1970年の大阪万博、NTTは当時、電電公社として、ワイヤレステレホン(携帯電話)など、未来の情報通信を展示した電気通信館の一翼を担いました。
そして、2025年、大阪・関西万博に出展したNTTパビリオンでは、「PARALLEL TRAVEL -パラレル トラベル-」を体験テーマに、次世代通信基盤「IOWN」による空間伝送技術で、離れた場所と空間そのものを繋ぐ「時空を旅するパビリオン」をお届けしました。会期中、NTTパビリオンへ約39万人もの方々にご来場いただき、心よりお礼申し上げます。
ここでは、未来のコミュニケーションを象徴するパビリオンやその他大阪・関西万博におけるNTTの取り組みをご紹介いたします。
大阪・関西万博NTTパビリオンでは、「まるで隣にいるような、存在を感じる未来のコミュニケーション」をテーマに、IOWNによる新たな体験を届けました。
3つのZoneで構成されたNTTパビリオンの中でも、特に話題を集めたのは、Zone 2。大阪・関西万博の開幕に先立つ2025年4月2日、1970年の万博会場跡地(吹田)と2025年の万博会場(夢洲)をIOWNで接続し、約20km離れた空間をリアルタイムでつなぐデモンストレーションを行いました。万博会場跡地の特設ステージでパフォーマンスを行ったのは、アーティストのPerfume。NTTの「動的3D空間伝送再現技術」で夢洲会場の大型ビジョンに立体映像としてPerfumeのパフォーマンスを再現しました。さらに、「触覚振動音場提示技術」を用いて、吹田会場の振動データも夢洲会場へ転送し、「Perfumeのパフォーマンスをまるごと転送する」という、リアルタイム空間伝送実験に、NTTが世界で初めて成功しました。 Zone 2では、この世界初のパフォーマンスの追体験を来場者の皆さまにお楽しみいただきました。


■世界初のリアルタイム3D空間伝送実験については、こちら
NTTパビリオンを覆う小さな幕は、パビリオン内部の来場者の表情にシンクロし、まるで建築と来場者が感情を共有しているような演出も話題を呼びました。
この演出を実現しているのが「IOWN光コンピューティング」。来場者の皆さまの表情をIOWNを通じて会場外のコンピュータでAI分析しデータ化、そのデータに基づいてパビリオン外観のシルバー幕にリアルタイムに揺らすことでパビリオンの外にいる人々にもパビリオン内部の盛り上がりを届けました。
さらにこの「IOWN光コンピューティング」では、IOWN2.0を活用した消費電力1/8も実現。IOWNが支えるこれらの体験は、次世代のコミュニケーションの可能性を示す象徴的な取り組みとなりました。


大阪・関西万博の「NTTパビリオンデー」では、特別公演「超歌舞伎 Powered by IOWN『今昔饗宴千本桜 Expo2025 ver.』」が披露されました。5月24日・25日の2日間限定で行われたこのステージは、当社の先進通信基盤「IOWN国際間オールフォトニクスネットワーク(IOWN国際間APN)」を活用し、日本と台湾をリアルタイムでつないだ世界初の演出として注目を集めました。
開演前には、当社社長・島田が登壇。島田社長は、IOWN国際間APNで台湾の演者が夢洲へ、夢洲の演者が台湾へと「分身」を送り合う形でリアルタイムかつ、照明・音響・演者の動きまですべてをぴたりと合わせた演出を実現することを解説。NTTが長年培ってきた伝統芸能へのリスペクトと、最先端技術の融合が体現され「日本の伝統文化 × NTTのテクノロジー」で生まれた新しい形の歌舞伎を、皆さまに楽しんでいただきたい―そんな想いが語られました。

公演では、歌舞伎俳優・中村獅童さんとバーチャルシンガー・初音ミクさんによる「超歌舞伎」が、台湾の伝統芸能「官将首」と共演。約3000km離れた両会場を低遅延で結び、同時に映像・照明・音響を同期させることで、まるで一つの舞台に立っているかのような一体感を実現しました。両国の観客がペンライトを振り、舞台上の桜が満開に咲き誇る演出は、技術と人の心が共鳴する瞬間となりました。

会場には両国あわせて数千人が来場し、国境を越えた協働が生み出す感動を体感。伝統文化への敬意と最先端技術の融合が、未来のエンターテインメントの可能性を示しました。
NTTは、IOWNをはじめとする通信技術の革新を通じて、世界中の人と文化をつなぎ、より豊かな社会の実現を目指してまいります。
NTTグループでは、IOWNだけでなく、さまざまな最先端技術を用いて、大阪・関西万博をサポートしました。
NTTの大阪・関西万博に関する取り組みはこちらからご覧ください!
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