2023年7月24日
公益社団法人日本プロサッカーリーグ
NTTグループ
公益社団法人日本プロサッカーリーグ(以下、Jリーグ)と日本電信電話株式会社(以下、NTT)、東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は、2023年7月23日(日)に国立競技場で開催されたJクラブとヨーロッパの強豪クラブが対戦する「明治安田Jリーグワールドチャレンジ2023 powered by docomo」(以下、Jリーグワールドチャレンジ)において、「高速・大容量」「低遅延・ゆらぎゼロ」を実現するサービスであるオールフォトニクス・ネットワーク(All-Photonics Network、以下、APN)IOWN1.0※1を活用し、会場の映像を別拠点に伝送して編集を実施するリモートプロダクションと、8KVR映像の複数同時伝送により、離れた場所でも臨場感のある自由な視点での新たな観戦体験を実現するデモンストレーション、それぞれリアルタイム性が求められる2つの実証を行いました。
IOWN技術の活用により、リモートプロダクションによる番組制作の展開やXR分野の事業化等の検討を進め、これまでにない映像体験やエンターテイメント体験の実現をめざします。
※1APN IOWN1.0とは、2023年3月に提供を開始した、通信ネットワークの全区間で光波長を専有するオールフォトニクス・ネットワーク(All-Photonics Network)サービスです。詳細は以下ホームページをご覧ください。
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20230302_01.html
放送業界においては、新しいライブ中継番組制作フローとして、中継現場から放送局にすべてのカメラ映像など複数の番組素材を同時にネットワーク伝送し、放送局で制作を行うリモートプロダクションが注目されています。これにより各種機材や人員の現場配置を効率化することや、映像の多角化など番組制作における付加価値の向上が期待できる一方で、大容量、低遅延かつジッタ(通信のゆらぎ)が少ない高機能なネットワークが求められることから十分な普及に至っていません。
また、NTTグループは、スポーツ観戦や音楽ライブイベントなどにおいて、新しい視聴体験やエンターテイメント体験を提供する取り組みを進めてきました※2。スポーツ観戦におけるXR体験をより臨場感のあるものするためには、低遅延かつ4K・8Kといった大容量映像をリアルタイムで複数映像を同時に伝送することが求められます。
これらの課題に対して、JリーグとNTTグループはIOWN構想※3の実現に向けた初めての商用サービスであるAPN IOWN1.0の特徴である「高速・大容量」「低遅延・ゆらぎゼロ」を活かして解決をめざしていくことといたしました。
Jリーグ | 新しいスポーツ観戦環境の提供、映像制作プロダクションの業務環境の効率化の検証 |
NTTグループ | APN IOWN1.0を活用した、「高速・大容量」「低遅延・ゆらぎゼロ」なネットワーク環境の提供 |
※2国内初!文化芸術分野における新しい共創・鑑賞モデルの実現可能性を検証する低遅延通信技術を活用したコンサートを開催
Bunkamuraオーチャードホール-NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]間でのリアルタイム・リモート演奏
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20220324_02.html
※3IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、光を中心とした革新的技術を活用し、高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想です。詳細は以下ホームページをご覧ください。
https://www.rd.ntt/iown/
今回はNTT東日本が提供するAPN IOWN1.0を活用し、国立競技場とeXeField Akiba(以下、eXeField)の2箇所を接続して以下2つの実証を行いました。
なお、リモートプロダクションにおいては、ソニーマーケティング株式会社の協力を得て同社の映像制作機材※6を活用し実証を行いました。
※4映像、音声、補助データを個別に伝送するという特徴を有する、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)が定める放送番組素材伝送用の映像伝送規格です。
※5衛星測位システム(Global Navigation Satellite System)の略称で、衛星信号を用いて位置や正確な時刻の算出等を行うシステムです。
※6ソニーマーケティング株式会社の映像制作機材一覧
機器名 | 型名 |
---|---|
NXL-FR316 | NXL-FR316 |
IP GW | IP50Y |
IP GW | IP51Y |
SWER | XVS-7000 |
SWER PANEL | ICP-X7700 |
SWER SCS | PWS-110SC1 |
LSM | PWS-110NM1 |
NS-BUSパネル | MKS-R1620 |
今回の実証について
『これまでも、何度かリモートプロダクションなどのテストを行なって来ましたが、今回のAPN IOWN1.0でのプロダクション実証では遅延を意識させないレベルでした。
またVRも画質向上でより臨場感のある映像を、アングル切り替えしながら体験ができました。今後の、リモートプロダクションや新たな視聴体験など実用導入が期待できると思いました。』
今回の実証を通じて得られたデータ、知見を活かし、APN IOWN1.0を活用したXR分野の事業化やリモートプロダクションによる番組制作等の検討を進めます。
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
日本電信電話株式会社
広報部門
E-mail:ntt-pr@ntt.com
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