
神奈川県立横須賀高等学校
日本電信電話株式会社
神奈川県立横須賀高等学校(神奈川県横須賀市、校長:鑪 英治、以下「横須賀高校」)と日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)は、部活動の運動解析に関する共同研究を行い、水泳のクロールの体幹・上肢運動や陸上競技のクラウチングスタートにおけるセットポジション時の上肢・下肢の荷重分担に関する特徴的な動作を発見することができました。これらの成果創出は、高校生が日々の部活動における課題探求の中で関心をもった運動課題を対象にNTTが所有する計測機器と技術による解析結果に基づいて互いに議論して得られたものです。この事例は、高校・企業連携による、今後の高校運動部におけるスポーツデータサイエンスの価値と、スポーツアナリストの育成環境の価値を高めることに貢献します。
これらの成果は、横須賀高校の水泳部の生徒3名が医工学分野において最大規模の国際会議EMBC※1でポスター発表し、陸上競技部の生徒3名が中高生を対象とした国際コンテストGlobal Link Singapore※2にて発表します。
横須賀高校は、平成28年度より文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール※3(以下「SSH」の指定を受けて、現在は、「グローバルな視点で課題を自ら発見し、科学的思考・論理的思考を基礎に、想像力をもって解決方法を世界に向けて発信できるリーダ」を育成したい生徒像として、3年間の課題探求の必須授業としてカリキュラムを構築しています。特に高校1年生の期間では、協力研究機関・大学院・大学等と連携し、研究の第一線で活躍する研究者との研究活動の体験を通じて、研究の知識や研究プロセスを学ぶ取り組みを実施しています。NTTは横須賀高校がSSH認定された年から研究テーマを提供し、継続的に連携しています。
一方、NTTでは、人々が運動のコツをより効率的に学習することをめざし、一般に言葉や映像を用いて伝達される運動のコツを、運動時の姿勢変化や生体情報から抽出し、そのコツを電気刺激などの感覚刺激によって直接伝達する技術 「運動能力転写技術」の研究開発をしています。運動の特徴を捉えるためのモーションキャプチャ・表面筋電センサ・床反力計などの医療機器認定されたセンサが同期した計測システムが備わる実験環境があり、その環境で培っているデータ分析技術、そして運動学習を促す外部刺激技術の研究をしています。
このたび、横須賀高校とはNTT高校部活動を対象とした多様な部活動の運動のコツやクセの発見に向けて共同研究に着手しました。
実験計測状況とモーションキャプチャ画像
■横須賀高校
■NTT
横須賀高校とNTTは2023年度も共同研究を継続しており、研究テーマを深掘りに取り組んでいます。今後、横須賀高校は、本取り組みを通じて得られた知見を生かし、部活動等において更なる運動改善に取り組みます。NTTは、本共同研究の研究成果を活かし、更なる運動解析や運動学習の技術発展に取り組みます。また、さまざまな研究パートナとの連携拡大を通じ、次世代の研究人材の育成に貢献していきます。
※1:EMBC:医工学分野において最大規模の国際会議 45th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society(International Convention & Exhibition Centre)
URL:https://embc.embs.org/2023/
※2:Global Link Singapore 2023:課題研究・探究の世界大会
URL:https://www.jtbbwt.com/files/user/gl/singapore/
※3:スーパーサイエンスハイスクール(SSH):次世代人材育成事業
URL:https://www.jst.go.jp/cpse/ssh/
※4:スマーターキットPRO:競技のパフォーマンスを向上させるためのチューブトレーニングセット
URL:https://wonderyears.shop/pages/smarterkit
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
日本電信電話株式会社
サービスイノベーション総合研究所
企画部広報担当
nttrd-pr@ml.ntt.com
ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。
現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。
NTTとともに未来を考えるWEBメディアです。