当社は、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)の競争力強化・成長ならびにNTTグループ全体の成長に向け、2020年9月にドコモの完全子会社化を実施することを発表しました。
めざす方向性
NTTグループは、中期的な成長・発展に向けて、4つの方向性をめざします。この4つの方向性のうち、①においては移動固定融合型サービスといった新たなサービスの展開・提供、②ではグループ各社の連携などによる経営資源の集中化とデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に取り組みます。また、③においてはIOWN構想の実現や6Gの技術開発などに向けた研究開発[特集2 研究開発をご覧ください]、④では新規事業(スマートライフ事業など)の強化に取り組みます。
そして、これらの取り組みを強力に推進していくためには、グループ横断での経営資源の戦略的活用と意思決定の迅速化が不可欠だと考え、このたび、当社は、ドコモの完全子会社化を実施することとしました。今後ドコモは、NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェアなどのグループ会社の能力を活用し、新たなサービス・ソリューションおよび6Gを見据えた通信基盤整備を移動固定融合型で推進し、上位レイヤービジネスまでを含めた総合ICT企業への進化をめざします。そして、ドコモ自身の成長により、NTTグループ全体の成長をめざしていきます。
ドコモの完全子会社化を通じて、さまざまな取り組みを推進することで、産業の国際競争力強化や、社会・産業基盤のデジタル化やスマート化、地域社会・経済の活性化などの社会的課題の解決、安心・安全な通信基盤の確保、情報通信産業の発展と顧客満足度の向上など、NTTグループ全体で社会への貢献を続けていきます。
またNTTグループは、事業の成長・拡大により企業価値を高めつつ、株主還元を充実させていくことを経営の重要課題の一つと位置づけています。本施策により、キャッシュフロー創出力をさらに向上させ、一時的に高まる有利子負債の水準を着実に低減することで、財務健全性を維持していく考えです。株主還元については、今後も継続的な増配の実施に加え、自己株式取得も機動的に実施することを基本的な考え方とする方針に変わりはありません。
ドコモ完全子会社化に際し、いただくことの多いご質問にお答えさせていただきます。
ドコモ完全子会社化の目的や期待する効果について教えてほしい。
本施策により、NTTドコモの競争力強化と成長ならびにNTTグループ全体の成長をめざします。NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアなどの能力の活用により、「法人営業力の強化」、「サービス創出力の強化」、「コスト競争力の強化」、「研究開発力の強化」を図ります。 6Gを見据えた通信基盤整備を移動固定融合型で推進し、上位レイヤービジネスまでを含めた総合ICT企業へとNTTドコモを進化させていきたいと考えております。
ドコモ完全子会社化に伴い、有利子負債の水準が大きく増えるが、今後どのようにしていくのか。
本施策に伴い、一時的に有利子負債水準は高まりますが、リース事業分社化や債権流動化により負債を圧縮します。負債の返済については、従前どおり株主還元の充実と、更なる成長に向けた出資などを継続しながら、目標水準である6兆円程度(EBITDAの約2倍となる水準)まで負債(0.9兆円)を数年程度で返済していく考えです。
株主還元の考えに変更はあるのか。
株主還元の充実を図るため、2020年度は取得総額2,500億円を 上限とした自己株式取得を2021年3月31日までに完了する予定です。今後も、株主還元は継続的な増配の実施に加え、自己株式取得も機動的に実施することを基本的な考え方とする方針に変わりはありません。
本件に関するその他ご質問については、こちらのwebサイトをご覧ください。
株主通信 NTTis 2020.12
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