NTTパビリオンの屋根の上には、たくさんの太陽光パネルがあり、太陽の光で電気をつくっています。この電気を「水電解装置」というマシンに送ると、水(H₂O)から水素(H₂)と酸素(O₂)を分けることができます。
こうしてできた水素は「水素タンク」に貯められ、その水素を使って、「燃料電池」でまた電気をつくることができるそうです。
しかもこの水素は、パナソニックパビリオンまでパイプで200メートル送られており、夜になるとこの水素でつくられた電気がライトアップの電源に使われています。
特派員からは、「パビリオン同士が協力し合っているのはとってもいいこと。」「みんなで協力しながら、未来をよくしていく。そんな取り組みが広がってほしい」と声が上がりました。
次に見せてもらったのは、「超小型バイオガスプラント」という装置。
この装置では、ふつうは捨ててしまう野菜くずや残ったごはんなどの「生ごみ」をエネルギーのもとに変えることができます。中には、「メタン菌」という目に見えないほど小さな微生物が入っていて、この菌が生ごみを分解するときにメタンガスが発生します。そのメタンガスを集めて、「バイオガス発電機」で電気をつくることができるのです。
この装置はとてもコンパクトな設計で、これまでのように大型施設でなく、学校やお店など地域にも導入しやすいモデルをめざしているそうです。
「地球にやさしいエネルギーは、私の憧れの世界。」「この取り組みがここからもっと広がってほしい」と一人の特派員が話すと地球環境について自分たちにできることはないか、特派員一人ひとりが改めて考えているようでした。

NTTが取り組んでいるこれらの実験や技術は、
「環境にやさしい社会を、ICT(情報通信技術)の力でつくる」という大きな目標の一部です。
太陽やゴミなどからつくる再生可能エネルギー、インターネットや通信のしくみを使ったスマートな技術、エネルギーを必要なときに、必要な場所で使う分散型のエネルギーの仕組み。こうした組み合わせによって、未来の都市は、もっと地球にやさしくクリーンで、ムダのない効率的な社会になっていきます。さらに、NTTのIOWNという新しい通信技術を使えば、これまでよりずっと少ない電力で、大量のデータをやりとりできるようになります。
地球にやさしい未来社会の第一歩、その姿がNTTパビリオンにありました。