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5 ジェンダー平等を実現しよう

10 人や国の不平等をなくそう

16 平和と公正をすべての人に

Social Challenge 8
Diversity & Inclusion

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なぜ取組むのか

NTTグループの持続的成長と、サステナブルな社会の実現のために、Diversity & Inclusionを推進します。外部環境の変化に柔軟に適応し、イノベーションを創出し続ける企業であるためには、同質的な組織から、多様な人材が活躍する組織へと自ら変革する必要があると考えています。また、社員のWell-beingの向上、公平な機会の提供、多様な人材が活躍できる環境を実現することで、ワークインライフとサステナブルな社会の実現に貢献することができると考えています。

何を成し遂げるか

Well-beingの向上、ワークインライフの実現、サステナブルな社会の実現のために多様な人材の一人ひとりが、ありのままで活躍できる職場づくりを実現します。そのために、多様な人材の採用・育成・登用をしていくことや、障がい者やLGBTQへの理解醸成、治療中・育児中・介護中の方などへの理解醸成とインクルーシブな企業風土の醸成、そして柔軟で自発的な働き方をより一層推進していきます。

将来的な展望・見通し

お客さまをはじめとするバリューチェーン全体のDiversity & Inclusionを推進し、地域社会に働きかけを行うことで、より多様な価値観を認め合い、一人ひとりがありのままで活躍できる社会の実現に貢献します。

Business Activity 24
多様な人材の採用・ 育成・教育および
女性活躍の推進

コミットメント内容

多様な人材がいきいきと働き、活躍できる職場をつくります。多様な人材の活躍機会の拡大により自己成長と本人のWell-beingの実現へつなげていきます。

具体的目標

30%

女性の新任管理者登用率

15%

2025年までに女性の管理者比率

25-30%

2025年までに女性の役員比率
(取締役+監査役+執行役員)

30%

2023年までに外部人材の採用

基本的な考え方

NTTグループは、グローバルICT企業グループとして、世界各地のさまざまなニーズに対応するために、イノベーションを通じた新たな価値創造をめざしています。また、激化する市場変化や多様化するお客さまニーズに対応し、お客さまに選ばれ続ける"Your Value Partner"となるためには、社員の多様な価値観や個性を尊重し、活用していくことが不可欠です。また、多様な働き方は、人材の多様性につながり、多様な人材の活躍機会の拡大により自己成長と本人のWell-beingの実現へとつながると考えています。

推進体制

NTTグループはDiversity & Inclusionを重要な経営戦略と位置づけ、社長自ら多様な価値観を受容する重要性を社内外へ発信しており、Diversity & Inclusionに向けた取組みを会社全体で推進しています。多様な人材が活躍できる環境づくりをNTTグループ全体で強化していくために、2007年に「ダイバーシティ推進室」をNTTに設置し、2008年4月までにダイバーシティ推進担当をグループ各社に配置しています。

このダイバーシティ推進室と各社のダイバーシティ推進担当が連携して、Diversity & Inclusion を推進するとともに、社員のワークインライフの実現やキャリア開発の支援、企業文化・風土の改革に向けた啓発活動を進めています。グループ各社とのダイバーシティ推進会議を定期的に開催し、各社の取組みを共有するとともに、役職ごとの女性比率や障がい者雇用状況などのダイバーシティ推進数値をもとに、NTTグループとしての今後の推進施策について議論しています。

また、ダイバーシティに関する取組みについては、取締役が出席する経営会議にて報告・議論を随時行い、全社的な推進としています。

サステナブルな社会の実現に向けたNTTのD&I

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女性活躍推進

NTTグループでは意思決定の場に多様な意見を取り入れるため、女性役員・女性管理者・新任女性管理者に対して目標値を設定しています。2023年6月には、女性役員比率は21.0%(対前年+3.3ポイント)となりました。また、2022年度実績として、女性新任管理者登用率は29.7%(対前年+0.6ポイント)、女性管理者比率は10.4%(対前年+1.7ポイント)でした。

多様性の確保については、経営中核人材への継続的な女性社員の輩出をめざし、"NTT University"において対象者の女性比率を30%以上確保しているほか、各階層の女性社員に対する研修、育児休職復帰者及び上長向けの研修等を実施しています。

また、OFF-JTだけではなく、タフアサイメントを意識した人材配置等のOJTにも取り組み、スキル・本人のマインド・経験の観点から女性社員の育成に取り組んでいます。

国際女性デーの取組み

国際女性デー(3/8)に合わせて、女性特有の病気との両立支援セミナーを開催しました。不妊治療、乳がん、PMS、更年期障害など婦人科系の症状や、治療に関する知識の習得、及び、治療と仕事を両立させる上での悩みの解消を目的として、婦人科医と産業カウンセラーの方に講演いただきました。

WEPsへの署名と30% Clubへの加盟

NTTグループは、2022年度女性の活躍推進に積極的に取組むための行動原則を示した「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」の趣旨に賛同し、同原則に基づき行動するためのステートメントに署名しました。また、企業の持続的成長を実現するために、役員に占める女性割合の向上を目的とした30% Club に加盟しました。

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外部人材の活躍推進

NTTグループでは、事業運営に多様な意見を反映させるため、外部人材(中途採用)の比率について、2023年度までに30%を目ざす目標を設定しました。

2022年度は主要6社で40.7%と目標を達成しています。

定年退職者の継続雇用

NTTグループは、社員のニーズや社会的要請などに対応するため、60歳の定年を迎えた社員の継続雇用制度を1999年から導入しています。さらに、NTTグループの今後の事業運営において限られた人材を最大限に活用していく観点から、希望者が最長65歳までライフスタイルに応じて働き、経験を生かせる業務で能力を発揮し続けられるよう、2013年に新たな継続雇用制度を導入しました。

退職社員の働く意欲に応える 再採用制度

育児、介護または配偶者の転勤などで退職した社員のなかには、将来再びNTTグループで働きたいとの希望を持つ人も少なくありません。そうした要望に応えるとともに、在職中に蓄積した経験やスキルの有効活用を図るために、退職した社員の再採用制度を設けています。

この制度の対象となるのは、小学校3年生以下の子の育児や、家族の介護を行うため、またはパートナーの転勤、転職および結婚による転居にともない通勤が不可能となったため、やむを得ず退職した勤続年数3年以上の社員です。社員から再採用の申し出があった場合は面談や健康診断などを実施の上、再採用を決定します。

Business Activity 25
LGBTQへの 理解醸成、障がい者活躍の推進

コミットメント内容

多様な価値観や個性はNTTの強みであり、一人ひとりがありのままの自分を受け入れられ、等しく機会を有し、失敗を恐れず挑戦し、高めあい成長できる職場環境をつくります。

具体的目標

2.3%

障がい者雇用

グローバルダイバーシティの推進

グローバルでの取組みとしては、NTTグループ国内外のシニアマネージャーを対象に、より上位のポジションにおいて活躍するためのリーダーシップを習得する研修であるGLDP LEAD(Global Leadership Development Program, Leadership Excellence and Accelerating Diversity)を毎年開催しています。この研修は、参加者の過半数が女性マネージャーで、組織力の最大化における「ダイバーシティかつイノベーティブなカルチャー」の重要性を学びます。2021年度は、世界9か国から42名が参加し、オンラインで実施しました。

GLPD LEADの様子

社外交流・社外認定

TOKYO RAINBOW PRIDEへの参加や日本ではじめての常設LGBTQ総合センター「プライドハウス東京」に協賛を行いました。

任意団体「work with PRIDE」が策定した、企業のLGBT等性的マイノリティに関する取組みを評価するPRIDE指標2021において、NTTグループ21社が最高位の「ゴールド」に認定されました。なお、NTTにおけるゴールドの受賞は2016年から6年連続となります。

LGBTQに関する取り組み

制度・福利厚生の充実

性的指向や性自認にかかわらず、誰もが自分らしく生き、働くことができる組織、社会の実現をめざして、2016年には重要なライフイベントにかかわる「結婚休暇」「忌引休暇」「慶弔金」「慶弔電報の発信」について、同性のパートナーにも適用。2018年には各種手当や福利厚生など、配偶者およびその家族に関わる制度全般を同性のパートナーにも適用しました。

理解醸成に向けた取組み

新任管理者に対して、LGBTQの理解促進と正しい知識を習得することを目的としてLGBTQ当事者による研修を毎年実施しています。

また、LGBTQのサポートを表明するALLYのイベントも定期的に開催しており、2021年度は、LGBTQ当事者の講演会やグループディスカッションなどのALLY交流イベントを2回実施し、NTTグループ内から約130名が参加をしました。

障がい者雇用機会の拡大

NTTグループでは、障がいのある方々の積極的な採用と活躍の場の拡大に取組んでいます。NTTグループには、約4,000名の障がいのある社員が働いており、その内約1,000名が特例子会社で働いています。

NTTグループでは4社の特例子会社を設立しており、障がい者が働きやすい職場づくりと、障がいのある社員の特性や能力を活かした取組みを進めています。特例子会社では、約900名の社員が働いており、障がいのある社員の特性を活かした取組みを進めています。

Webサイト内にあるアクセシビリティ上の問題点を把握し、改善案を示したレポートを提示するウェブアクセシビリティ診断や、障がい当事者が講師となった障がい理解研修(心のバリアフリー研修)などを行っています。

NTTグループの特例子会社(4社)

NTTクラルティ

NTT西日本ルセント

NTTデータだいち

ドコモ・プラスハーティ

オリィ研究所との資本業務提携

NTTは、遠隔操作型分身ロボット「OriHime-D」を活用した障がい者による受付業務を2020年7月に本格導入しました。さらに、障がい者活躍推進、リモートワールドにおけるビジネス対応力の強化をめざし、 2020年10月、オリィ研究所と資本業務提携を実施しました。資本業務提携を通じ、NTTグループが保有する研究開発力や、オリィ研究所の遠隔操作型分身ロボット「OriHime」をはじめとした高い商品開発力などの両社のリソースを組み合わせることで、 体が不自由な方や、外出困難な方の雇用と活躍の場のさらなる拡大とリモートワールドに対応した取組みを推進していきます。

遠隔操作型ロボット「OriHime」の活用

NTTグループでは、障害のある方が遠隔操作するOriHimeを活用し、本社受付での受付業務(OriHimeによる来訪者の会議室への先導、問い合わせへの応答)をはじめ、ショールームやイベントでの案内業務、オリィ研究所が2021年にオープンした分身ロボットカフェDAWN では、体が不自由な方の社会進出を支えるナチュラルなコミュニケーションの実現に向け、ローカル5Gと通信品質制御技術を用いた遠隔ロボット操作の実証実験を行うなど、さまざまな取組みを行っています。

グローバルコミットメント

2019年12月に障がい者の活躍推進に取組む国際イニシアティブ「The Valuable500」に加盟しました。また、翌2020年12月には、対象地域をグローバルに拡大いたしました。

インタビュー

決められた人だけでなく、より多くの人たちとつながれるのがOriHime-Dの強み
意欲と能力があれば誰もが働ける未来を願って

周囲のすべての人たちへの感謝を胸にパイロット業務を続けたい。
OriHime-Dパイロットとして活躍する伊藤祐子さんにお話をうかがいました。

OriHime-Dパイロット

伊藤 祐子

NTTクラルティ株式会社営業部所属。愛知県在住。 2017年オリィ研究所が行った実証実験DAWNカフェパイロットの参加実績を見込まれて、 2020年、NTTクラルティへ入社。 現在、NTT本社の受付でOriHime-D パイロットとして活躍中。

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お客様の緊張をほぐすのがパイロットとしての使命

― OriHime-Dパイロットになった経緯をお聞かせください。

交通事故で脊髄を損傷して車いす生活になり、その後結婚、子育てを経ましたが、子供たちも高校、大学に進学したので仕事を再開したいと考えていました。そんなときOriHime-Dを知り、車いすでは難しかったカフェの配膳等が私にもできるかもしれないと思って、2017年に「分身ロボットカフェDAWN」の実証実験に応募し、パイロットとして参加したのです。
OriHime-Dで接客や配膳をし、お客さまのテーブルで一緒に会話する中で、社会や人とつながることはこんなにも楽しく有意義なことだと、あらためて実感しました。その後、オリィ研究所の紹介で、OriHime-DパイロットとしてNTT本社の受付業務に就くことになり、2020年2月にトライアルを始めました。カフェと違い、ビジネスが目的のお客さまなので、やはり大企業の受付は緊張感がすごい、と驚いたのを覚えています。

― 実際にパイロットになってみて、感じたことを教えてください。

パイロットの私がすべきことは、お客さまの会議前の緊張を解きほぐす、いわゆるアイスブレイクの一端を担うことだと思いました。お客さまのお仕事が最優先なのは当然ですが、お客さまに笑顔になっていただくために、インフォメーション(OriHime-Dに掲示するパイロットの自己紹介)を季節ごとに作り替えたり、英文で作成したり、話術の本を読んで勉強したりしています。
現在の仕事は、OriHime-Dを遠隔操作して、NTT本社に来社されたお客さまを受付から会議室や応接室にご案内することが中心です。そのほかに業務報告や実績グラフ作成などの事務処理、ほかのパイロットヘのフォローやサポートなど、すべて愛知県の自宅からリモートで行っています。

共に仕事をする中で親友と呼べる仲間もできた

― パイロットをしていて楽しいこと、難しいことを教えてください。

先日、チーフパイロットを拝命しました。在宅勤務でも実績を評価してもらえたということは感謝していますし、私自身の誇りでもあります。また、お客さまに「商談に花が咲きそう」「ありがとう」と笑顔で声をかけていただくと、私も自然に笑顔になり、やりがいのある充実した仕事だと感じます。一方、勤務中はテレビを消したり、静かにしたりと、主人や息子たち、それに私がPCを開いている間はおとなしく、閉じた瞬間、盛大に尻尾を振り抱きついてくる愛犬たちにも何かと協力してもらっています。特に仕事に対して理解し協力してくれている母には感謝しかありません。体制面では、NTTダイバーシティ推進室からOSC(Office Service Center)への連絡網を作っていただき、不具合の発生時も不安なく対処できます。OSCや受付、警備のみなさんとは、ときには一緒に悩んだり笑ったり、とても楽しく働いています。このほか、体調不良時などに備え、サポートパイロットとしてNTTクラルティの同僚5名が加わってくれていて、今では親友と呼べる大切な仲間もできました。いつか直接お会いしてお話ししたいですね。

― OriHimeでこんなことができたらとか、叶えたい夢はありますか?

特別養護老人ホームに勤務した経験から、OriHimeは高齢者や障がい者の話し相手としても活躍できると思います。また以前、愛知県内の中学・高校、特別支援学校にOriHimeのパンフレットを持参して、けがや病気、障がい、登校拒否など事情がある生徒の授業参加への活用に向けて、先生方に説明したこともあります。最近、県内の学校で不登校の生徒にOriHimeを使った授業参加の取組みが始まったそうです。また、私自身の経験上、一番の願いとしては子供の授業参観にOriHimeを活用できたらよかったなと。子供の学年が上がるにつれ教室が上階になり、車いすでは上がれず断念したことが多かったので。いつの日かOriHimeを通して孫の授業参観もしたいです(笑)。
未来のアイデアとしては、まだ空想ですが、OriHimeドローンで空を飛びたい、OriHimeでアイドルと一緒に踊りたい、OriHime漫才でM-1に出たい......夢はどこまでも広がります。現在、漫才の相方を募集中です(笑)。
同じリモートワークでも、テレビ電話やリモート会議と違い、決められた人だけでなく、より多くの人たちとつながりを持てるのがOriHimeの強みです。また、OriHimeを通してお会いしたみなさんに直接会いたいと思ったり、実際にその場に行ってみたいと思ったり、と外出意欲にもつながります。今後、OriHimeが重度障がい者や外出困難者、あるいは高齢者にとっての「生きるためのテクノロジー」として、意欲と能力さえあれば誰もが働ける未来の実現につながるよう願っています。

アートコンテストの開催

アートの力で個性を照らす~障がいのある人もない人も誰もが輝ける世界をめざして~をコンセプトに、NTTでは、障がい者活躍推進活動の一環として「NTTアートコンテスト」を開催しています。2022年度からコンセプトにご賛同いただいた日本航空株式会社にもご協力いただく中、国内外から182点の応募があり、国際障がい者デーに先立つ11月30日に行われた表彰イベントはNTTグループが提供するVR空間プラットフォーム「DOOR」手話通訳付でライブ配信しました。また、本コンテストでD&I賞を受賞した障害のある方をアート社員として採用、アート作品の制作に携わっています。

グランプリ受賞作品 「明日への架け橋」

2022/11/30授賞式 @大手町/授賞式模様をDOORでライブ配信

Business Activity 26
仕事と育児・介護の 両立支援

コミットメント内容

デジタルトランスフォーメーションを牽引し日本における少子高齢化、教育、健康・医療、地方活性化など各国固有に存在する社会課題の解決に貢献し、次世代につなぐ新たな価値を創造してまいります。

育児・介護を支援する制度

健康や育児・介護などに関わる社員ニーズは変化していることから、これまで以上に働きやすい環境を整備していくために、従来の福利厚生メニューを2018年に大幅に見直し、「NTTベネフィット・パッケージ」として、育児・介護に関わる各種支援メニューを充実させました。具体的には、居住地に合った保活支援等を実施する「育児コンシェルジュ」を導入したほか、各種育児補助金などのサービスも大きく充実させています。また、介護については、ケアマネージャーのマッチングを含め各種介護の相談に応える「介護コンシェルジュ」も新設しました。

その他、厚生労働省による「仕事と介護を両立できる職場環境」の整備促進のためのシンボルマーク(愛称「トモニン」)を活用し、NTTの取組みをアピールするとともに、仕事と介護を両立できる環境づくりを進めています。

介護との両立に向けた取組み

"大介護時代"の到来を見据えて、仕事と介護を両立できる職場環境づくりを進めていくため、グループ各社で介護勉強会などを開催しています。社員の関心が高く、参加者も多い傾向にあり、今後も開催していく予定です。

各種休暇の取得促進

NTTグループは、社員一人ひとりのさらなるワークインライフの実現に向けて、ゴールデンウィークや年末年始、夏季休暇に合わせて長期休暇の取得を奨励するなど、各種休暇を取得しやすい環境整備に努めています。

多様な働き方の取組み

NTTグループは、社員向けの「育児・介護支援Webサイト」を設け、各種制度の内容や利用方法に加え、実際に育児と介護を両立している社員の体験談を紹介するなど、さまざまな情報を発信しています。

このほか、育児休職復職者セミナーの実施、産前育休後面談の実施、事業所内託児所の設置などを行っています。NTTは、「2022年度までに男性社員の育児事由休暇取得率100 %」という目標を設定し、2021年度から社員の積極的な育児参画に向けたセミナーを実施し、制度説明や育児休職取得社員によるパネルディスカッションを通して、職場の風土醸成にも取組んでいます。

その他、支援ツールとして、制度説明用面談シート・マニュアル制定やライフイベントごとに必要な手続き等が網羅された「コミュニケーションハンドブック」を改訂、育休取得に向けたポスターの作製等の取組みを行っています。社員が育児のための休暇を取得しやすい制度・環境づくりに努めています。

事例紹介

NTT都市開発
開発本部 開発推進部 担当部長 川久保さん

NTT都市開発で初めて男性で育休を取得した川久保さん。その後も育児のために休暇を取り、トータル3回の育休と今後1回の長期休暇を取得予定。4人の子育てと管理者を両立させています。いまでこそ男性が育休を取得することは推奨されていますが、当時は周りからの理解や苦労も多かったようです。

川久保さんは、育休は家族のためはもちろんですが「自分はどんな働き方を目標にしたいか」「良い人生とはなにか」と、深く自身のことを考える時間にもなると話しています。

管理職として仲間とのコミュニケーション・チームビルディングを大事にされており、プラスの気持ちで接し、メンバーのやる気を盛り上げることが大切と話しています。そのためにも、心理的安全性を保ち、本音を言えるチームをめざしているそうです。子育てを通して学んだ「子どもの本音を引き出すには、目線をそろえて話さないといけない」という考え方は、上司と部下でも同じで、話しやすい雰囲気づくりを職場でも大事にしていると話してくれました。