各種ガイドライン等の遵守状況を確認するために、NTTグループの調達額の上位(全調達額の90%以上)を占めるサプライヤ、重要部品のサプライヤ、代替不能なサプライヤのみなさまを対象に「サプライチェーンサステナビリティ調査」を実施し、環境・社会側面のリスクを評価しています。2021年度からは、それらの調査結果等を踏まえ、サプライヤのみなさまとの「直接対話」を実施するなど、サプライヤエンゲージメント活動を開始しました。直接対話においては、環境、情報セキュリティ、BCP等に加え、強制労働や人権リスクについて、サプライヤのみなさまと意見交換を実施するとともに、職場の労働安全衛生等への対応等についても、サプライヤのみなさまの対応状況を確認しています。また、人権の側面では、2021年11月に改定したNTTグループ人権方針を基に人権デューデリジェンスを実施し、児童労働や人権侵害の是正に取組んでいます。今後もサプライヤのみなさまと連携し、高い倫理観をもって、国や地域に存在するさまざまな人権課題の解決に向けて取組んでいきます。
NTTは2022年7月に、グローバルにICTサプライヤへのCSR監査を実施する電気通信事業者によるアライアンス(JAC:Joint Alliance for CSR)に加盟しました。 JACへの加盟により、グローバル通信事業者との連携を強め、サプライチェーンを構成する企業のCSRへの取組み状況や課題の把握、あるいはベストプラクティスのJACメンバ間での共有を通じて、グローバルレベルでサプライヤデューデリジェンスを推進することが可能となります。
JACへの加盟はアジアの電気通信事業者として初めてであり、これらの活動により、NTTグループは安心・安全なサプライチェーンの構築・維持による持続可能な社会の実現に貢献していきます。
今後、NTTグループはグローバル通信事業者との情報交換会や、JACメンバとしての共同監査等のJACの活動を通じて、サプライチェーン全体のCSR向上につなげていきます。
また、NTT自身が行うJACメンバとしてのサプライヤ監査に加え、サプライヤのみなさまとの直接対話も継続することで、サプライヤエンゲージメント活動を進めてまいります。
―あらゆる価値観の包摂にむけて―
私たちの事業により影響を受ける人々の視点からより理解し適切に対応できるように、ステークホルダーとの信頼関係と協力関係構築を積極的に進めていきます。
世界中で多様なネットワーク・デジタルサービスを取り扱うNTTグループにとって、持続可能なバリューチェーンの確保は重要な課題の一つになっています。
近年、サプライチェーンにおいて、長時間労働や児童労働、化学物質の不法廃棄、賄賂をはじめとした不正行為等、さまざまな問題が露見しており、企業が調達活動においても社会規範や法令を遵守し、社会的責任を果たすことが求められています。
NTTグループは、こうした状況に対し、調達活動における社会的責任を果たしていくため、人権・労働、安全衛生、環境、公正取引・倫理、品質・安全性、情報セキュリティの6分野について、バリューチェーンを構成するみなさまにも人権尊重の遵守をお願いしていきます。
NTTグループは、バリューチェーンにおいて、強制労働、非人道的な扱い、児童労働、差別、最低賃金額以下の賃金など、人権侵害の有無やリスクを確認し、人権侵害の根絶に向けて取組んでいきます。
Well-beingの最大化