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2026年7月 6日

お知らせ

機械学習分野のトップカンファレンスICML2026にNTTグループから5件採択

NTTとNTT Research, Inc.(以下、NTT Research)の計5件の論文が、2026年7月6日から11日まで韓国・ソウルで開催される機械学習分野の国際会議ICML(International Conference on Machine Learning)2026に採択されました。人工知能の中核技術である機械学習は、計算機がデータに基づく予測・意思決定を行えるようにする技術であり、ICMLはその基礎理論やアルゴリズムに関する世界最高峰とされる国際会議として、近年の人工知能の発展に大きく寄与しています。ICML2026の採択率は26.6%(23,918件の応募から6,352件採択)と、難関国際会議として知られています。

なお、所属として略称で書かれている研究所名は下記の通りです。
CS研:コミュニケーション科学基礎研究所

◆Bottleneck communication delay minimization for communication-efficient decentralized learning
(分散学習効率化のための通信遅延ボトルネック最小化)

秦 希望 研究員(CS研)、丹羽 健太 特別研究員(CS研)

データセンタ等に集積された多数の計算資源を効率的に活用し、AIモデル(画像処理モデルや言語処理モデル等)を分散学習する技術が盛んに研究されています。これまで、計算機同士をスパースに接続しながら、完全平均化されたAIモデルにできるだけ近づけるためのグラフ技術が研究されてきました。しかし、実際のデータセンタ網におけるAIモデルの分散学習を想定すると、計算機間の通信時間には、ばらつきがあります。そのため、最大の通信遅延(ボトルネック通信遅延)が大きくなるほど、一定時間内に実行できるモデル更新の回数が減少し、分散学習の効率が低下するという課題がありました。

本研究では、計算機間の通信時間が与えられた状況において、ボトルネック通信遅延を最小に近づけるノード割当てアルゴリズム「BTSP-MSR」を開発しました。分散学習の分野で用いられる高効率な静的・動的グラフが巡回的な有向構造を持つことに着目し、ノード数に対して指数時間を要するノード割当て問題の上界を、2つの扱いやすい問題(BTSP問題とMSR最小化問題)に分解できることを発見しました。これにより、従来は計算が困難であったノード割当て問題を、わずか数秒で近似的に解くことに成功しました。さらに、実際のデータセンタ網を模擬した通信時間と複数の巡回有向グラフを用いた実験により、提案手法がボトルネック通信遅延を低減し、分散学習を効率化できることを確認しました。

◆Joint Enhancement and Classification using Coupled Diffusion Models of Signals and Logits
(信号とロジットの結合拡散モデルによる信号強調と分類の同時処理)

Gilad Nurko(Technion)、Roi Benita(Technion)、Yehoshua Dissen(Technion)、中谷智広 上席特別研究員(CS研)、Marc Delcroix 特別研究員(CS研)、荒木章子 主席研究員(CS研)、Joseph Keshet(Technion)

本研究は、雑音下で観測された信号の分類精度向上を目的として、信号強調と分類器のロジット整形を行う2つの拡散モデルを統合する手法を提案します。両モデルが相互に情報を交換することで、信号強調と分類の両方の精度を同時に向上させることが可能です。画像分類と音声認識での評価により、提案法が従来の逐次的な統合手法よりも雑音に強く、より高い分類精度を達成できることを示します。本手法は、分類器の再学習を必要としないため、大規模データで学習済みの既存の分類器にも適用でき、その性能向上に寄与することが期待されます。

NTT Researchからは、以下の3件の論文が採択されました。
PAI:Physics of Artificial Intelligence Group

◆Emergence of Hierarchical Emotion Organization in Large Language Models
(大規模言語モデルにおける階層的な感情構造の出現)

Maya Okawa(Harvard University, PAI)、Bo Zhao(Harvard University, University of California, San Diego)、Eric Bigelow(Harvard University, PAI)、Rose Yu(University of California, San Diego)、Tomer Ullman(Harvard University)、Ekdeep Singh Lubana(Harvard University, PAI)、Hidenori Tanaka(Harvard University, PAI)

◆Belief Dynamics Reveal the Dual Nature of In-Context Learning and Activation Steering
(信念のダイナミクスが明らかにするコンテキスト内学習の二面性とアクティベーション・ステアリング)

Eric Bigelow(Harvard University, PAI)、Daniel Wurgaft(Goodfire AI, Stanford University)、YingQiao Wang(Harvard University)、Hidenori Tanaka(Harvard University, PAI)、Tomer Ullman(Harvard University)、Noah Goodman(Stanford University)、Ekdeep Singh Lubana(Harvard University, PAI)

◆Emergence of Biased Consensus in Multi-Agent LLM Debates
(マルチエージェントディベートにおける偏った合意の出現)

Maya Okawa(Harvard University, PAI)

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