社会課題の解決と健全な企業活動の推進に向けては、社会を高い倫理観でつなぐこと、そしてこの高い倫理観をビジネスパートナーと共有していくことが必要不可欠であるため、倫理規範等の確立と共有に向けた各種取組みを図ってまいります。
自らの倫理観を高め、ビジネスパートナーと高い倫理観を共有します。
私たちNTTグループは、民主的で多様な文化を認め合いながら発展する社会と価値創造に貢献するために、あらゆる人・モノ・文化(国~集団・社会)を高い倫理観とデジタルの力でつなぎ社会課題の解決に貢献してまいります。
自らの倫理観を高め、ビジネスパートナーと高い倫理観を共有します。
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倫理規範研修受講者率(毎年)
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反競争的な違反行為・贈収賄違反件数
健全な企業活動を推進していくためには、世界各国・各地の法令を遵守し、高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠です。その認識のもと、「NTTグループ企業倫理規範」を策定しています。
規範は、NTTグループに所属する全ての役員および社員を対象に、企業倫理に関する基本方針と具体的な行動指針を示しています。大きな社会的責務を担う企業グループの一員として、不正や不祥事の防止に努めること、企業内機密情報の漏えいを防止すること、お客さまや取引先との応接の際の過剰な供授をなくすことなど、公私を問わず高い倫理観を持って行動することを定めています。
NTTは、代表取締役副社長を委員長とする「企業倫理委員会」を設置し、NTTグループの企業倫理の確立、綱紀の保持の徹底に向けて年に2回委員会を開催しています。特にヘルプライン申告状況等については年に2回取締役会に報告し、必要に応じて取締役間における議論を実施しています。
また、各社に企業倫理委員会、企業倫理担当者を設置し、法令や企業倫理を遵守する企業風土の醸成や企業倫理ヘルプライン運用規程にもとづく不正・不祥事の調査を行うとともに、各社コンプライアンス担当者による定期的な会議を実施し、グループトータルでのコンプライアンス推進に向けて取組んでいます。
NTTグループ企業倫理規範
NTTグループは「国内外を問わず、法令、社会的規範および社内規則を遵守する」ことを「NTTグループ企業倫理規範」に明記しています。「贈収賄防止」に関しては、理解し守るべき事項をまとめた「贈収賄防止ハンドブック」を作成して国内外の全社員へメールなどで周知しています。
また、NTT、NTT東日本・西日本については「日本電信電話株式会社等に関する法律」(以下、NTT法)によって収賄が禁止されており、これに違反した場合には法的に罰せられます。各種団体への寄附・支援などについては、その内容を暴力団対策法その他各種法規制に照らし、適法かつ適正な対象にのみ実施しています。また、NTTグループでは、どのような贈賄行為への関与も決して許されるものではないという認識のもと取組んでいます。NTTグループにおいて、2021年度に贈収賄や寄附・支援にかかわる不正は確認されていません。
NTTは、政治資金規正法に則り、政治献金は行っていません。一部のグループ会社においては、関係法令および各社の倫理規程などに則り、各社の判断のもとで政治献金を実施しています。
NTTグループは事業活動における公正な競争環境を維持するため、独占禁止法を遵守しています。2021年度においても、独占禁止法に違反するとして行政処分を受けた事例はありません。
近年、サプライチェーンのグローバル化と複雑化が一層進展している中、災害・パンデミック、環境、人権、セキュリティ等の世界的な規模の問題への適切な対応が重要な課題となっています。こうした状況に対し、サプライヤのみなさまとともに、安全・安心なサプライチェーンの構築・維持し持続可能な社会を実現していくため、「人権・労働」「安全衛生」「環境」「公正取引・倫理」「品質・安全性」「情報セキュリティ」「事業継続計画」の7分野についての具体的な要請事項を示した「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」を2022年に制定しました。
本ガイドラインには直接サプライヤへ上流サプライヤへの内容の伝達と遵守のための働きかけを行い、その状況を確かめる責任についても明記しています。また、環境に関しては、ガイドラインの内容を補うものとして「NTTグループグリーン調達基準」をあわせて公開し、サプライチェーン全体における温室効果ガス排出量の削減に向けた継続した取組みをお願いしています。
本ガイドラインは日本語、英語で公開してNTTグループの国内外のサプライヤに広く発信しているほか、サプライヤのみなさまとの契約に盛り込むことで遵守をお願いしています。とくに主要サプライヤに対してはサステナビリティ調達実施状況の調査を実施しています。腐敗防止・違法な政治献金・反社会勢力への対応を含むコンプライアンス全般についてチェックするとともに対応強化を要請しています。
近年、企業には自社グループのみならず、原料・資材の調達から廃棄・リサイクルに至るバリューチェーン全体までを含めて、人権への配慮、環境負荷の低減などのESGリスクや持続可能性への影響を把握することが求められています。また、 B2B2Xやグローバル事業の拡大をめざしており、今後さらにバリューチェーンがグローバルに拡大していくと予想されることから、今後バリューチェーン・マネジメントを一層強化していく必要があると考えています。
NTTグループのバリューチェーン・マネジメントは、NTTが制定した「調達基本方針」に基づく各種ガイドラインをサプライヤのみなさまに遵守していただくことを基本としています。そのためには、サプライヤのみなさまと信頼のおけるパートナーシップを構築することが重要と考えています。NTTグループは、サプライヤのみなさまとともに、安全・安心なサプライチェーンを構築・維持し、持続可能な社会を実現していくため、「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」を2022年に制定しました。また、環境に関しては同ガイドラインの内容を補うものとして「NTTグループグリーン調達基準」をあわせて公開し、サプライチェーン全体における温室効果ガス排出量の削減に向けた取組みをお願いしております。
バリューチェーンにおけるサステナビリティを推進するガイドラインとして、「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」をNTT技術企画部門にて制定しており、NTTグループ各社調達部門と連携して、サプライヤに対して各種ガイドラインに示される要請事項を遵守することを調達の基本条件とするとともにその履行状況の定期的な確認を実施し、サプライヤへのフォローアップを行っています。
近年、サプライチェーンにおいて、強制労働や児童労働などにかかわる人権侵害、廃棄物の不法廃棄、化学物質管理の厳格化への対応、賄賂をはじめとした不正行為など、さまざまな問題が露見しており、企業が調達活動においても社会規範や法令を遵守し、社会的責任を果たすことが求められています。
NTTグループは、こうした状況に対し、サプライヤのみなさまとともに、安全・安心なサプライチェーンを構築・維持し、持続可能な社会を実現していくため「人権・労働」「安全衛生」「環境」「公正取引・倫理」「品質・安全性」「情報セキュリティ」「事業継続計画」の7分野についてサプライヤへの具体的な要請を示した「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」を2022年に制定しました。
本ガイドラインは日本語、英語で公開してNTTグループの国内外のサプライヤに広く発信しているほか、サプライヤのみなさまとの契約に盛り込むことで遵守をお願いしています。
調達活動
https://group.ntt/jp/procurement/
NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン
https://group.ntt/jp/procurement/supplier/pdf/NTT_Group_Guidelines_for_Sustainability_in_Supply_Chain_jp.pdf
NTTグループは、「NTTグループサステナビリティ憲章」を制定し、「企業としての成長」と「社会課題の解決」を両立し、「持続可能な社会」を実現する取り組みを推進しています。現代のサプライチェーンにおいては、グローバル化・複雑化が進展しており、人権、倫理、環境、災害・パンデミック、セキュリティなどの世界的な規模の問題への対応が重要な課題となっています。このような課題に対し、NTTグループはサプライチェーンを構成するすべてのサプライヤの皆さまと相互理解を深めて信頼関係を築き、皆さまとともに高い倫理観のもと、人権保護や地球環境保全などを始めとした安全・安心なサプライチェーンの構築・維持に努力し続けることで、持続可能な社会の実現に主体的・積極的に貢献していきたいと考えています。
このために、以下の「NTTグループ調達基本方針」 に基づいた調達を実施します。
サプライヤのみなさまに対しては「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」のなかで公正取引・倫理の禁止事項( 7項目)を明記し、とくに主要サプライヤに対しては、サステナビリティ調達実施状況の調査を実施しています。腐敗防止・違法な政治献金・反社会的勢力への対応を含むコンプライアンス全般についてチェックするとともに対応強化を要請しています。
NTTグループは調達活動において持続的に社会規範や法令を遵守することや、環境負荷低減に取組んでいくために、調達スタッフ部門へのESGに関する研修を実施しています。
NTT東日本およびNTT西日本では、品質や安全性・施工性の向上、環境保護への寄与などの改善をサプライヤのみなさまからご提案いただき、それを仕様に反映させる活動( VA:Value Analysis)を実施しており、優良な提案をいただいたサプライヤに対しては表彰を実施しています。またサプライヤのみなさまが開催する改善発表会へ参画するなど、サプライヤのみなさまとの対話、協力による改善に取組んでいます。
2006年度から、シンプルな受付体制をめざし窓口を一本化、また、通信建設会社とサプライヤのVE(Value Engineering)&VA提案など新たなスキームを加え、改善活動をさらに発展させるための環境を整えました。今後とも、製品やサービスの維持向上に向けた取組みを積極的に進めていきます。
各種ガイドライン等の遵守状況を確認するために、NTTグループの調達額の上位(全調達額の90%以上)を占めるサプライヤ、重要部品のサプライヤ、代替不能なサプライヤのみなさまを対象に「サプライチェーンサステナビリティ調査」を実施し、環境・社会側面のリスクを評価しています。この調査には、7つの領域(人権・労働、安全衛生、環境、公正取引・倫理、品質・安全性、情報セキュリティ、事業継続計画)を網羅する161の確認項目が含まれており、たとえば、人権分野では結社の自由や団体交渉の権利行使の遵守、児童労働、強制労働に関してもモニタリングしています。
サプライチェーンサステナビリティ調査での確認項目
(全161項目)
サプライヤからの回答を評価し、低評価の項目が一定割合あるサプライヤや特定の項目で評価が低いサプライヤを「高サステナビリティリスクサプライヤ」と定義しています。これに定義されたサプライヤに対しては現地訪問などによる追加確認を実施し、是正措置が必要な場合には是正措置計画を策定し、その実行をモニタリングしています。この調査は1次サプライヤに対するものですが、チェック項目には2次サプライヤに対してもサプライヤ行動規範を作成し、サステナビリティに関する啓発に取組んでいることを確認する項目もあり、上流のリスクを評価しています。調査は対象サプライヤ全社へ依頼し、全社から回答をいただくことを目標としています。
「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」に基づく要請事項として、サプライヤのみなさまに対応要請しています。また、新規および既存のサプライヤが調達に参加する際には暴力団への関与がないことや、過去の調達で不正行為をしていないことなど、「調達参加にあたっての留意点」の遵守をお願いしています。2021年4月「NTTグループグリーン調達ガイドライン」を改定し、サプライヤのみなさまに対する環境に関する要請事項を追加しました。この改定では、NTTグループが環境エネルギービジョン等で公表した環境活動の一環として、環境への影響を考慮した調達(グリーン調達)を推進する旨を宣言するとともに、サプライヤのみなさまも地球環境の保全に向けてNTTグループの環境活動に協力を頂きたい旨を記載しています。
また、従来は同ガイドラインの適用範囲をNTTグループが調達する製品としておりましたが、この改定では適用範囲をNTTグループが調達する製品・サービスに拡大しました。同時に、サプライヤのみなさまに対して、温室効果ガスの削減、資源循環の取組み、生物多様性保全の取組み等の環境負荷削減の取組みを要請事項として明記致しました。引き続き、NTTグループはサプライチェーン全体における環境負荷軽減の取組みを推進して参ります。なお、「NTTグループグリーン調達ガイドライン」は2022年2月に制定した「NTTグループサプライチェーンサステナビリティ推進ガイドライン」の環境に関する内容を補うものとして、「NTTグループグリーン調達基準」に名称を変更しました。
サプライヤ各社のサステナビリティに対する取組み状況について、各種ガイドライン等の遵守状況を確認するために実施した「サプライチェーンサステナビリティ調査」の調査結果等を踏まえ、サプライヤのみなさまとの直接対話を実施するなど、サプライヤエンゲージメント活動を推進しており、多様な側面からリスク評価しています。今後も調査対象や調査内容、分析手法を含めて精査し、フィードバックやサプライヤのみなさまとの対話を継続していくことで、NTTグループのバリューチェーン全体でリスク低減に努めていきます。
NTTグループはサプライヤのみなさまとのコミュニケーションを通じ、双方が互いに意見や提案を交わすことでよりよいパートナーシップの構築に努めています。
2018年7月からは、大地震などの災害発生時にサプライヤのみなさまの被災状況を、より迅速に把握できるシステムを導入しました。より速やか、かつ正確に情報を交換することで、これからもサプライヤのみなさまと一丸となって通信設備の早期復旧に取組んでいきます。また、NTTグループ各社においてもサプライヤのみなさまとのコミュニケーションに取組んでいます。具体的には、各社を取り巻く事業環境をサプライヤのみなさまへ説明するとともに、引き続き、競争力があり品質に優れた製品を安定的に供給していただけるよう意見交換しています。
NTTでは「コンプライアンスの徹底について、法令を遵守し高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠」というトップ自らの経営姿勢を見せるとともに、不正行為に関与するリスクを明らかにし、いかなる不正も許容しないことをグループ各社の社長が宣言しています。
また、「NTTグループ企業倫理規範」を実効性のあるものとするために、社員向けの企業倫理研修などを実施するとともに、社員向けイントラサイトで上記の宣言や企業倫理上問題となる事例について詳しく解説しています。また、毎年6月と12月に社員へ向けて倫理保持の注意喚起の周知を行い、社員の理解度向上に努めています。毎年、社員への意識調査を実施してこれら施策の実効性を測り、さらなる企業倫理の浸透に向けて取組んでいます。
NTTグループは、全社員向けの企業倫理研修を継続的に実施しています。グループ各社は事業特性に応じたコンプライアンスや不正行為に関するリスクに合わせて、研修を実施しています。その他、毎年役員向けのコンプライアンス研修も実施しています。
「贈収賄防止ハンドブック」は、2015年に「贈賄防止ハンドブック」として、主に外国公務員に対する贈賄に関する規制の理解を深めるために作成したものの改定版です。2021年に発覚したNTTグループの経営層と日本の省庁関係者等との会食事案の反省も踏まえ、内容を充実させるとともに、形式についても、「ケーススタディー」による解説を増やす等の改定を行っています。
社員向けの競争法遵守のための浸透ツールとして、2019年度に競争法ハンドブックを作成し、国内外のグループ会社に周知しました。同ハンドブックには、営業活動の具体的な場面を例にとり、Q&A形式で競争法を遵守するための基本的な事項を掲載しており、社員が競争法について正しい知識と理解を得て競争法を遵守できるようにしております。
NTTグループでは社員へのコンプライアンス意識の浸透度合いを把握するため、NTTの企業倫理担当がグループ会社を含めたアンケートを年1回実施するとともに、グループ各社内においては業務主管部門・コンプライアンス担当部門・内部監査部門・監査役による4層のモニタリングを通じ、企業倫理・コンプライアンスの状況について、客観的かつ多面的なチェックを実施しています。
NTTでは、内部監査部門を持つグループ会社に対し、コンプライアンスに関する監査の実施状況を確認するとともに、NTT内および内部監査部門を持たないグループ会社について、コンプライアンスの取組み状況を直接確認しています。
不正や不祥事の未然防止を図るために、グループ各社において内部通報のための社内受付窓口を設けているほか、NTTが弁護士事務所に委託して、全グループ会社を対象とした「企業倫理ヘルプライン(社外受付窓口)」を設けています。本ヘルプラインでは、人権に関する相談や通報も受付けています。これらの窓口への通報者に対して、通報したことで不当な人事(人事異動、降格など)といった不利益が生じないよう保護することを「NTTグループ企業倫理規範」に明記しています。
窓口へ寄せられた相談や通報は各主管担当が調査・対応し、グループ各社の企業倫理委員会で報告した上で、年1回以上の頻度でNTTの企業倫理委員会で全申告内容と対応状況をとりまとめ、取締役会に報告しています。
また、経営陣から独立した窓口として監査役への独立通報ルートを開設・運用しており、「企業倫理ヘルプライン(社外受付窓口)」を通じた通報は、原則として監査役へも同時に直接的な送付を行うとともに、監査役に対してのみ通報することも可能としています。
企業倫理ヘルプラインで受付けた通報件数とその内訳を把握し、サステナビリティレポートおよびNTTグループのサステナビリティのWebサイト上で公開しています。
なお、「内部通報制度に関するガイドライン」(消費者庁2016年12月改正)において実施を奨励されている、中立・公正な「第三者評価」を2017年5月に実施し、「おおむね、適切に整備・運用されている」という評価を得ました。
企業倫理ヘルプライン通報件数とその内訳
コンプライアンス違反や「NTTグループ企業倫理規範」への違反が認められた場合は、グループ各社で定めている懲戒規程などにもとづいて対処します。減給や出勤停止などの懲戒処分のほか、ケースに応じて査定(評価)や人事異動に反映します。
情報通信分野における競争の激化など、NTTグループを取り巻く経営環境が激変するなかで、グループ各社が抱えるビジネスリスクはますます増加しています。
NTTグループは、身近に潜在するリスクの発生を予想・予防し、万一リスクが顕在化した場合でも損失を最小限に抑えることができるように努めています。その一環として、グループ一体となってリスクマネジメントに取組んでいくことができるよう、「NTTグループビジネスリスクマネジメントマニュアル」を策定し、各社に配布しています。これは、事業運営を取り巻く多様なリスクへの対処方針とグループ会社間の連携方法等を記載したマニュアルです。
加えて、グループ各社は、個々の事業内容や経営環境などに応じた独自のマニュアルなどを策定し、ビジネスリスクをコントロールしています。
NTTでは、適切かつ効率的な業務運営を行うために、自社におけるリスクマネジメントの基本的事項を定めた「リスクマネジメント規程」を制定し、代表取締役副社長(リスクマネジメント担当)が委員長を務め、各室部の長を委員とする「ビジネスリスクマネジメント推進委員会」が中心となって、継続的なPDCAサイクルにもとづくリスクマネジメントを実施しています。NTTグループにおいては、代表取締役副社長がリスクマネジメントに関する最終責任を担い、また、各業務執行役員が自らの所掌する業務分野のリスク管理責任を有しています。
NTTでは社会環境の変化などを踏まえ、想定するリスクや、その管理方針の見直しを随時行っています。
リスクの抽出にあたっては、ビジネスリスクマネジメント推進委員会が中心となって、NTTグループを取り巻くリスクの分析プロセスを策定し、このプロセスに則って定期的にリスク分析を実施することで、全社リスクを特定します。さらに、それらリスクの相関分析を行い、最も重大な影響をおよぼす可能性のあるリスクを「重要リスク」と特定し、その対策を決定します。
リスク管理項目については、ビジネスリスクマネジメント推進委員会において決議しています。また、各主管部門によるモニタリング状況やリスク軽減効果をビジネスリスクマネジメント推進委員会で報告するとともに、重要リスクへの取組み状況について内部監査部門が個別に監査して次年度の取締役会で報告しています。
とりわけ近年では、NTTグループの行動が結果的に顧客をはじめとするステークホルダーに不利益を与えてしまうコンダクトリスクの観点も重視してリスクを選定し、対策を立てる取組みを強化しております。
自らの倫理観を高め、ビジネスパートナーと高い倫理観を共有します。
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反競争的な違反行為・贈収賄違反件数
株主や投資家のみなさまをはじめ、お客さまやお取引先、従業員等、様々なステークホルダー(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう東京証券取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の趣旨を踏まえ、体制強化していくことが重要であると考えており、経営の健全性の確保、適正な意思決定と事業遂行の実現、アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、コンプライアンスの徹底を基本方針として取組んでいます。
NTTは、2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードの各原則について、すべて実施しています。
当社は、独立社外監査役を含めた監査役による監査体制が経営監視機能として有効であると判断し、監査役会設置会社形態を採用しています。また、独立社外取締役を選任することにより、業務執行を適切に監督する機能を強化しています。さらに、執行役員制度を導入することにより、取締役会が担う経営に関する決定・監督の機能と、執行役員が担う業務執行の機能を明確に分離する体制を整え、経営の機動力の向上を図っています。
加えて、当社は独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、指名・報酬の決定における客観性・透明性のさらなる向上を図っており、監査役会設置会社形態による統治機能が十分有効であると判断しています。
当社の取締役の報酬の決定方針及び構成・水準については、客観性・透明性を確保するために、独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される報酬委員会を設置し、同委員会の審議を経て取締役会にて決定することとします。また、報酬の割合、算定方法及び個人別の報酬の額については、取締役会から同委員会に委任し、決定することとしています。これらの権限を報酬委員会に委任している理由は、当該委員会が代表取締役2名と社外取締役3名で構成されており、当社全体の業績を俯瞰しつつ、社外の目線も取り入れて適切な判断が可能であると考えているためです。
取締役(社外取締役を除く)の個人別の報酬については、月額報酬(基本報酬)と賞与(短期の業績連動報酬)、並びに役員持株会を通じた自社株式取得及び株式報酬(中長期の業績連動報酬)から構成することとしています。報酬構成割合は、標準的な業績の場合、おおよそ「固定報酬:短期の業績連動報酬:中長期の業績連動報酬=50%:30%:20%」です。
NTTおよびNTT主要子会社の取締役等に対して業績連動型株式報酬制度を2021年度より導入しています。対象取締役等に重大な不正・違反行為等が発生した場合又は対象取締役等が対象会社の許可なく同業他社に就職した場合、当該対象取締役等に対し、本制度における当社株式等の交付等を受ける権利の喪失または没収(マルス)、交付した当社株式等相当の金銭の返還請求(クローバック)ができる制度を設けています。
なお、社外役員については、幅広い経営視点・専門家としての意見を期待するとともに、社内外の取締役については、ダイバーシティ(性別、人種または民族性(Ethnicity))の推進も積極的に考慮し、選任することとしております。結果として、現在役員の3割以上が女性となっており、ダイバーシティ促進を積極的に展開。
また、日本電信電話株式会社等に関する法律第10条(取締役及び監査役) において、『日本の国籍を有しない人は、会社及び地域会社の取締役又は監査役となることができない。』 と定められているため、国籍について方針に含めることができません。従って、NTT法により外国籍役員を招聘できませんが、中間持株会社(グローバル事業)における取締役には外国籍役員をデータ8名、Ltd3名を招聘しています。
NTTグループのすべての役員および社員は、国内外を問わず、法令(その立法趣旨や背景も含め)、社会的規範および社内規則を遵守することはもとより、公私を問わず高い倫理観を持って行動しています。税務実務においても指針を整備し、社員に対する啓発などを通じ、コンプライアンスの維持・向上に努めています。
NTTは、税務を含む各種リスクに対処するため、内部統制システムの整備に関する基本方針を定め、取締役会にて決議しています。税務実務にかかわる各社の役割は右記の通りです。
NTTグループの株主価値最大化の観点から、税負担の軽減措置などの適切かつ効果的な利用に努めています。なお、法令等の趣旨を逸脱する解釈・適用による節税は行っていません。
国際取引にともなう税務リスクに対しては事前に十分な検討を行うとともに、必要に応じて税務専門家に対して助言・指導などを依頼しています。とくに、移転価格税制、タックスヘイブン対策税制については、右記の通り対応することとしています。
NTTグループは税務当局とのコミュニケーションを通じて、当局と良好な関係を維持するよう努め、誠意を持って真摯かつ事実にもとづく説明・対応を行っています。問題点の指摘などを受けた場合には、税務当局の措置・見解に対する異議申し立て・訴訟等を行う場合を除き、直ちに問題点の原因を解明し、適切な是正および改善措置を講じ、再発を防止しています。
上記金額については、日本税務当局へ提出した「国別報告事項」にもとづくものであり、連結財務諸表との直接的な関連はありません。
自らの倫理観を高め、ビジネスパートナーと高い倫理観を共有します。
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反競争的な違反行為・贈収賄違反件数
NTTグループは、法令を遵守することはもとより、高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠との認識のもと、いかなる贈収賄や便宜供与、ファシリテーションペイメント※1等の不正を禁止しています。特に贈賄防止に関しては、「贈収賄防止ハンドブック」を作成し、海外子会社も含めたグループ企業社員に周知するとともに、社内Webサイトにも公開し、理解徹底に努めています。
さらに、当社、NTT東日本・西日本については「日本電信電話株式会社等に関する法律」により贈収賄が禁止事項とされ、これに違反した場合は法的に罰せられます。
サステナビリティに関する優良施策をNTTグループ内で横断的に共有することを目的として、2013年度から毎年グループ横断の「NTTグループサステナビリティカンファレンス」を開催しています。事業会社が、3つの柱、9つのチャレンジ、30のアクティビティに沿って実施したさまざまな施策とその成果などをカンファレンスの場で発表してもらうというものです。優秀な取組みは「サステナビリティ優良施策」としてカンファレンス内で社長表彰を行っています。2021年度サステナビリティカンファレンスは、2021年11月に策定した「NTTグループサステナビリティ憲章」の下での初めてのカンファレンスでしたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が継続していたことから、前年同様オンライン形式で実施しました。
国内・外のグループ会社から98件の応募があり、6施策に最優秀賞が贈られました。また、オンラインならではの取組みとして、一般投票賞を設け、社員が直接、各社の取組みにエールを送る仕組みを作りました。結果、一般投票による4施策に、一般投票賞が贈られました。社員自らが施策を理解し一般投票を行うことで、社員の意識を高める有意義な時間となりました。また、表彰式は2022年6月に2年ぶりに集合形式で実施し、大いに盛り上がりました。次年度以降も継続して開催するとともに、取組み内容の改善や社員参加型の施策を充実させるなど、 サステナビリティのさらなる浸透をめざします。優良事例は社外にも公開し、ビジネスパートナーのみなさまにもご覧頂いています。
NTTグループサステナビリティカンファレンス
グローバルに展開するNTTグループの活動
AI運行バスによる地方創生
少子高齢化による公共交通機関利用者の減少、移動手動がなくなる高齢者の増大という社会課題に対し全国50以上のエリアで50万人以上へAI運行バスを提供し地方創生に寄与
水産業のスマート化(ICTブイ)
サステナブルなまちづくりをめざして、東日本大震災からの復興支援として東北地方の漁師の方々と一緒に「ICTブイ」を作り、水産業の復興に寄与
タイにおけるモバイルを活用した脳卒中治療支援
タイ(バンコク)において、交通渋滞が頻繁に発生している地域特有の課題に対して、当社の技術を活用して救急車内での遠隔治療を実現
インドにおける10万人への結核AI画像診断
世界で結核患者が一番多いインド(チェンナイ)で病院へのアクセスが困難な地域住民の方向けに画像診断を実施し、結核予防につながった人数が既に10万以上に
OriHime×スポーツ×地域の共創
スポーツ観戦の提供だけでなく、ラグビー選手と子どもとの遠隔での共食・食育など、地域の社会課題に寄り添う企業スポーツの新しいあり方を推進
山形県長井市におけるスマートシティ実装
地方の人口減少・少子高齢化の課題に対し、グループ内のリソースや技術を結集し、子どもの見守りシステムやeスポーツ、デジタル地域通貨など多岐にわたるサービスを提供
文化(集団・社会~国)の共栄