CSRに関する優良施策をNTTグループ内で横断的に共有することを目的として、2013年度から毎年「NTTグループCSRカンファレンス」を開催しています。2020年2月には7回となる2019年度のカンファレンスを開催。当日はグループ各社のCSRおよび環境担当者、さらにはCSRに興味を持つ社員など約260人が来場し、大盛況となりました。
カンファレンスの冒頭、挨拶に立った代表取締役副社長の島田明は、NTTグループがCSRを意識し始めた当初のことを振り返り、昨年はNTTグループのビジョンとミッションを定義したことを説明したうえで「ただし、もう一歩進化しなければならない」と社員に呼び掛けました。
SDGsで示された17のゴールについて触れ、「これまでは私たちがもつスキルやテクノロジーから解決方法を考えていたが、そうではなく社会課題を解決するにはNTTグループは何ができるのか、その方法がなければつくり出していく...といった気概のあるグループになっていきましょう」と挨拶を締めました。
開会の挨拶をする島田副社長
その後、事前に国内外のグループ会社から募集した中から選ばれた「CSR優良施策」が発表され、CSV部門6件と社会貢献部門4件の担当者が登壇しました。両部門とも国内のグループ会社のほか、海外グループも参加し、グローバル色あふれるカンファレンスとなりました。
CSV部門で最優秀賞を受賞した
NTT東日本とNTTフィールドテクノ
社会貢献部門で最優秀賞を受賞したNTT Ltd.
今回、一橋大学名誉教授の石倉洋子様をお迎えして「世界が新しい課題に直面する中で、リーダーの役割は?」をご講演いただきました。石倉様は「いま社会的な課題がさまざま起きているのに政治家は世界に目を向けていない」と話し、企業がリーダーになって世界の未来を考えていくべきであること、リーダーとなるために必要なことなどを講演いただきました。
また、メイン会場とは別に設けた展示コーナーでは、NPO法人と連携したフェアトレード関連製品の紹介・販売やNTTグループの特例子会社の紹介ブース、パラリンピック開催競技の体験コーナーなど、多数の展示コーナーを設置しました。
5人制サッカー体験
ボッチャ体験
車いす体験
展示コーナー
日本における農業分野のICT活用が進む一方、生産者の高齢化による労働力不足や技術継承の危機、収益力の低下などが社会課題となっています。農林水産省がロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生産を実現するスマート農業を推進している中、NTT東日本はNTTグループ初の農業専業会社を設立し、次世代施設園芸向けのトータルソリューションを提供しています。
農林水産省は「2030年度までに食品ロスを2000年度の半減とする」という目標を掲げ、食品リサイクルを推奨していますが、地域の食品関連会社にはまだまだ普及していません。そこでNTTフィールドテクノは、アライアンスパートナーと一緒に参加企業の設備投資をゼロにした「地域食品資源循環ソリューション」の提供を開始。食品関連事業者から排出される食品廃棄物を食品リサイクル事業者が回収し、それを堆肥に変換した後、農作物の生産者に提供していく――という地域におけるリサイクルループを実現しました。このソリューションにおいて、NTTフィールドテクノはIoT技術とクラウドを活用して設備を一元管理しています。
インドでは、66%の少女が適切な教育を受けておらず、想像もできない環境で生活をしています。NTT Ltd.は、2017年からムンバイにある女子が通う公立学校で教育プログラムを開始。学習・知的教養のために学校にコンピュータールームと実験教室をつくりました。
また、学校内に清潔な水が飲める設備を入れるとともに、給食や歯科検診、職業訓練、護身術のための安全教育など、充実した学校生活を支援しています。このプログラムを開始して以来、卒業率は100%となり、大学進学率も95%となっています。
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